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作者も悩んだジャンプキャラの「復活」劇 「無理がある」「でも物語には不可欠」

マグミクス / 2023年10月17日 19時10分

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■復活には意味があった!

 マンガの人気キャラの死は、読者を深く悲しませます。しかし、なかには死んだと思ったキャラが突如復活して「それは、ちょっと無理があるのでは……」と、うれしいもののなんだか複雑な気持ちになってしまったことはないでしょうか。この記事では、「週刊少年ジャンプ」の作品から、そんな賛否分かれるキャラの復活劇を紹介します。

●『北斗の拳』ユリア

 マンガ『北斗の拳』の主人公・ケンシロウの恋人であるユリアは、彼女に思いを寄せるシンに拉致されてしまいます。1年後にケンシロウが助けに駆け付けた時には、すでにユリアは自らの自ら命を絶ってしまった後でした。ユリアはシンが自分のために殺戮や強奪を繰り返すことが、耐えられなかったのです。

 そのため、ユリアを助けにきたケンシロウと対峙した時には、シンはケンシロウの戦意を喪失させようと、ユリアそのもののように作り込まれた人形を用意して戦いに挑みました。

 死んだと思われていたユリアですが、実は彼女は南斗六星の将のひとりの「慈母星」で、彼女を守護する南斗五車星によって救われ、無傷のまま生きていたことが判明します。

 このユリアの復活については、原作者の武論尊氏も『北斗の拳』公式サイトの特別インタビューにて、「賭けだった」「でも、そこに賭けないと話が転がらないから」とコメントしていました。

 ユリアが生きていたことに対し、ネットでは今でも「マジかよと思ったけど、これが『北斗の拳』の面白いところ」「ユリアが生きてたおかげで、五車星のドラマとかラオウとの決着とか、話が膨らんで結果よかったのではないか」といろんな意見が出ています。

●『ジョジョの奇妙な冒険』モハメド・アヴドゥル

 モハメド・アヴドゥルは、マンガ『ジョジョの奇妙な冒険』の第3部「スターダストクルセイダース」に登場するキャラです。主人公・空条承太郎の祖父であるジョセフ・ジョースターのよき友人で、炎を操る「マジシャンズ・レッド」で戦う強力なスタンド使いでした。

 承太郎たちと一緒にエジプトに向かっていたアヴドゥルは、インドでのJ・ガイル、ホル・ホースとの戦いにて頭を撃たれ、死亡したかのように思われました。しかし、スタンド「審判(ジャッジメント)」を使うカメオとの戦いにて、仲間のポルナレフが絶体絶命の危機にさらされたときにアヴドゥルが突如現れ、彼を救ったのです。

 本人曰く、ホル・ホースの拳銃のスタンド「エンペラー」に撃たれる前に、J・ガイルのスタンド「ハングドマン」に背中を刺されてのけぞっていたおかげで、皮膚と頭蓋骨を少し削り取られるだけで済んだとのことでした。

 もともとは落ち着いた印象のアヴドゥルでしたが、復活後は敵に小便をかけたり、「YES I AM !」と今までに発してこなかった言葉を口にしたりと、少し性格が変わったようにも見えます。ネット上では「脳が刺激されてハイテンションになったのか」などの声もあり、撃たれたことによる影響と考察している読者もいました。

 そんなアヴドゥルは、残念ながらラスボス・DIO戦の前にヴァニラ・アイスの攻撃からポルナレフを庇い、今度こそ死んでしまいました。ヴァニラ・アイスのスタンド「クリーム」によって暗黒空間に飲み込まれ、ほぼ即死のような最期を遂げています。ファンの間では「アヴドゥルはポルナレフのために2度死んだ」「1回復活したのにあっけなすぎる」「『マジシャンズ・レッド』が強すぎる分、あんまり活躍できてなかったイメージ」などと、彼に同情する声があがっていました。

■復活させないとストーリーが成り立たない?

●『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』アバン

穏やかな性格ながら戦闘のときは勇ましいアバン「ドラゴンクエスト ダイの大冒険 7 [Blu-ray]」(エイベックス・ピクチャーズ)

 アバンは『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』に登場する勇者で、主人公・ダイの師匠でした。かつて魔王ハドラーを倒した勇者でありながら、穏やかな性格で人気のキャラです。しかし、物語の序盤で復活してパワーアップしたハドラーと対峙した際、弟子であるダイとポップを守るために自分の生命エネルギーを爆発力に変える呪文「メガンテ」を使い死亡しました。

 惜しまれつつ亡くなったと思われたアバンでしたが、時を経て終盤で再登場を果たします。実はカール王国の王女フローラにもらった「カールのまもり」がメガンテの身代わりとなり、命が守られていたのです。

 この復活劇は2020~22年に放送された2度目のアニメ化でも話題になり、ネット上では「復活はいらなかった」という意見とともに「確かに魔王バーンに対してダイたちは劣勢だったから、アバンがいなかったら勝つ展開に納得いかないかも」というコメントもありました。

 原作者の三条陸氏は、2023年5月26日に放送されたABEMAの番組『声優と夜あそび声優と夜あそび 金【関智一×前野智昭】』に出演した際、「バーンの強さが明確化されていくとアバンがいないと勝てないなって気持ちになった」「連載2年目くらいにアバンを蘇らせると決めた」と述べています。

 作者もそのように語るほど、アバンというキャラが作品に欠かせない存在になっていたのでしょう。アバンがいないまま不自然にバーンを倒すより、賢明な復活劇だったのかもしれません。

 キャラの復活はうれしいものですが、後付け感があると賛否が分かれます。しかし、結果的にストーリーの結末に味をもたせているのも事実です。作者の意図を考えて復活した理由を考察するのも、面白いかもしれません。

(LUIS FIELD)

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