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「衝撃連発」「まさか3次元になるとは」 描写もテーマも過激な「R指定」実写化映画

マグミクス / 2023年12月7日 19時10分

「衝撃連発」「まさか3次元になるとは」 描写もテーマも過激な「R指定」実写化映画

■衝撃描写に目が離せない!

 毎年多数作られるマンガの実写版のなかには、原作をリアルに再現するあまりR指となった作品も多々あります。グロテスクな描写や濡れ場もリアルに再現した作品は、単なるエンターテイメントに留まりません。今回は近年の衝撃作品を振り返ります。

『愛しのアイリーン』(2018年9月公開)

『宮本から君へ』や『ワールドイズマイン』などの作品で知られる新井英樹先生の同名マンガを映画化した本作は、90年代に描かれたものの、2018年になって実写化されても全く古びないテーマを扱っていました。監督は『さんかく』や『ヒメアノ?ル』(原作マンガ:古谷実)で、その手腕を発揮した吉田恵介氏が務めています。

 主人公は農家のひとり息子で、彼女いない歴=年齢の宍戸岩男(演:安田顕)です。彼が貯金をはたいて結婚したフィリピン人の妻・アイリーン(演:ナッツ・シトイ)を実家に連れ帰ったことから、さまざまな事件が巻き起こります。

『愛しのアイリーン』は、国際結婚というテーマを通じて、村社会の陰湿さや排他性、衰退していく社会の閉塞感、そして欲に生きる人間の醜さを鋭く描き出しました。エロ・グロ描写だけでなく、主演の安田顕さんが東北なまりで何度も放送禁止用語を叫んでいるため、絶対にTVでは流せない内容ですが、時折ハッとするほど美しい恋愛物語にもなっており、汚く暴力的でありながら感動的な作品となっています。

『ミスミソウ』(2018年4月公開)

『マサシ!!うしろだ!!』でホラーギャグの草分け的作家として名を馳せた、押切蓮介先生の同名マンガを映画化した『ミスミソウ』は、『先生を流産させる会』『ライチ☆光クラブ』などの衝撃作を手掛けた内藤瑛亮監督が務めました。同作は極寒の過疎地を舞台に、同級生からの陰湿ないじめに苦しむ野咲春花(演:山田杏奈)を中心に展開します。いじめの果てに家族を殺害されるという悲劇に見舞われた春花が、復讐のために殺人鬼へと変貌を遂げていく過程を描き、話題を呼びました。

 特筆すべきは、春花の心理描写の深さです。心優しかった彼女が過酷な運命に翻弄されて、次第に自分の暗黒面を受け入れていく様は、観る者に深い印象を与えます。内藤監督はこのサイコホラーとしての要素を巧みに演出し、恐怖と同時に人間の心理の複雑さを浮き彫りにしていました。

 また、日本の片隅にひっそりと存在する雪深い過疎地が、春香の心理状態と相まって、作品全体に陰鬱でありながらも美しい、独特の雰囲気を醸し出しています。雪に飛び散る鮮血の描写など、マンガには出せない映像美も大きな魅力です。

『アイアムアヒーロー』(2016年4月公開)

『GANTZ』や『キングダム』など数々の実写化を手掛けた佐藤信介さんが監督を務め、花沢健吾先生の同名マンガを映画化した『アイアムアヒーロー』は、冴えない漫画家見習い・鈴木英雄(演:大泉洋)が、生き残りをかけてZQN(ゾンビ)と戦うホラーアクション展開を描いています。

 スリルと緊張感に満ちた目が離せない展開に加えて、無政府・無秩序状態で浮き彫りになる人間の傲慢さや卑劣さ、そして集団心理もリアルに描き出しており、ゾンビ映画の王道展開を盛り上げていました。日本映画には珍しいガンアクションの描写や、原作とは違うまさかの「ラスボス戦」まで用意され、世界的に絶賛を受けたエンタメ作品です。

『ビリーバーズ』(2022年7月公開)

『ビリーバーズ』は山本直樹先生の同名青年マンガが原作で、とある過激宗教団体に所属する男(演:磯村勇斗)を中心に衝撃の物語が展開される作品です。ピンク映画で長く活躍していた城定秀夫氏が監督を務め、原作通りの過激な描写もしっかり再現されました。

 物語は「ニコニコ人生センター」という宗教団体で、主人公の「オペレーター」と、男性信者の議長(演:宇野祥平)と女性信者・副議長(演:北村優衣)がともに3人で無人島での厳しい精神修行に励むところから始まります。

 この修行生活は、議長による侵入者の殺害事件、オペレーターと副議長が肉体関係に発展したことなどで、どんどん変貌を遂げていきました。そして、ある事件により議長が去った島で、ふたりは性愛に溺れていき、そして教祖の登場によってさらなる衝撃展開が待ち受けています。

 センシティブな宗教団体の問題を扱った点も衝撃ですが、本作の見どころは序盤のコミカルな雰囲気から、徐々に人間の欲深さや盲信の危険性を巧みに描き出していく点にあるでしょう。磯村さんの繊細な演技や暴走していく議長役の宇野さんの怪演、オーディションで抜擢されまさに体当たりな熱演を見せた北村さんらの演技合戦も、この複雑な人間模様をより一層引き立てています。

(今泉)

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