諸星あたるは6歳で婚約？『うる星やつら』結婚話の裏側に隠された真相とは

■ラムよりも先！？　あたるの婚約者の正体とは

『うる星やつら』の主人公・諸星あたるは、無類の女好きでナンパを繰り返す高校男子です。そんなプレイボーイのあたるですが、実は6歳の頃、すでに婚約していたのをご存じでしょうか？

　しかも、そのお相手は、宇宙一の美女と言っても過言ではないほどの容姿端麗な女性です。ラムよりも先に婚約していた、あたるのエピソードが描かれたのは、1983年に公開された劇場版『うる星やつら　オンリー・ユー』でのことでした。

　ある日、宇宙郵便であたるの知り合い全員に「結婚式の招待状」が届きます。差出人には「諸星あたるとエル」と書かれており、当然ラムは烈火のごとく怒り出します。

　あたるはすっかり忘れていますが、11年前にエル星から地球にやって来た「エル」という少女と遊んだことがありました。そのとき、ふたりで「影踏み」を楽しみますが、幼いあたるが「エルに勝った」と主張したことで事態は急転します。実はエルは「エル星」の女王で、あたると影踏みで遊んだことにより、11年後に結婚することを約束して星に帰っていきました。

　それから11年、エルはあたるを一途に思い続け、約束の日に地球を再訪します。当初エルのことをすっかり忘れていたあたるですが、彼女が白いバラが似合う絶世の美女だと知ると、態度を一変させました。そして女好きのあたるとは思えないほどあっさりと結婚を受け入れ、エル星へと旅立ってしまいます。

　しかし、あたるの浮気性は筋金入りです。エルとの結婚を受け入れた裏には、とんでもない狙いがありました。

　どうやら、エルと結婚すれば自分が王になれるため、自由にハーレムを作れると目論んでいたのです。結婚というものをどう思っているのか分かりませんが、考えの浅さはやっぱりあたるです。

　もちろん、そんなうまい話ばかりではありません。一途にあたるを思い続けていたエルですが、実は無類の美少年好きということが判明します。そして「宇宙全土の美少年をコレクションする」という、常人には理解の及ばない趣味を持っていました。

　無類の女好きと美少年好き……はたから見ればお似合いのカップルですが、結局あたるの「とある嘘」が明らかになり、婚約はご破算になりました。

　これが劇場版『うる星やつら　オンリー・ユー』に描かれた、6歳時のあたるの婚約者騒動です。結局女好きのあたるに、またしても振り回される結果となったラムの器の広さには驚かされるばかりです。

（LUIS FIELD）