実写『幽白』はどうなる？ 今後ネトフリで配信される「ジャンプ」作品たち

■打ち切りになる可能性も大？

　さまざまな作品が制作されているNetflixのなかには、日本のマンガが原作となっているものも多数あります。なかでも2023年8月から全世界配信された実写版『ONE PIECE』は、記憶に新しいのではないでしょうか。配信前は不安の声が多数あがっていたものの、キャラクターを忠実に再現したキャスティングや、原作を理解しているからこその絶妙なオリジナル要素が好評を博して大きな話題になりました。

　すでに2期の制作も決まっており、続編では「ヒトヒトの実」を食べたトナカイ・チョッパーが仲間になるようです。「そもそも人型ではない」「大きくなったり小さくなったりする」チョッパーがどのように描かれるのか、今から楽しみです。

　さらに今後は『ONE PIECE』以外にも、「週刊少年ジャンプ」作品がNetflixで続々と実写化される予定です。

　来る2024年には、映画『シティーハンター』のNetflix全世界配信も決定しました。主演・冴羽リョウ役は鈴木亮平さん、槇村香役は森田望智さん、監督は映画『キサラギ』などで知られる佐藤祐市さんです。これまで海外では実写化されたことがありますが、日本を舞台に実写化するのは今回が初めてとなります。物語の舞台は現代の日本・新宿とのことなので、よく知った景色の中で大暴れするリョウたちが見られるかもしれません。

　鈴木さんは『シティーハンター』の大ファンとのことで、「これまでに培った経験の全てを注ぎ込み、誠心誠意向き合わせていただく所存」「あのクールで、ロマンチックで、おバカで、もっこりで、そして最高に格好良いシティーハンターの世界を、大切に大切に、皆様にお届けしたい」と、熱意たっぷりのコメントをしています。カメレオン俳優として知られる鈴木さんが作り上げた冴羽リョウは、同作の大きな注目ポイントになりそうです。

　さらに直近の2023年12月14日からは、冨樫義博先生の大ヒットマンガ『幽☆遊☆白書』の実写版がNetflixで配信されます。『幽☆遊☆白書』は子供を交通事故から守ろうとして死んでしまった不良少年・浦飯幽助が、生き返るために「霊界探偵」になるところから始まるファンタジーアドベンチャー作品です。

　幽助役には北村匠海さんがキャスティングされており、そのほか蔵馬役に志尊淳さん・飛影役に本郷奏多さん・桑原和真役に上杉柊平さんと実力派人気俳優が勢ぞろいしています。予告では、なかなかグロテスクで迫力のある妖怪たちの姿もありました。

　なかでも戸愚呂弟役の綾野剛さんの肩に、戸愚呂兄役の滝藤賢一さんがのっている「愚呂兄弟」の姿には、ファンからも「マンガを忠実に再現したらそうなるけど、戸愚呂兄弟気になりすぎるww」「戸愚呂兄弟のためにネトフリ幽白見るわ」「見慣れているキャスト同士でこんな絵面が見られるとは」といった声が続出しています。原作・アニメのファンにとって、戸愚呂兄弟が実写でどのように描かれるのかは、外せないポイントなのではないでしょうか。

　その他、堀越耕平先生の『僕のヒーローアカデミア』は、Netflixが全世界公開権を持ち（製作はレジェンダリー・ピクチャーズ）、日本国内では東宝が劇場公開を行うことが発表されています。『僕のヒーローアカデミア』は気弱な主人公・緑谷出久（デク）や仲間たちが、ヒーローになるために奮闘する物語です。映画『キングダム』『アイアムアヒーロー』などで知られる佐藤信介さんが監督を務め、脚本にはDisney+のドラマ『オビ＝ワン・ケノービ』のジョビー・ハロルド氏が抜擢されました。

　どの作品も楽しみなのはもちろん、「原作と全然違うかも」「解釈に納得できなかったらどうしよう」という不安を抱えながら配信を待つファンも多いのが実写化作品です。特にNetflixでは、視聴状況が芳しくないとシビアに「打ち切り」になることも珍しくなく、海外で原作の認知度が高いアニメ『カウボーイビバップ』や、人気ゲームシリーズ『バイオハザード』の実写化は、どちらも1シーズンで終了しました。

　そんなリスクも高いNetflixでの実写化ですが、『幽☆遊☆白書』の森井輝プロデューサーが「（実写版の制作は）Netflixのような力がないと到達できない領域」とインタビューで語るように、Netflixだからこそ実現できた企画が多いのも確かです。多くの人から好評を得た実写『ONE PIECE』に続けるのか、その他の「ジャンプ」作品のNetflix配信にも期待しながら公開を待ちましょう。

（マグミクス編集部）