【漫画】仕事の疲れが蓄積して限界！ 心が壊れた瞬間とは？「分かる」体験談続々【作者インタビュー】

■ささいなことがきっかけで「30分放心」

　仕事が忙しく、ひどく疲れて帰宅した人物は、ささいなことがきっかけで心が壊れてしまいました。何もかもがばからしくなり、しばらく動けなくなってしまったのです……。

　Twitter（現：X）で公開された洋介犬さん（@yohsuken）の1ページマンガ『放心トリガー』をご紹介します。洋介犬さんの実体験をモチーフにした作品に、多くの読者から「分かる」と共感の声があがり、2022年5月に投稿されたツイート（ポスト）には1.3万リツイート（リポスト）、6.6万いいねの反響がありました。

　投稿へのコメント数も300件を超えており、特に「心が壊れた瞬間」について、「フライパンを強くコンロに置いた時の音でなった」「Yシャツにアイロンをかけてる時になった」「コンビニのお弁当がうまく開かなかった時に何かが切れたような気がした」「車のシートベルトを勢いよく引き出してしまい、ロックがかかってそれ以上ひっぱれなくなった瞬間に涙がボロボロとこぼれた」などの具体的な体験談が多く寄せられていました。

　今回の作品について作者の洋介犬さんは、「自分のなかでは『伝わりにくい話』カテゴリに入れて発表したのですが、想像以上に『分かる』という声が多くて、ビックリするやら、日頃の皆さんの心労を思って悲しくなるやらでした」と、予想以上の反響に驚きの声をあげていました。

　作者の洋介犬さんに、お話を聞きました。

ーー『放心トリガー』には大きな反響がありましたが、投稿なさった当時～現在で、反響があったことで読者や周囲からはどんな声がありましたか？

　反応をおうかがいするに、「放心する」当事者の方だけではなく「ああ、だから虚脱状態になったのか」と客観的に納得していただけた読者さんもおられたようで、そういう意味での影響を与えられたようでうれしかったです。

「放心」に陥った方を奇異な目で見ず、「そういうことだったんだ」と労わってあげられる助けに少しでもなったなら幸いです。

ーー作者として、反響後の変化などはありましたか？

　僕としてはかなりの繁忙期でストレスの高かった時期なので、作品化することで吐き出していた感がありました。振り返れば「ヤバかったんだなぁ」と日記代わりにもなっています。今はかなり楽しくストレスなく仕事できていますが、忙しさは相変わらずで、またこのようなことにならないために「長く描くために今休むのであって。休息は決してタイムロスではない」と心がけています。

　こういう作品をたくさん描いていますが、作品にすることでチューニングや客観化による平静化ができているのかもしれません。

ーーマンガを通して、何かご自身に変化はありましたか？

「こんな風になる前に止める」を心がけるようにはなりました。つまりは、この作品は僕にとっては「（危険域の）線を引く」ものだったのかなとも思います。

『反逆コメンテーターエンドウさん』2巻が発売中（KADOKAWA）

ーーマンガアプリ「GANMA!」にて連載中の『反逆コメンテーターエンドウさん』単行本2巻が発売中です。収録内容や見どころなどをご紹介いただけますか？

　おかげさまで大好評です。特に「子供用ハーネスはペットみたい？」や「心の病は恥ずかしいか？」と身近な生活に切り込んだエピソードが大きく支持を得ることができました。ほかにもキャラクターのプロポーズ話や90年代ノスタルジーな過去の話など、見どころたくさんなので、ぜひお楽しみ下さい。

ーー現在の創作活動や、今後のご予定などについて教えて下さい。

　現在も5本の連載を手掛けていますが、さらにホラーマンガ新連載として『メメ』という作品を11月よりKADOKAWAにて開始予定です。もともとホラー漫画家ですし、そのノウハウを詰め込んだものですので、どうかそちらもご期待下さい。

（マグミクス編集部）