「開始15分で泣いた！」「笑いが止まらない」 初回から感情が揺さぶられた2023年秋アニメ4選

■秋アニメは初回一挙放送が多すぎる？

　2023年10月も下旬に入り、秋アニメの初回放送が出そろいました。今期のアニメも話題作が多く、多くのファンを喜ばせています。なかには初回放送を終え「初回から涙した！」「物語の世界に引き込まれた！」との声が挙がる作品もあります。そんな初回からインパクトを残した秋アニメを4作品みてみましょう。

●初回は異例の「金ロー」放送！　『葬送のフリーレン』

　まずは、初回が日本テレビ系「金曜ロードショー」の2時間スペシャルとして放送された『葬送のフリーレン』です。

　原作は「週刊少年サンデー」（小学館）で連載されているマンガ『葬送のフリーレン』で、既刊11巻で累計発行部数1100万部を突破、また2021年には「マンガ大賞2021」大賞を受賞するなどアニメ化前から大注目の作品でした。

　アニメの初回放送では、勇者パーティーの一員として仲間とともに魔王を倒した魔法使いであるフリーレン（CV：種﨑敦美）が、魔王討伐後50年間のひとり旅を経て、仲間と再会する姿が描かれていました。千年以上生きるエルフ（彼女）にとっては「たったの50年」でしたが、人間にとっては一般的に人生の半分以上を占める長い時間です。再会した勇者ヒンメル（CV：岡本信彦）はすっかり老いており、フリーレンと再会したのち、あの世へと旅立ってしまいます。

　仲間との切ない別れに対して、SNS上では「これは心を持っていかれる優しい物語だ」「開始15分で早々に泣いた」との声が挙がり、グッと心をつかまれたファンが多く見受けられます。

※種崎さんの「崎」は、「大」ではなく「立」が正しい表記

●深夜帯の放送にもかかわらずトレンド入りも果たした『薬屋のひとりごと』

　続いて日本テレビ系で一挙3話放送された『薬屋のひとりごと』です。『葬送のフリーレン』同様に初回から長時間放送となったものの、放送時間が25時5分の深夜帯だったことで多くのファンを驚かせました。

　物語は、花街で薬屋を営む好奇心旺盛な少女だった猫猫（マオマオ、CV：悠木碧）が、人さらいによって後宮に売り飛ばされ下女として働くようになるところから始まります。ある日、「帝の御子の連続死は呪いが原因だ」とのウワサを耳にした猫猫は、呪いの正体を推理し、妃たちに伝えようと彼女たちが暮らす宮に向かうのでした。

　煌びやかな後宮を舞台にした本作に「最小限のセリフで物語の世界に引き込むとは、すさまじい初回放送でした」「コミカルとシリアス、豪華さと簡潔さ、その振幅の大きさに感動」と視聴者から称賛の声が挙がっています。

■多くが「かわいい！」と評価するヒロインが出演するヒット作も

アニメ『SPY×FAMILY』Season2のキービジュアル　(C)遠藤達哉／集英社・SPY×FAMILY製作委員会

●三男の「頑張り」にホロリ。『柚木さんちの四兄弟。』

　また、TOKYO MXなどで放送が開始された『柚木さんちの四兄弟。』も、初回から高い評価を得ている様子でした。本作は、両親を亡くした4人の兄弟が支え合いながらにぎやかに過ごす姿を描いた物語です。

　初回放送では、弟たちのために頑張る長男の隼（はやと、CV：岩崎諒太）の手助けをしたい三男、湊（みなと、CV：櫻井みゆき）が、家事に挑戦しようとして失敗したり、四男である岳（がくと、CV：寺澤百花）の面倒を見ようと奮闘したりする姿が描かれました。

　兄弟を支えようとする湊の奮闘ぶりにSNS上では「初回からうるうるする素晴らしい内容だった」「湊くんに共感しすぎて途中から涙が止まらなかった」と、感動する様子が多く見受けられました。

●「らしさ」がつまった『SPY×FAMILY』

　最後はテレビ東京系列で放送が開始されたアニメ『SPY×FAMILY』Season 2です。2022年に放送された前シリーズの人気もあり、SNS上では、放送開始前からかなりの盛り上がりを見せていました。

　初回では、フォージャー家で母親役のヨル・フォージャー（CV：早見沙織）が、殺し屋「いばら姫」として活動中に、相手に銃でお尻を撃たれてしまったところから始まります。どうにか日常生活を送ろうとしますが、お尻の痛みに耐えきれずヨルはしかめっ面を隠せません。それを見た父親役のロイド・フォージャー（CV：江口拓也）は「機嫌が悪い」と誤解し、ヨルの機嫌を取るためのデートが始まります。

　お尻の痛みと格闘しながらデートするヨルと、完璧なはずのデートプランが不発に終わり苦悩するロイドのすれ違いっぷりに、コミカルとシリアスが融合した『SPY×FAMILY』らしさが詰まっていました。

　そんな初回放送に対してSNS上では「かみ合っているようでちぐはぐな笑いを誘う」「1話目から面白い」「ヨルさんの臀部負傷による家庭の危機的状況に笑いました」と、作品のコミカルさを楽しむ声が挙がっていました。

　初回から大盛り上がりの秋アニメは、最終回まで目が離せない展開が続きそうですね。

※種崎さんの「崎」は、「大」ではなく「立」が正しい表記

（LUIS FIELD）