ドラクエ上級者でも苦行の域? あまりに凄まじい「ガチ縛りプレイ」の世界
マグミクス / 2023年11月16日 21時10分
■スリリングな戦闘にハラハラ! 本気の縛りプレイに魅了されたプレイヤーたち
「ドラクエ」シリーズは、さまざまな装備や呪文、特技などを駆使して強力なモンスターを打ち倒すRPGです。システム面が分かりやすく、レベル上げを頑張れば、初心者でもエンディングまでたどり着きやすいバランスの良さが特徴です。
しかし、通常の遊び方では「物足りない」というドラクエの上級プレイヤーも存在します。そういう人たちが編み出したのが、プレイヤーサイドで何らかの制約を課して攻略する、通称「縛りプレイ」と呼ばれるものです。
今回は、そのなかでも代表的な「縛りプレイ」をピックアップしてみました。
数ある「縛りプレイ」のなかでも、容易に挑戦しやすいのが「ひとり旅縛り」です。その名の通り、あえて仲間がひとりもいない状態にして冒険をする独特のプレイスタイルです。
強制的に仲間が加入するシーンでは、ひとりを残してわざと戦闘不能状態にするという徹底ぶりが求められます。本来であれば、複数人のパーティを想定した難易度のところをソロで挑むことになり、当然ながら難易度の高さは跳ね上がります。
そんなひとり旅で、最も注意しなくてはならないのが「状態異常」になることです。なかでも「麻痺」を付与されてしまうと、ほとんどのシリーズで全滅の扱いになります。
ほかにも睡眠効果のあるラリホー系、即死攻撃のザキ系の呪文などは要注意です。
基本的に「縛りプレイ」でクリアしてもメリットはありませんが、リメイク版『ドラクエ3』は勇者ひとりでバラモスを倒すと、アリアハンの王様から「バスタードソード」が褒美にもらえるという恩恵がありました。
とはいえ「バスタードソード」はアレフガルドでは普通に武器屋で売られているうえ、「おうじゃのけん」などの強力な武器がすぐ手に入るので、あまりありがたみは感じられませんが……。
多くの「ドラクエ」シリーズの醍醐味である職業システムを禁止する「無職縛り」というプレイもかなりの高難易度です。
このルールに挑めるのは『ドラクエ6』と『ドラクエ7』だけで、ダーマ神殿で転職をせず、いわゆる「無職状態」を維持しながらクリアを目指すという縛りプレイです。
各職業ごとの特性やステータス補正、呪文・特技習得の恩恵が得られないため、当然ながら大きなハンデを背負うことになります。一応、ゲーム序盤だけは、職業の恩恵を得られない代わりにステータスへのマイナス補正もかからないため、一部の下級職と比べて有利な場面もあります。しかし、ゲームが進行するにつれて、攻撃力と耐久不足が顕著になってきます。
この縛りプレイで最大の難所になるのは、やはり『ドラクエ6』のラスボス・デスタムーア戦でしょう。いかに万全の状態で臨んでも、第三形態のデスタムーアは「ザオリク」で蘇生してくることもあり、長期戦は避けられません。
呪文や特技の種類が限られているだけでなく、本来職業ごとに得られるステータスの伸び幅も小さいのがネックになります。各ステータスの上限値を上昇させられる、「きのみ」系のアイテムを最大限活用することが重要になります。
■レベル1でラスボス撃破なんて可能?
『ドラゴンクエスト メタリックモンスターズギャラリー 魔王ミルドラース』(スクウェア・エニックス)
極めれば極めるほど難易度が高くなってくる縛りプレイが「低レベル縛り」です。その究極ともいえるのが、「理論上の最低レベル付近でクリアを目指す」という内容で、多くのプレイヤーがチャレンジしています。
そこまで狙わなければ、この縛りプレイはお手軽にどのタイトルでも挑戦可能なため、挑戦しやすい部類と言えそうです。
低レベル縛りで重要なのは、ストーリーの進行上、必ず獲得してしまう経験値をどのようにキャラクターに振り分けるかという点です。パーティメンバーに均等に経験値を与えるか、ひとりだけに絞るかで進め方や戦い方は大きく変わってくることでしょう。
各作品ごとに少しずつゲームシステムが異なっており、いろんな育成法が考えられるので難しいのですが、いかにレベルを上げないで攻略できるかに知恵を絞る作業は面白みもあります。
そして、実は「低レベル縛り」が難しいと言われているのが初代『ドラクエ』です。リメイク版を含む、すべての初代『ドラクエ』で、「ベホイミ」の呪文を覚えていないとラスボスの竜王の攻撃に耐えられないため、最低でもレベル17は必要です(仕様が異なるファミコン版はレベル18が必要とのこと)。
低レベルの縛りプレイには数々の挑戦者がいて、ネット上でいろんな記録を見ることができます。ちなみに『ドラクエ5』の場合、仲間モンスターに経験値を受け取らせてから別れることで、主人公たちのレベルを上げない方法が確立されています。スーファミ版でこれを活用し、ラスボスのミルドラースをパーティメンバー全員レベル1の状態で撃破した猛者もいるほどです。
こうした「縛りプレイ」は、とことん突き詰めると過酷になりがちですが、自分のできそうな範囲で挑戦するなら、冒険のよいアクセントになります。それに『ドラクエ11』では、ゲーム自体に「縛りプレイ」がやりこみ要素として用意されているので、いまや公式も認める新たなプレイスタイルのひとつと言えそうです。
(マグミクス編集部)
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