「人種も違うし無理ある」 物議を醸したファンタジー要素強め漫画の「実写版」の数々
マグミクス / 2023年11月7日 20時10分
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■成功作は比較的「現実寄り」?
人気マンガの実写化は、ただでさえ賛否両論さまざまな意見が出るものです。そして、現実とのギャップが大きくなりやすいバトルマンガやファンタジーマンガは、なおさらファンを納得させるのは至難の技となります。
生身の俳優にマンガやアニメでやっていたアクションをやらせる時点で無理も生じますが、実写化が大成功を収めた作品がないわけではありません。例えば山崎賢人さんが主演を務めた『キングダム』シリーズは、これまでの公開された3作すべてが興行収入50億円を突破する大ヒットを記録しています。
『キングダム』は春秋戦国時代の中国が舞台です。そのため本場中国での海外ロケも実施し、世界観を忠実に再現しました。俳優陣の役の作り込みも凄まじく、「王騎将軍」を演じる大沢たかおさんが筋肉をつけすぎて衣装が合わなくなり、何回も作り直さなくてはならなかったのは有名な話です。主演の山崎さんも過酷なトレーニングを積んで、剣の殺陣やさまざまなアクションシーンを自分で演じています。
その他代表的な例では、マンガだから表現できる激しいアクションを、上手く実写に落とし込んだ『るろうに剣心』シリーズも高評価を得ています。同作で、主人公・緋村剣心を演じた佐藤健さんは激しいアクションを披露しました。あまりの激しさとスピード、殺陣の凄まじさにネット上では「正直CGに頼ってると思ってたら、佐藤さんが生身でやってて驚いた」と驚愕する声があがっていました。
ただ、『キングダム』も『るろうに剣心』も、現実離れした要素もありつつ、実際にあった過去の時代が舞台で、超能力は使わない生身のアクションが描かれる作品です。 一方で、よりファンタジー性が強まると、批判の声が多くなる傾向があります。
例えば2015年の『進撃の巨人』2部作は1作目2作目ともに興行収入から見ると成功の部類に入るものの、原作ファンからは多くの批評を浴びる結果になりました。一番大きな部分は、キャラクターの設定が原作と大きくかけ離れていた点でしょう。
登場人物はみな日本人となり、物語の大事な軸となるエレンとミカサの絆が薄かったり、圧倒的人気を誇るリヴァイ兵長が登場せず似たポジションの「シキシマ」というオリジナルキャラが登場したりと、原作ファンには到底受け入れられるものではなかったのではないでしょうか。また、「立体機動装置」を使う人間と巨人とのバトルも、「動きが不自然」「アニメ版が仕組みもわかりやすいしカッコよかった分、明確に差が出た」と批判が出てしまいました。
またファンタジー要素だけでなく原作の世界観が独特すぎて、映像化が難しかった例もあります。『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない』は、荒木飛呂彦先生の人気マンガシリーズを実写化したものです。「ジョジョ」シリーズといえば、独特のセリフ回しに超能力を持った守護霊のような「スタンド」の存在、特徴的なキャラデザインと唯一無二の世界観を持っていす。
実写版はビジュアルを近づける努力やCGでのスタンドバトルの迫力へ称賛の声もありつつも、ファンからは「ジョジョの『奇妙だけれどキレイな魅力』が反映できていない」「キャスト全員、荒木飛呂彦っぽい雰囲気の人でそろえるのはそもそも無理」と、残念がる声もあがりました。
再現するのは難しいものの、人気ゆえに実写化された作品は多々あり、ネットのレビューでも「『テラフォーマーズ』は、ワクワクして観に行ったけどアクションに臨場感がなくてがっかり、やっぱり二次元のアクションを三次元で表現するのは難しいか……」「実写の『ガッチャマン』はセットの安っぽさとか、CGとかいろいろ気になった」「『約束のネバーランド』とか『鋼の錬金術師』とか、海外風のファンタジーマンガはどうしてもコスプレ感が出やすくて、見ていられない」など、アクションや美術・衣装面での難しさを指摘する意見が目立ちます。
とはいえ、2023年は海外の実写版として『ONE PIECE』のドラマシリーズが世界中でヒットしたり、奇想天外なギャグやSF要素、アクションも多い『銀魂』が1作目、2作目ともに大ヒットしてファンからも絶賛を受けたりと、現実離れした内容のマンガでも成功例がないわけではありません。
今後実写版が公開予定のマンガ・アニメで、ファンタジー・SF要素が強い作品ではNetflixでドラマシリーズが配信予定の『幽☆遊☆白書』、映画化予定の『はたらく細胞』、海外での実写化の企画が発表されている作品では『メイドインアビス』『機動戦士ガンダム』『ワンパンマン』など、ビッグタイトルが並んでいます。映像技術もどんどん進化していくなか、どの作品が成功して評価を受けるのか要注目です。
(マグミクス編集部)
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