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深夜放送なのに世間を虜にした『薬屋のひとりごと』 要因はくどくない「絶妙さ」か

マグミクス / 2023年10月28日 21時10分

深夜放送なのに世間を虜にした『薬屋のひとりごと』 要因はくどくない「絶妙さ」か

■称賛される所以に注目

 続々と放送が開始されていく秋アニメのなかで、特に多くの注目を集めているのが10月21日(土)深夜より放送が始まった『薬屋のひとりごと』でした。原作は小説投稿サイト「小説家になろう」で連載されていた日向夏さんのライトノベルです。その後「月刊ビッグガンガン」(スクウェア・エニックス)、「月刊サンデーGX」(小学館)の2誌でコミカライズされ、シリーズ累計2400万部を突破しました。

『薬屋のひとりごと』は中世の中華風帝国を舞台にした作品で、花街で薬屋を営んでいた少女、猫猫(マオマオ)が人さらいによって後宮に売られ、下女として働きながら持ち前の薬学の知識で活躍する物語です。あるとき帝の子どもたちが次々と不審死することを知り、持ち前の好奇心と知識欲に突き動かされた猫猫は、興味本位でその原因を調べ始めることによって後宮に深くかかわっていくようになります。

「アニメジャパン」が開催する「アニメ化してほしいマンガランキング」では、2019年から3年連続で『薬屋のひとりごと』がトップ10入りを果たしており、今回のアニメ化に期待を寄せるファンを多いようです。アニメ化する前から異例の大ヒットを博した『薬屋のひとりごと』は、なぜここまで「面白い」といわれるのでしょうか。

 まず多くの読者を虜にしているポイントとして挙げられるのは、ミステリーの質が高いところでしょう。たとえば「帝の御子の連続死は呪いのせい」というウワサを聞いた猫猫は呪いの正体を薬学の知識を用いて名探偵のように暴き、その後もさまざまな謎を解決していきます。

 回を重ねるごとに事件の難易度も高くなっていき、ネット上では「『名探偵コナン』に匹敵するミステリーだし、名推理がいつもしびれる」「トリカブトみたいに毒を持つことで有名な生物、乳児に与えてはいけない食べ物、媚薬効果があるお菓子、食物アレルギーなどを扱っているのがリアルで面白い」「見事な伏線回収の連続だから、読後のワクワク感が半端じゃない」といった好評の声が相次いでいました。

 また猫猫は帝の寵妃である玉葉妃の毒見役になって出世することで、後宮という女の園に渦巻く陰謀に巻き込まれてしまいます。妃たちのさまざまな思惑がうずまく、狭い世界(後宮)ならではのドロドロとした人間関係も面白さのひとつです。関係性がどう発展していくのか、予測がつかない壬氏と猫猫の関係性や、ミステリー、人間模様と調和のとれたバランスも同作が「面白い」といわれる理由でしょう。

 史実とは関係のないファンタジー作品では、あまりに現実味のない背景や設定によって「何でもあり」になってしまいがちです。しかし同作は花街や後宮の生活や身分制度、トリックの肝になる薬学などといった、しっかりとした土台があるうえに成り立っています。だからこそ、余計な引っかかりがなく、ストーリーに没入できるのが人気の理由につながるのではないでしょうか。

 アニメ『薬屋のひとりごと』は、10月22日から毎週土曜24時55分より日本テレビ系にて全国放送中です。同作の面白さを踏まえたうえで、ぜひアニメ版をチェックしてみてはいかがでしょうか。

※記事の一部を修正しました。(2023年10月3日 11:47)

(LUIS FIELD)

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