【漫画】お気に入りの自宅が崩壊！ スライムの「条件」に応えた家造りが「アトラクションみたい！」【作者インタビュー】

■スライムに頼まれたリフォーム案件　特性を活かした完成形とは？

　数百年前に絶滅した巨人の頭蓋骨に住むスライムは、ある建築士たちに家のリフォームを頼みます。スライムは骨をつたって移動できるので、今の家を気に入っている様子ですが、想像以上に骨が脆く老朽化していました。結局倒壊してしまい新居を建てることになったのですが……？

　山地ひでのりさん（@batta_comic）が「スライムが暮らす家をリフォームする話」として投稿した『ソアラと魔物の家』が、Twitter（現：X）上で話題です。本作はマンガアプリ「サンデーうぇぶり」に連載中の作品で、スライムの家について細かな設定が散りばめられている本作について「細部まで考えられていてすごい」「スライムの感情表現が愛おしい」などの声があがっています。投稿へのいいね数は1.7万件を超えており、キャラクターや設定などに魅了された読者も多いようです。

　作者の山地ひでのりさんにお話を聞きました。

ーー『スライムが暮らす家をリフォームする話』のストーリーが生まれたきっかけを教えてください。

　ふと、ゲームや映画に登場するモンスターや人型ではないスライムなどは、どんな家に住んでいるのだろうと考えたときに、まったくイメージが浮かばなかったんです。

ゲームの世界では野ざらしにされているスライムですが、彼らも生きているので「きっと家が欲しいのでは？」と思ったのがきっかけでした。

　家に住んでいるスライムを想像する人はきっといないと思うので、自分の想像力を膨らませて自由な発想かつリアリティをもって、スライムの私生活における悩みなどを描きました。

ーー細かい設定で作品により一層のめり込むことができました。キャラクターデザインにおいて、意識している点はありますか？

　シルエットを見て、そのキャラクターだとすぐにわかるかどうかを意識しています。また、キリクであれば兜（かぶと）やハンマー、ソアラであればリボンや刀のように、そのキャラクターの特徴となるモチーフを入れるようにしています。

今年7月に発売された『ソアラと魔物の家』第3巻　著：山地ひでのり（小学館）

ーーたくさんのコメントが寄せられております。読者の声のなかで特にうれしかった声などを教えてください。

「このマンガを読んで建築の道に進みました」といっていただけたときは、本当にうれしかったです。自分もかつて尊敬する諸先輩方の作品を読んで、漫画家になることを決めた身なので、微力ながらも自分のマンガが誰かの人生に影響を与えていると思うとうれしい気持ちになりますね。

ーー『ソアラと魔物の家』第3巻の発売おめでとうございます。本作品のほかに挑戦してみたい、描いてみたいジャンルなどはありますでしょうか？

　これまで西洋を舞台にしたファンタジー作品を描くことが多かったので、近未来ものやSF作品は、いつか挑戦してみたいですね！

ーー最後に、いつも作品を楽しみにしているファンの方へ、ひと言お願いします！

　いつも応援をいただきありがとうございます。今後もたくさんの方に楽しんでいただけるように精一杯頑張りますので、どうかソアラたちの冒険に、今後ともお付き合いいただけるとうれしいです！

（マグミクス編集部）