【漫画】「きらい」「こわい」←印象が最悪なふたり 唯一「悪くない」と感じたオチに「ニヤける」【作者インタビュー】

■隣の席で本当は「よかった」？

　子どもっぽい少年の久ケ原くんが嫌いで、冷ややかな視線を送る千鳥さん。静かに席で書き物をしていました。一方の久ケ原くんも、いつも怒っている印象の千鳥さんを、怖い存在だと思っているようです。しかしふたりには、お互いに隣の席でよかったと感じる瞬間があって……？

　キシリモさん（@MS_sousaku1）による創作マンガ『隣の天使』がTwitter（現：X）上で公開されました。お互いの気持ちをそれぞれの角度から描いた本作品に、読者からは「これもまた違った青春の形」「天使のように尊い」などの声があがっています。多くのコメントが寄せられた同投稿へのいいね数は、8.2万件を超えました。

　作者のキシリモさんにお話を聞きました。

ーーキシリモさんが漫画家としてデビューされた経緯を教えてください。

　2018年12月にTwitter（現：X）で初めて描いた創作マンガを投稿しまして、その半年後に30ページほどの読み切り作品を、コミックヴァルキリーさんにて掲載していただきました。こちらが商業での初執筆で、デビュー作になるかと思います。いい思い出ですが、恥ずかしすぎて今ではもう読み返せません。

　賞レースから担当さんがついて、アシスタントを経て……みたいな漫画家さんとは違い、自分はたまたま運よく見つけてもらったタイプの人間なので、技術的な面で足りない部分が山ほどあり、楽しみつつも壁にぶつかってはうなる毎日です。

ーー『隣の天使』のストーリーは、どのようにして生まれましたか？

「うるさい男子の寝顔がかわいい」と「怖くて無愛想な女子の笑顔がかわいい」という、ふとした瞬間に垣間見えるギャップを掛け合わせたら相乗効果で2倍おいしいのでは？　みたいな発想で生まれました。

　個人的には隣同士の席のふたりというシチュエーションが大好きなので、学校に限らず会社でも電車でも、いろんなパターンの隣同士が見たいし、描きたいなと思います。

居眠り中の久ケ原くんに向けられた優しい視線の真意とは？（キシリモさん提供）

ーーたくさんのコメントが寄せられております。読者の声のなかで特にうれしかった声などを教えてください。

　どんなコメントも等しくありがたいのは大前提として、メインキャラの「久ヶ原」と「千鳥」が実際の駅名から引っ張ってきたのに気付いてもらえたときは、ニヤニヤしましたね。

ーー『ダメドルと世界に1人だけのファン』を現在連載中とのことですが、まだ読んだことがない方へぜひ、簡単なあらすじや見どころを教えてください。

　歌もダンスもファンサも下手なポンコツアイドル「うるみん」と、世界でただひとりだけ彼女のことを激推ししている変なファン「キミヤ」の関係性を描くラブコメディです。

　ラブコメといいつつも序盤は割とギャグ寄りで、ふたりがわちゃわちゃしているだけなので、ある意味何も考えずに読めるところがお手軽かなと思います。

ーー今後Twitter（現：X）で発表される作品については、どのように活動していきたいとお考えでしょうか？

　投稿頻度をあげたいです！　これはもう創作マンガを描き始めたときから思っていることなのですが、描きたいネタはたくさんあるのに体力が追いつかず、自分が思う「世に出せるマンガ」のハードルもどんどんあがってしまい四苦八苦しています。

　まずは連載で経験を積んで、応援してくださるみなさんへの感謝を作品で返せるよう、もっともっと、力をつけていきたいです！

（マグミクス編集部）