「移植はいつ?」 発売から22年の「ゲームキューブ」 ファンの支持が根強い3本の名作ソフトとは
マグミクス / 2023年9月14日 6時10分
■評価は高いが、最新ハードへの移植はまだ?
2023年9月14日、任天堂が手掛けた「ゲームキューブ」が生誕22周年を迎えました。
任天堂にとって初となる光ディスクを採用したゲームキューブは、次世代ハード「Wii」へバトンを渡す約5年の間にさまざまなソフトを生み出しました。『ピクミン』をはじめ、現在も続く人気シリーズの第一作目が誕生したのも、ゲームキューブからです。
対応ソフト本数こそやや少ないながらも、個性的な作品に恵まれたゲームキューブには、「現行ハードで遊べるようにして欲しい!」「リメイクが出るのを何年も待っている」など、コミュニティからの要望が多い名作もあります。特に人気が高かった3本を振り返ります。
●カービィのエアライド
「ゲームキューブの名作」として真っ先に候補にあがるのが『カービィのエアライド』です。
本作は任天堂の人気キャラクター「カービィ」を主役に据えたアクションレースゲーム。ホバー走行で滑るように移動するエアライドマシンに乗り、各プレイヤーが1位を競い合いながらゴールを目指します。
「Aボタンとアナログスティックだけで遊べる」という万人向けの操作方法に加え、「カービィ」シリーズの伝統芸能とも言えるコピー能力(敵キャラクターの能力を自分のものにする)もしっかりと再現。「マリオカート」シリーズとは趣が異なる、シンプルな仕組みながらもアクション性の強いレースゲームとして仕上がっていました。
『カービィのエアライド』は合計3つのゲームモードを選ぶことができ、それぞれ違ったプレイフィールを楽しめました。とりわけ「シティトライアル」は一般的なレースゲームではなく、「3Dフィールドを巡ってアイテムを回収し、自分だけのマシンを育て上げる」といったゲームシステムで、プレイ中にランダムで発生するイベントも種類が豊富で、何度でも遊びたくなる魅力がありました。
「リメイク待望の名作は?」という議論があると、本作の名前は必ずといっていいほど話題にのぼります。本体パッケージや付属品の状態にもよりますが、中古ソフト市場でもプレミアム価格で取引される例が珍しくありません。毎年、『カービィのエアライド』の発売日(7月11日)が近くなると、移植やリメイクの要望をSNSなどで見かける機会が多くなります。
●ペーパーマリオRPG
「スーパーマリオ」シリーズのRPGと言えば、2023年11月17日に発売予定の『スーパーマリオRPG』を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、ゲームキューブ専用ソフト『ペーパーマリオRPG』も、同等のポテンシャルを秘めた名作であると筆者は感じています。
本作は、NINTENDO64で誕生した『マリオストーリー』の流れを組むRPGです。「ペーパーマリオ」とある通り、登場キャラクターは紙のように平面かつペラペラなのが最大の特徴。プレイヤーの分身となるマリオは「1000年の扉を開いた先にある伝説の財宝」を探すべく、キノコ王国の各地を巡る冒険へ出発します。
基本的には『マリオストーリー』のゲームシステムを踏襲しつつ、いたるところで目新しい要素を感じさせました。代表的なのが、自身が紙であることを生かしたマリオの変身ギミックです。時には紙飛行機になって空中を飛び、時にはボートへ姿を変えて仲間を対岸へ運んだりと、前作よりも「紙らしさ」が大幅にアップしています。
随所にアクション要素を取り入れた戦闘システムに加え、時おり顔をのぞかせるハードな雰囲気も人気が高い『ペーパーマリオRPG』から、続々とシリーズ作品が生み出され、その要素は『スーパーペーパーマリオ』や『ペーパーマリオ スーパーシール』へと受け継がれていきました。
■対戦プレイが熱い「スターフォックス」の傑作
2005年2月14日発売の『スターフォックス アサルト』は、シューティングパートと白兵戦パートの両方が楽しめるほか、『ゼビウス』など往年の名作が遊べる隠し要素も話題に
●スターフォックス アサルト
スーパーファミコンの時代から続く任天堂のシューティングゲーム「スターフォックス」シリーズの第4作目となる『スターフォックス アサルト』は、主人公「フォックス・マクラウド」一行と銀河系を脅かす機械生命体「アパロイド」との戦いを全編にわたって描いています。
強制スクロールステージを奥へ突き進み、レーザーやボムで敵機を撃破するのが「スターフォックス」の醍醐味であり、本作でも『スターフォックス64』で見られたシューティング要素は健在です。しかしそれだけでなく、『スターフォックス アサルト』では戦闘機を降り、フォックス自らが白兵戦に挑むことも可能です。多種多様な武器を手に取り、3Dフィールドを走り回って敵を蹴散らす爽快感が味わえるのです。
そして、この白兵戦の面白さを120%満喫できるのが、対人戦に特化した「バトルモード」。本編よりも使える武器やキャラクターの種類が増え、細かくゲームルールを調整しながら対戦プレイを楽しむことができました。
「プレイヤー全員がブースターパックを装備したまま戦う」「ステルススーツで姿を隠したまま奇襲を仕掛ける」など、アイデア次第で自由に戦うことができたバトルモードでは、あまりの白熱ぶりにプレイヤー同士の喧嘩へ発展することも少々ありましたが、そうした思い出を含め、本作はゲームキューブ専用ソフトにおいて5本の指に入る名作といえるでしょう。
※本文の一部を修正しました。(2023年9月18日 7:54)
(龍田優貴)
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