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「カリスマ駄々もれ」「本当にいたんだ」 再現が凄すぎた実写映画の悪役たち

マグミクス / 2023年11月22日 18時10分

「カリスマ駄々もれ」「本当にいたんだ」 再現が凄すぎた実写映画の悪役たち

■悪役を演じるために30キロ以上増量?

 2023年8月30日に映画『ゴールデンカムイ』(原作:野田サトル)の実写化キャストが解禁されて以来、話題を呼んでいるのが、主人公・杉元佐一(演:山崎賢人)たちと対峙する第七師団・鶴見篤四郎中尉役の玉木宏さんのビジュアルの再現度です。

 日露戦争での負傷で顔の上部分をホーローで覆い、生々しい傷が残っている強烈な敵キャラですが、実は作中屈指の美形でカリスマ性を持ち、複雑な背景を持つ鶴見中尉に玉木さんがキャスティングされたことに、原作ファンの間でも「一番再現難しい役に最適解出たかも」「予告でしゃべって動いてる姿も完璧」「過去編の傷なし鶴見中尉の姿も早く見たい」と期待の声が上がっています。

 鶴見中尉のように、実写化において主人公や味方のメインキャラと同じくらい再現が重要視されるのが、物語をかき回す「悪役」の存在です。今回はさまざまな実写映画から、「再現凄すぎ」「顔違うはずなのに原作並みかそれ以上に怖い」と好評を得た悪役たちを振り返ります。

 佐藤健さん演じる緋村剣心はじめ、全体的にキャラの再現度の高さやハイレベルなアクションで高評価を実写『るろうに剣心』(原作:和月伸宏)シリーズのなかでも、強烈なインパクトを残したのが2作目と3作目に当たる2部作『京都大火編/伝説の最期編』(2014年)のボスキャラ・志々雄真実を演じた、藤原竜也さんの怪演です。

 志々雄は幕末期に全身を焼かれており、包帯をまとって素顔が見えないキャラですが、「声色とか立ち振る舞いとか、あのカリスマ性は藤原竜也にしか出せない」「精神的にも物理的にも強いことへの説得力が凄かった」などと、藤原竜也版・志々雄は絶賛を浴びました。

 悪役やクズの役を演じるのも好きだと語っている藤原さんですが、映画公開時のモデルプレスでのインタビューでは、志々雄の格好での演技に関して、「(スーツを)朝着た瞬間、耳聞こえない、ごはん食べれない、トイレに行けない、誰ともしゃべりたくない、視界が悪い…最悪の状況」だったことや、スタッフから「倒れてもおかしくないスーツなのでダメになったら言ってくださいね」と言われたことなど、過酷すぎる現場だったことを明かしています。

 スタッフ一丸となって、ビジュアル、アクションを再現し、藤原さんの熱演が乗っかった志々雄の実写化は大きな話題を呼び、2021年4月に『るろうに剣心 伝説の最期編』までの3作がリバイバル上映された際は、主人公・剣心よりも志々雄がメインに描かれたビジュアルが公開されました。

 そのほか、こちらも再現度とアクションで評判を呼び3作連続で大ヒットとなった実写『キングダム』(原作:原泰久)シリーズでは、第1作目の悪役に当たる王弟・成キョウを演じた本郷奏多さんの憎々しい悪役ぶりも話題となっています。

 成キョウは王族の純粋な血を引いている自分の優位性を信じ、兄・エイ政(演:吉沢亮)へ反乱を起こすキャラです。本郷さんは、原作通りの性格の悪さがにじみ出ていて、肝心なところでは小物な成キョウを徹底的に再現しました。人を小馬鹿にした歪んだ笑みや、嫌味なセリフ回しだけでなく、玉座への座り方の角度までこだわっているのが分かります。原先生も、コメントで「原作を超えてきた」と絶賛していました。

 実写化企画に引っ張りだこの本郷さんは、たびたびインタビューで「原作が一番『偉いもの』だと思っている」「自分の個性は消すべき」と、自身もマンガ好きであるがゆえのこだわりを語っています。

 ちなみに、今後も実写『キングダム』が原作通り続いていけば、成キョウは主人公側の味方キャラとしてカムバックすることになるはずです。原作では味方になったとたん一気にかっこよくなった成キョウを、本郷さんがどう再現してくれるのか期待してしまいます。

 その他、すさまじい肉体改造で悪役を再現した例では、2019年の映画『宮本から君へ』(原作:新井英樹)で真淵拓馬を演じた一ノ瀬ワタルさんも強烈でした。原作を読んで感銘を受けたという一ノ瀬さんは、大学ラグビーで「怪物」と呼ばれた悪役・拓馬を演じるために、体重を「110キロ」に増やすと監督の真利子哲也さんに約束し、2か月で33kgの増量を実現させています。

 インタビューで「この作品を撮り終わったら、死んでも良いと覚悟して挑んだ」と語る一ノ瀬さんの役作りと熱演で、実写版・拓馬は初登場の夜の路上のシーンから「異質」な存在感を発揮していました。原作でもトラウマ級の場面であるヒロイン・靖子(演:蒼井優)の強姦シーンや、宮本(演:池松壮亮)との非常階段でのバトルもしっかり再現され、ネット上でも作品の出来と一ノ瀬さんの演技に衝撃と絶賛のレビューが相次いでいます。

(マグミクス編集部)

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