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たまちゃんのお父さんの異常な愛情 または如何にして「奇矯」の評を得るに至ったのか

マグミクス / 2023年10月15日 18時10分

たまちゃんのお父さんの異常な愛情 または如何にして「奇矯」の評を得るに至ったのか

■愛しているのは「娘」か「(娘の写った)写真」か

 アニメ『ちびまる子ちゃん』に登場するキャラクターは、良くも悪くも「濃い」タイプが多いなか、いわゆる常識人枠の代表といえるのが「たまちゃん(穂波たまえ)」ではないでしょうか。ところがそのお父さん(穂波真太郎)は、ネット上でもその行き過ぎた言動がしばしば話題になるほど、かなりブっ飛んだ人物として知られます。

 彼を語るうえで外せないのが「写真」です。たまちゃんのお父さんは写真を撮るのが大好きで、特に最愛の娘であるたまちゃんの姿を少しでも多くカメラにおさめようと必死であり、たまちゃんに苦言を呈されても簡単にはあきらめません。

 たとえば、たまちゃんのクラスでアルコールランプを使う理科の実験をすることを聞いたお父さんは、その姿をなんとか写真に収めたいと思い立ちます。とはいえ授業参観の日でもない限り、社会通念上、児童の家族は授業中の教室に入れません。常識的な範疇であればここで諦めるはずですが、しかしどうしても娘の晴れ姿(?)を撮りたいお父さんは、おかまいなしに学校へ侵入するのでした。この時点ですでにいろいろと不味いはずですが、さておき物語は進みます。

 そうした中、理科の実験中に山田くんがボヤを起こしてしまいます。クラス中が大さわぎになっていると、たまちゃんのお父さんは教室に入っていき、たまちゃんやまる子を避難誘導しました。騒ぎが収まったあとに「何で来たの?」とたまちゃんとお母さんに怒られてしまいますが、お父さんはどこ吹く風といった様子です。それどころか珍しい写真が撮れたと喜びながら、ふたりにボヤ騒ぎ中の写真を見せびらかしたのでした。

 こうした一連の行動に、ネット上では「火が燃えている時まで写真を撮らなくてもいいのに」「たまちゃんのお父さんって、常識人みたいな顔してサイコパスだよな」といった声が多数、挙がりました。さすがに常軌を逸していると感じた人が多いようです。

 まる子の祖父、友蔵の知人である中野さんに対する行き過ぎた行動が話題になったこともありました。中野さんは、もじもじした性格で恥ずかしがり屋です。そのような中野さんの様子が珍しかったのか、たまちゃんのお父さんは彼へ積極的に話しかけ、そして「恥ずかしがる様子を写真に撮る」という、中野さんにとっては迷惑極まりない行為を繰り返しました。しかも中野さんが、自作の俳句の不出来さに恥ずかしくなり、逃げてしまったところを追いかけてまで撮るという有様です。これには「さすがに人に迷惑かけすぎでしょ」「この親にして、たまちゃんって凄いよ。いい子に育ってよかったね」などといった感想がネット上に見られました。

 そしてカメラ好きが極限まで達してしまったお父さんは、「たまちゃんがカメラを持っている姿」を撮影したくなり、もう1台カメラが欲しくなってしまうのです。カメラを買うお金を貯めるために動物園へ行くことを中止する、などと言い出す始末で、これにはさすがにたまちゃんのお母さんもブチギレ、ついにはカメラを1週間、取り上げられてしまいます。カメラもないのにカメラを構えてしまう姿は、もうカメラ好きというより依存症の類でしょう。

 これらの言動から、「娘への愛が嵩じて」ではなく、あくまで「写真(カメラ)好きが嵩じて」そのようになってしまっていることがうかがえます。自らの娯楽や趣味のために他人へ迷惑をかけることも厭わない輩が問題となっている昨今、たまちゃんのお父さんには愛する(はずの)家族のためにも一度、冷静になっていただきたいものです。

(C)さくらプロダクション/日本アニメーション

(LUIS FIELD)

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