実写『ワンピ』で海外ファンも虜に！ 新田真剣佑が演じたマンガキャラ4選

■復讐に燃える青年を見事に演じ切った代表作

　2023年8月31日、ついにNetflixで実写ドラマ版『ONE PIECE』の配信が始まりました。そこで注目を浴びているのが、作中人物を演じるキャストたちの完成度の高さです。なかでも麦わらの一味の剣士・ゾロを演じた新田真剣佑さんに関しては、海外でも「ゾロがあまりにもゾロすぎる」「ゾロがこんなにセクシーだなんて聞いてない！」と大きな評判を呼んでいます。

　そんな真剣佑さんはこれまでにも多くの実写化作品に出演してきました。今回は、そのなかでも特に再現度が高く、評判を呼んだキャラを振り返ります。

●『るろうに剣心 最終章 The Final』：雪代縁

　真剣佑さんが演じた実写化キャラクターのなかで、特に印象的だったのが映画『るろうに剣心 最終章 The Final』の雪代縁ではないでしょうか。縁は緋村剣心（演：佐藤健さん）の元妻・雪代巴（演：有村架純さん）の弟で、剣心の左頬にある十字傷の秘密を知る数少ない人物です。かねてより剣心に対して激しい憎悪を抱いており、映画本編ではラスボスとして彼の前に立ちはだかります。

　縁の衣装に身を包んだ彼のビジュアルが公開された時、SNS上では「完璧な実写縁」「最高に魅力的」「原作よりヤバいやつ感ある」などと大きな話題になりました。そして映画が公開されると、ビジュアルだけでなく、真剣佑さんの演技や、持ち前の身体能力で披露したアクションのクオリティを称賛する声も増えています。

「自分の信念を貫き『これが正義だ』と信じて生きてきた男を演じよう」と、縁を理解しようと努めて撮影に臨んだという真剣佑さんは、説得力のある演技で縁の悲しくも狂気に満ちた内面を表現していました。原作にはない序盤の列車内部のアクションや、クライマックスの剣心との一騎打ちの殺陣のすさまじさにも絶賛が集まっています。

●『ジョジョの奇妙な冒険』：虹村億泰

　2017年に公開された映画『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』の虹村億泰は、本来の真剣佑さんのビジュアルとは大きくはなれたキャラクターでありながら、その再現度が話題になりました。

　億泰はスタンド「ザ・ハンド」の使い手で、抜けているところがありつつもどこか憎めないおバカな愛されキャラクターとして知られています。兄の形兆（演：岡田将生さん）を深く尊敬しており、原作通り虹村兄弟と主人公の東方仗助（演：山﨑賢人さん）のスタンドバトルが描かれました。

　そんな億泰のチャームポイントといえば、頭の両側を刈り上げて天辺部分にパンチパーマを当てた独特な髪型です。実写映画でも見事に億泰の髪型が再現されていますが、実は後ろ髪以外全て真剣佑さんの地毛を使っているそうです。

　サイドの髪に関しては、何度もブリーチをかけていたそうで、当時ネット上でも「地毛で億泰に挑んでくれた真剣佑だけで100点満点」「地毛で億泰の髪型作ってるのかよ、狂気だな（褒め言葉）」などと話題になりました。また、『ジョジョ』アニメ版の億泰の担当声優・高木渉さんの話し方のトーンに似せた演技をして、「声まで似てる」「リスペクトを感じる」と評判を呼んでいます。

●『ちはやふる』：綿谷新

　真剣佑さんのブレイクのきっかけとなった実写化作品が、青春映画「ちはやふる」シリーズです。同作は競技かるたに青春を捧げる高校生たちの物語で、真剣佑さんは主人公の千早（演：広瀬すずさん）の幼馴染・綿谷新を演じていました。

　新は千早をかるたの世界に引きこんだ人物ですが、真剣佑さんにとっても大きな転機になった大事な役柄でした。日本を代表するアクションスター千葉真一さんの息子の真剣佑さんは、高校卒業までアメリカで暮らしており、日本に来てすぐに出演した映画が、この『ちはやふる』だったのです。

　真剣佑さんは出演後、原作者・末次由紀先生の了承を得て、「綿谷新」から名前をとった「新田真剣佑」に改名しています。『ちはやふる』を「自分の中で芝居を志すきっかけになった大きな作品です」とも語る真剣佑さんは、徹底したかるたの練習だけでなく、新の特徴でもあるリアルな福井弁を身に着けるために、福井で短期間ながらアルバイトをし、ひとり暮らしをするなど、ストイックな役作りをし、原作ファンも納得の実写版・新を演じました。

　新田真剣佑さんは、今や世界的にも注目される俳優のひとりです。次はどのような役でファンを驚かせてくれるのか、ますます目が離せません。

（ハララ書房）