『ワンピ』段々明らかになる「くまの悲惨すぎる人生」 今後自我は取り戻せるのか？

■明かされたくまの過去が悲惨すぎ？

※この記事では『ONE PIECE』の最新話のネタバレを含みます。

『ONE PIECE』の最新話（1095話）では、バーソロミュー・くまの過去が明らかになりました。SNS上では、その凄惨な過去に衝撃を受けたファンの声が多く挙がっています。現在は人間兵器・パシフィスタに改造され、天竜人の「無敵奴隷」になってしまったくまですが、今後の展開で彼が元に戻ることがあるのでしょうか。

　1095話では、くまが「バッカニア族」の血を引いて生まれたことが明かされました。作中の説明によればバッカニア族は巨人族の血を引いていて、人間よりも大きな体躯や力を持っているということです。

　1095話ではくまの過去編が始まり、自分や息子のバッカニア族の出自を隠していたくまとその家族が、天竜人の奴隷になるために捕らえられたことが明かされます。くまはバッカニア族の持つ力のため、幼い頃から天竜人の奴隷として働かされることになってしまいました。

　くまの母は間もなく死んでしまい、涙する父・クラップとくまの姿も描かれています。そんな悲惨な奴隷生活のなかで、くまたち親子はバッカニア族に伝わる「伝説の戦士」である「太陽の神ニカ」について話しました。父は「彼（ニカ）がいつかお前を自由な海へ　太陽の下へ連れ出してくれる」とくまを励ましますが、談笑している途中に「うるさい」という理由だけで天竜人に射殺されてしまいます。

　突然撃たれてしまった父の血が、くまの顔にかかるというコマも描かれ、くまの悲惨な過去を強調していました。初めて明かされたくまの過去に対し、ファンのあいだではその悲惨さに驚き、同情する声が多く挙がっています。

　SNS上では「『ONE PIECE』では悲惨な過去を持っているキャラが多いけど、くまの過去はそのなかでもいちばんひどいんじゃないか」「尾田先生お得意の『尊厳破壊』が発揮されすぎてて辛い」と、くまの生い立ちに同情する声が見られました。

　そんなくまは、1067話でくまを救出した革命軍によって保護されていたカマバッカ王国から、突然飛び出してしまいます。そして1071話では「赤い土の大陸（レッドライン）」のふもと、「赤い港（レッドポート）」にたどり着いたくまの姿が描かれました。

　自我を失ったくまが何のためにそのような行動をしているのかは、現状謎に包まれたままです。くまは今後、どうなってしまうのでしょうか。

　そんなくまは今後、人間としての自我を取り戻すのかどうか、ネット上ではファンからの考察が盛り上がっています。まず「太陽の神・ニカ」に着目したファンの意見も多くありました。

　ニカはくまの一族であるバッカニア族に伝わる「伝説の戦士」であったという事実から、「ニカに変身したルフィ（ヒトヒトの実 幻獣種　モデル：ニカの能力者）を見て人間の記憶が復活しないかな」などの声が挙がっています。物理法則も無視した自由な戦い方ができる、ニカ化したルフィの力に期待が集まっていました。

　一方で、ネフェルタリ・コブラの死（1085話）や消息不明のガープ（1088話）など、最近はシビアな展開が続く『ONE PIECE』の展開ゆえに、「以前の『ONE PIECE』だったらくまの人格は戻ってきそうだけど、最近の『ONE PIECE』ではくまは救われることはなさそうで、辛い」など、このままくまの人間としての自我は戻ってこないのでは、といった意見もあります。

　また、くまの復活にはエッグヘッドに残された「記憶」がカギになるのでは、という予想もあるようです。1072話では、過去にDr.ベガパンクの頼みによって、くまが「ニキュニキュの実」の力で取り出した「くまの記憶」が、エッグヘッドに保存されていることが明らかになりました。この事実から「くまはエッグヘッドに残してある記憶を取り戻そうと、『赤い土の大陸』を経由してエッグヘッドに向かっているのでは」と、くまの動向に対する予想合戦が繰り広げられています。

　今後の『ONE PIECE』では、さらに詳しいくまの過去が明かされそうです。くまは自我を取り戻すことができるのか、過去編にもヒントがあるかもしれません。

（LUIS FIELD）