11月21日「スーパーファミコン」33周年! この機に振り返りたい最初期タイトル3選
マグミクス / 2023年11月21日 6時10分
■発売最初の年末商戦は9タイトル…!?
2023年で発売から40周年を迎えた「ファミリーコンピュータ(以下、ファミコン)」、その後継機として登場した「スーパーファミコン(以下、スーファミ)」も、2023年11月21日で発売33周年を迎えました。
1990年発売のスーファミは、本体と同時発売のいわゆるローンチタイトルは2本のみで、年内の1990年12月末までに発売されたのは以下の9タイトルです。
・『スーパーマリオワールド』(11月21日/任天堂)
・『F-ZERO』(11月21日/任天堂)
・『ボンバザル』(12月1日/コトブキシステム[現:ケムコ])
・『ポピュラス』(12月16日/イマジニア)
・『アクトレイザー』(12月16日/エニックス[現:スクウェア・エニックス])
・『パイロットウイングス』(12月21日/任天堂)
・『グラディウスIII』(12月21日/コナミ[現:コナミデジタルエンタテインメント])
・『ファイナルファイト』(12月21日/カプコン)
・『SDザ・グレイトバトル 新たなる挑戦』(12月29日/バンプレスト)
スーパーファミコンのローンチタイトルのひとつ『スーパーマリオワールド』も33周年(マグミクス編集部撮影)
なかでも注目は、ローンチタイトルのひとつ『スーパーマリオワールド』です。おなじみ「スーパーマリオブラザーズ」シリーズの4作目にあたります。
本作は横スクロールで進みながら敵を倒したり、謎解きしたりするのはもちろん、獲得すれば飛行できる「マント羽根」や、通常とは異なるルートにいける「カギ」といった新要素が盛り込まれました。また、本作から「マリオ」シリーズのキャラクターとして知られる「ヨッシー」が登場しています。
スーファミといえば、ファミコンのA、Bボタンから進化して、A、B、Y、Xの4つのボタンに加え、今ではすっかりおなじみとなったL、Rボタンの追加が画期的でした。これにより「スーパーマリオブラザーズ」も「走る」「ジャンプ」「持つ」という基本操作に加え、「スピンジャンプ」「甲羅を持ち上げて上に投げる」など、豊富なアクションが可能になりました。
また通常ステージに加えて隠しゴール、スペシャルコースも存在し、ボリューム満点のステージ数も本作の特徴です。スーファミの初期作ながらも十分にやり込める内容に、当時プレイしていたという人たちから「後の『ドンキーコング』シリーズもそうだけど、同じステージにふたつのゴールがあったのは画期的」「いわゆる裏面ってやつがたくさんあってワクワクした」といった声がネット上に挙がっていました。
■「ベルトスクロールアクション」を一気に広げた大人気ゲーム
ベルトスクロールアクションの金字塔、カプコンのSFC版『ファイナルファイト』 (C)1989,1990 CAPCOM CO.,LTD.
ゲームセンターで人気を博していたカプコンのアクションゲーム『ファイナルファイト』も、上述のように実はスーファミの最初期タイトルでした。もともとは1989年にアーケードゲームとして登場しており、その移植作になります。
本作は、画面に奥行きを表現した2D横スクロール、いわゆる「ベルトスクロールアクション」というジャンルで、それまでに『熱血硬派くにおくん』『ダブルドラゴン』というタイトルはあったものの、これが広く知らしめられたのは『ファイナルファイト』のヒットによってのもの、といわれます。それ以降、ベルトスクロールアクションというゲームジャンルの代名詞のように目されてきました。
ちなみにアーケード版では、それぞれ技や操作感などが異なる「ガイ」「ハガー」「コーディー」の3人からプレイヤーキャラクターを選べますが、スーファミ版では容量の問題があってか、ハガーとコーディーのふたりしか選べません。その後1992年に、コーディーと入れ替わる形でガイが加えられた『ファイナルファイト・ガイ』が発売されています。
本作はシリーズ化したほか、コーディーやガイはのちの格闘ゲーム「ストリートファイター」シリーズに登場したり、のちの3Dベルトスクロールアクションゲームへ発展する礎になったりと、ゲーム業界に与えた功績は大きかったといえるでしょう。
本体音源もパワーアップしており、定評のあったコナミサウンドもさらに洗練されたスーパーファミコン版『グラディウスIII』 (C)1991 KONAMI CO., LTD.
アーケード版からの移植作品といえば、コナミの『グラディウスIII』も外せません。横スクロールシューティングゲームの金字塔である「グラディウス」シリーズの3作目で、敵を倒した後に現れるカプセルを取ることでパワーアップしていくシリーズおなじみのシステムは、「ウェポンセレクト」というシステムにより、パワーアップする際の多様な武器を事前に自由にカスタム可能です。
システムや実際のプレイもさることながら、家庭のテレビで、ゲームセンターと同水準といっても差し支えのない美麗グラフィックが再現されるというのも大いに衝撃的でした。ネット上には「スーファミ初のシューティングだけどグラフィックやシステム、BGMのすべてが高水準」「アーケード版よりも難易度が調整されていて遊びやすい」といった感想が見られます。
なおファミコン版『グラディウス』に組み込まれていた、「最もよく知られている隠しコマンド」としてギネス世界記録にも認定されている「コナミコマンド(↑↑↓↓←→←→BA)」は、その後の家庭用「グラディウス」シリーズのみならず、コナミのゲームで広く採用されていましたが、本作ではそのコナミコマンドをそのまま入力すると自爆してしまいます。従来のような結果を得るには「←→←→(左右左右)」の部分を「LRLR」に変えなくてはならないという、少しひねったものでした。
* * *
任天堂の現行ゲーム機「Nintendo Switch」では、ネットワークサービス「Nintendo Switch Online」のコンテンツのひとつとして『スーパーマリオワールド』がプレイできます。今後スーファミ版の『ファイナルファイト』や『グラディウスIII』も配信されることを期待して待ちましょう。
(LUIS FIELD)
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