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「悪人」になる可能性もあった? 『北斗の拳』随一の善人・シュウの裏話

マグミクス / 2023年11月5日 7時10分

「悪人」になる可能性もあった? 『北斗の拳』随一の善人・シュウの裏話

■初登場時は人気が出るとは思えなかった?

 1983年から1988年まで「週刊少年ジャンプ」で連載されたマンガ『北斗の拳』には、主人公・ケンシロウ以外にも多くのかっこいいキャラクターが登場します。なかでも作中屈指の善人といえば、南斗白鷺拳の伝承者・シュウの名前を真っ先にあげる人もいるでしょう。

 しかし、シュウが初登場時点では、悪人として描かれる可能性があったのはご存知でしょうか。この記事では、そんなシュウについて振り返ります。

 コミックス10巻「狂乱の南斗!の巻」で、シュウは南斗鳳凰拳伝承者・サウザーが率いる聖帝軍に敵対する反帝部隊のリーダーとして登場します。ケンシロウが若い頃、修行の一環で「南斗十人組手」に挑んだ際、10人目の相手として立ちはだかったのがシュウでした。ケンシロウに勝利したシュウは、掟に従いケンシロウの命を奪おうとする周りを制止し、自らの視力と引き換えにケンシロウの命を救うのです。

 また、サウザーとの直接対決で、シュウはあと少しで一撃を加えることができる距離まで近づきますが、100人の人質を前に動きを封じられてしまいます。人質を犠牲にすればサウザーを倒せるチャンスでしたが、善人のシュウは攻撃を辞めてしまうのでした。

 ただ、そんなシュウの初登場シーンを改めて見てみると、その顔は悪人とも見えるような、不敵な笑みを浮かべた表情をしています。「狂乱の南斗!の巻」の次の話「南斗白鷺拳!乱舞!!の巻」では、ケンシロウ相手にいかにも悪役が使いそうな、「とげの付いた鉄球」を振り回していました。この件に関して、「北斗の拳 OFFICIAL WEB SITE」の「北斗の拳生誕30周年記念特別インタビュー 北斗語り」のVOL.02で、原作担当の武論尊先生が裏側を語っていました。

 武論尊先生は、シュウを「ただ『盲目の強い奴』っていうだけの設定」にしていたそうで、さらに初登場時は「いい奴か悪い奴か、まだ決めてなかった」とも話しています。幼い頃のケンシロウを救ったエピソードも最初は想定していなかったようで、もしかしたら悪人として描かれる可能性もあったというのは驚きです。そして、武論尊先生は途中で「これはケンシロウの幼少期で上手いこと使えるぞ!」と、シュウの過去を思いついたことも語っていました。

 SNS上ではシュウについて「『北斗の拳』の世界でも稀有な善人」「屈強な精神力の持ち主で、終始善人を貫いた人格者」と、悪人として描かれる可能性があったとは思えない声があがっています。

 特に、「この聖碑は百人の人質の命と、南斗六聖拳の乱れを防げなかった私の痛み」と、サウザーの聖帝十字陵の頂に置く聖碑を足の筋を切られた状態で運び、最期に視力が回復して成長したケンシロウの顔を見る感動のエピソードが人気で、「まさに聖人」「盲目設定の使い方完璧」と支持されていました。前述の「北斗語り」によれば、シュウの最期は、十字架を背負ってゴルゴタの丘を登るイエス・キリストをイメージしていたそうです。

 もし、シュウが悪人として描かれていたら、その後の展開はどうなっていたのでしょうか。シュウとサウザーが結託していたら、さすがのケンシロウも勝てなかったかもしれませんね。

(LUIS FIELD)

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