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『キン肉マン』新作アニメは制作会社が変更に ファンが感じる「不安と期待」とは

マグミクス / 2023年10月7日 6時10分

『キン肉マン』新作アニメは制作会社が変更に ファンが感じる「不安と期待」とは

■ファンが熱狂した「完璧超人始祖編」がアニメ化されるが?

 先日、『キン肉マン』ファン待望の新作TVアニメ化の情報がいくつか更新されました。もっとも話題になった点は、新作が「完璧(パーフェクト)超人始祖(オリジン)編」だということでしょうか。ほかにも公開された情報とあわせて、今後の展開を予想しようと思います。

 大方のファンの予想と期待通り、『キン肉マン』の新作TVアニメは「完璧超人始祖編」でした。このシリーズは、かつて「週刊少年ジャンプ」で連載された「キン肉星王位争奪編」で完結した『キン肉マン』が、現在の掲載誌『週刊プレイボーイ』で再始動した最初のシリーズ。『キン肉マン』ブームを再燃させた、ファンには人気の高いシリーズです。

 それゆえにアニメ化の機運は盛り上がり、今回のTVアニメ化に結び付いたのでしょう。そして、公式サイトで発表されたティザー映像で期待感は一気に爆発。一刻も早く新作TVシリーズを見たいと、ファンなら誰しも思っていることでしょう。

 この映像でわかったことがひとつあります。それは今回のシリーズは、これまでのTVアニメと違って原作マンガを忠実に再現している点です。具体的に言えば、超人たちのカラーリングです。以前のTVアニメでは原作と違った色の超人もいましたが、今回はすべて原作準拠になっている模様です。

 そう考えると、原作マンガのアニメ化に重きを置いていると考えられます。これまでのTVアニメではストーリーにも大胆なアレンジが加えられた部分がありましたが、今回のアニメはかなり忠実に原作を再現するかもしれません。

 発表されたスタッフも『キン肉マン』を楽しんできた世代が結集していました。そういった点で原作リスペクトなアニメになることは間違いないかもしれません。新世代による新しいTVアニメ『キン肉マン』は、ファンの期待を裏切らない作品になるでしょう。

 しかし、すべてが新しくなった『キン肉マン』に、心配な点がまったくないわけではありません。発表されたスタッフ陣を見て筆者がもっとも注目した部分は、制作がこれまでアニメシリーズを手がけてきた「東映アニメーション」ではなく、「Production I.G」に変わったことです。

 最初に新作TVアニメ化が発表された際、東映の名前がなかったことから、新作には関与していないのでは? と予想する人も多くいました。ゆえに想定内ではありますが、長年にわたってアニメシリーズを制作してきた東映の名前がないことは寂しくもあります。

 そして、制作が東映でなくI.Gだったことで、あることが予想できるのでした。

■盛り上がり次第では「さらに先」も見られる?

 あることとは、『キン肉マン』新アニメシリーズは分割クール制になるのではないか?……ということです。

 なぜならば、現在のアニメ制作現場では、1年以上の長期にわたって同じ作品を制作できる会社は限られているからです。長期にわたってスタッフを確保できる体力を持つアニメ制作会社は、現在ではそれほどないからです。前述の東映は、そうした体力のある数少ない会社のひとつです。

 しかし、何も分割クール制が悪いというわけではありません。多くの作品がクオリティを保つため、昨今では長編になりそうなTVアニメはほとんど分割クール制で制作されています。実はそういった点でI.Gは実績のある会社です。

 同じジャンプ作品である『黒子のバスケ』や『ハイキュー!!』を手がけていると言えば、合点がいく人も多いことでしょう。どちらの作品もクオリティ面では素晴らしい作品で、アニメでより大きなヒットを生んだことで知られています。

 前述した作品がそうであるように、おそらく2クールほど放送し、一定期間休んでからの再開が予想されるでしょう。クオリティを重視すれば当たり前の処置です。その点では一気に「完璧超人始祖編」のラストまで観たいと考えている人には残念かもしれません。

 筆者の予想では「完璧超人始祖編」は一度区切りの良いところまでを2クールにまとめ、その後、間をあけてまた2クールで完結かと思います。もっとも長期に渡ったシリーズですので合計で6クールあるかもしれません。

 この分割クール制の良い点は、人気が続く限り次回シリーズもTVアニメ化される可能性があることです。現在の原作マンガの展開を知るファンなら、「完璧超人始祖編」だけでなく次のシリーズ、そして現在のシリーズまでのアニメ化は当然望んでいることでしょう。それが実現する可能性があるということです。

 もっとも逆を言えば、思ったほど今回のTVアニメが盛り上がらなければ「完璧超人始祖編」で終わってしまう可能性もゼロではありません。新作アニメをどれだけ盛り上げることができるのか? ファンの応援がカギになります。

 筆者もひとりの『キン肉マン』ファンとして、できる限りの熱意をもって、これからTVアニメとなる「完璧超人始祖編」を応援していこうと思います。

(加々美利治)

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