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「万人ウケは狙わない」「前向きに動く」 『キン肉マン』嶋田先生の「仕事術」とは

マグミクス / 2023年11月2日 20時10分

「万人ウケは狙わない」「前向きに動く」 『キン肉マン』嶋田先生の「仕事術」とは

■長期連載作品の裏側には原作者の生き様があった!

 1979年に「週刊少年ジャンプ」で連載を開始した人気マンガ『キン肉マン』は2023年11月現在、「週刊プレイボーイ」とネット上の「週プレNEWS」にて今も掲載されています。2023年10月5日には、『キン肉マン』の作者・ゆでたまごの原作担当・嶋田隆司先生が自身の公式X(旧Twitter)で、「長年のデスクワーク 格闘技の練習など」の理由で酷使した右膝の手術を受けることを明らかにし、その後も経過状況などを投稿していました。

 そんな嶋田先生は、2012年4月7日に発売された著書『火事場の仕事力』(ワニブックス)のなかで、自身の仕事術を余すことなく披露しています。この記事では、入院中も不屈の精神で情報発信を続ける嶋田先生が明らかにした、「仕事術」を紹介します。

『火事場の仕事力』の「万人ウケを狙いすぎると大ウケしない」の項で嶋田先生は、過去の失敗談について書いていました。一例では、『キン肉マン』コミックス5巻から描かれた「アメリカ遠征編」は、先生の憧れだったアメリカン・プロレスの要素を取り入れており、少年たちよりも上の年齢層の人びとへのウケも狙っていたそうですが、このエピソードでそれまでのコアなファンだった「低年齢層」の支持が、大きく減ってしまったそうです。

 結果、『キン肉マン』の連載は打ち切り寸前まで追い込まれてしまいました。ファン層を広げて万人ウケを目指そうとするのは、マンガに限らずさまざまなジャンルでもやってしまいがちなことと言えるでしょう。

 次に紹介するエピソードは、同書の「前向きに動けばどんな時でも道は開ける」の項で、書かれていた内容です。連載が1本もなくなった1990年代半ばの時期に、嶋田先生は悲観的にならず前向きに動こうと思い、空き時間を有効活用して柔術を始めました。

 それまで技を書き尽くしていたと思っていた嶋田先生は、柔術によって新たな技の可能性に気が付いたそうです。その成果は、2011年の『キン肉マン』連載再開で始まった「完璧超人始祖編」で新しく登場した超人の技や、既存の超人の新しい技にも感じられます。

 その他、同書では「読者サービスで始めたはずの『超人募集』に助けられた」というエピソードもありました。連載開始当初、嶋田先生は届いたファンレターのすべてに返事を書いていたそうです。そして、マンガを描く作業時間に影響が出始めた頃、担当編集者のアドバイスで始まったのが「超人募集」です。

 ファンのことを「3人目のゆでたまご」と称すほど、ファンを大事にされる先生たちがたどり着いた読者サービスでした。実際、超人募集からはロビンマスクやバッファローマンなど数多くの人気超人が誕生しているわけですから、『キン肉マン』はファンなくしては成立しない作品と言えるでしょう。

 嶋田先生の入院によりマンガ『キン肉マン』の連載は休止中ですが、今回紹介した仕事術を持つ島田先生は、退院後にさらにパワーアップした作品で読者を楽しませてくれるはずです。新アニメシリーズで描かれる「完璧超人始祖編」含め、『キン肉マン』から今後も目が離せません。

(LUIS FIELD)

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