『ワンピ』ルフィの「麦わら帽子」に隠された意味 「能力を隠すため」説が有力か

■ルフィと「麦わら帽子」に秘められた関係性

『ONE PIECE（ワンピース）』の主人公であるモンキー・D・ルフィのトレードマークといえば「麦わら帽子」を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。

　ルフィの海賊団は「麦わらの一味」と称されるほどであり、その存在感は作中においても異彩を放っています。そして最終章突入後には、ルフィのトレードマークが「麦わら帽子」であった理由が少しずつ見えてきました。

　ルフィが持っている「麦わら帽子」は、もともと赤髪海賊団船長のシャンクスの持ち物で、現在はルフィが「借りている」状態です。シャンクスは「いつかきっと返しに来い　立派な海賊になってな」と伝え、海賊王になることを夢見ていた少年ルフィに、「麦わら帽子」を預けました。

　ここからは「ゴムゴムの実」の正体が「ヒトヒトの実　幻獣種　モデル：ニカ」と発覚して以降、より有力視されるようになった「シャンクスはルフィにわざと『ゴムゴムの実』を食べさせた」という考察と合わせて考えます。

　そもそも、この考察が生まれた経緯は、シャンクスの不可解な行動にありました。シャンクスは危険をかえりみず、当時、護送中だった政府の船から「ゴムゴムの実」を奪います。しかし、シャンクスは危機迫る状況にもかかわらず、なぜか平凡かつ田舎であるフーシャ村を訪れていました。

　この行動について、ネット上では「ルフィに『ゴムゴムの実』を食べさせることを目的に訪れていたのでは？」という説が聞かれます。さらに、そのあとに「『麦わら帽子』を継承する」ところまでが、シャンクスの描いていた一連のシナリオだった可能性を唱えるファンも見られました。

　そして、シャンクスが「麦わら帽子」を預けた目的のひとつとして考えられているのが「ゴムゴムの実」の存在を隠すことです。「麦わら帽子」がトレードマークとなったルフィは「ゴムゴムのルフィ」ではなく「麦わらのルフィ」として名が通るようになりました。

　結果的に「麦わら帽子」のおかげで、世間から「ルフィが『ゴムゴムの実』の能力者である」ことを隠せた要因となっています。これは、もしかしたらシャンクスにとって「狙い通り」だったのかもしれません。

　ほかにも根拠として「麦わら帽子」の使い方について触れる考察も見られました。私たちの生活において、本来の「麦わら帽子」の用途は、太陽の日差しから身を守るための道具です。「モデル：ニカ」の「ニカ」が、太陽の神「ニカ」を指していることから、「太陽の力を抑えるために麦わら帽子を渡したのでは？」と考えるファンも見受けられます。

　実際にギア5を使用し、ニカ化したルフィの姿には「麦わら帽子」が見当たりません。ただこの説は、発売中のフィギュアには「麦わら帽子」がしっかりと付いているため、「登場回数が少なくて角度的に見えていないだけ」という可能性が高そうです。

　続いて、シャンクスが「麦わら帽子」について、「いつかきっと返しに来い」とルフィに伝えた「本当の意味」について考えてみましょう。シャンクスが本当にカモフラージュや抑止として「麦わら帽子」を預けたのであれば「『麦わら帽子』に守られる必要がないくらいに強くなってから会いに来い」という意味も含まれているように聞こえます。

　昨今では、ラスボス候補筆頭のイム様が登場し、聖地マリージョアにて冷凍保管されている巨大な「麦わら帽子」が、新たに確認されました。まだまだ多くの謎が残されている「麦わら帽子」は、どんな秘密が隠されているのでしょうか。

（マグミクス編集部）