「悪魔の実」は必要なし？ 『ワンピ』最強な非能力者たちに必須な「条件」とは

■最強の非能力者は剣士ばかり？

『ONE PIECE（ワンピース）』では、最強とうたわれる「悪魔の実」の能力者が多いなか、「悪魔の実」を食べず己の能力だけで実力と名声を勝ち取った「非能力」キャラも見られます。では、「非能力者」のなかで「最強」はいったい誰なのでしょうか。

　まずは、主人公のモンキー・D・ルフィの最初の仲間にして「海賊狩り」の異名を持つ三刀流の剣士であるロロノア・ゾロです。いままで数多くの「悪魔の実」の能力者に勝利しており、「ワノ国」での百獣海賊団の大看板であり「リュウリュウの実　古代種　モデル：プテラノドン」の能力者でもあるキングとの戦いぶりが記憶に新しいのではないでしょうか。

　この戦いの前には、ルフィとともに百獣海賊団の総督で当時四皇だったカイドウに挑んでいるものの、カイドウ戦でのダメージをもろともしないタフさを見せ、カイドウからは「覇王色の覇気を使えるのでは」という発言も聞かれました。

　ここまで大きく実力を伸ばした要因のひとつに、「東の海（イーストブルー）」で味わった「苦い敗北」の影響が挙げられるでしょう。「世界一の剣豪」と呼ばれるジュラキュール・ミホークに勝負を挑んだものの、明らかな実力差に手も足も出ず惨敗したゾロは「もう二度と敗けねェから」とルフィに誓います。

　そして、ゾロは約束通り、それ以降の戦いでほとんど負けていません。それどころか「パンクハザード編」のモネ戦や「ドレスローザ編」のピーカ戦では、余裕を見せながらの勝利を収めていました。

　今や非能力者のなかでも「最強」と呼び声の高いゾロが、「世界一の大剣豪」を目指したきっかけは、若くして亡くなった親友であるくいなとの約束を果たすためでした。その約束にルフィとの誓いが加わったことで、よりゾロを強くさせているのかもしれません。

■やっぱり強いのは「剣士」？　ゾロにも劣らない最強の非能力者たち

世界一の剣豪として知られるジュラキュール・ミホークのフィギュア「CREATOR×CREATOR ワンピース ジュラキュール・ミホーク」（BANDAI SPIRITS）

　もちろん、一番の候補者はゾロの師匠であり、越えなければならない最後の壁でもあるジュラキュール・ミホークでしょう。その鋭い眼差しから「鷹の目」と恐れられ、若かりし頃は、四皇のひとりであるシャンクスとほぼ互角の戦いを繰り繰り広げていた、といわれています。

「偉大なる航路（グランドライン）」から「東の海」にやってきた際には、「暇つぶし」で海賊である首領クリークの戦艦を50隻も沈めてしまいました。そんなミホークの愛刀「夜」は「恐竜が踏んでも折れず曲がらない」という名刀「黒刀」です。

　ミホークが「覇気をまとえばどんな刀も黒刀に成りうる」と語ったことが真実であれば、覇気を持った人物はみな「黒刀」を生み出すはずですが、作中ではたった2本しか登場していません。このことから、ミホークが唯一無二の剣士であることがうかがえます。

　ほかにも、「ドレスローザ編」で登場した伝説の男キュロスも「最強の非能力者」であるといえるでしょう。キュロスは元リク王軍の軍隊長であり、かつてコリーダコロシアムで「3000戦全勝」を成し遂げた伝説の剣闘士です。

　10年前にドンキホーテ・ドフラミンゴの襲撃によって妻・スカーレットを失い、自身はドンキホーテファミリーのシュガーの能力によりオモチャにされてしまいますが、オモチャになっても娘・レベッカを見守り、剣術を教えていました。

　人間の姿に戻ったあとは、妻の命を奪ったドンキホーテファミリーの最高幹部であるディアマンテと直接対決し、ディアマンテの「ヒラヒラの実」の能力による攻撃を、剣一本でしのぐという超人技を見せます。そしてディアマンテの懐に入り込み、渾身の力で彼を撃破し、亡き妻の仇を討ちました。

　今回挙げたキャラ以外にも、「海軍の英雄」と呼ばれるルフィの祖父ガープや「ワノ国」の伝説の侍である光月おでんなど「最強」とうたわれる非能力者は多いです。彼らのような屈強な非能力者が、今後どのような活躍をするのかも今後のエピソードにおいて重要なポイントになるでしょう。

（LUIS FIELD）