「まさか過ぎ」「トラウマ級」 主人公に多大な影響を与えた先輩キャラの死に様

■師匠ポジションは基本的に死にやすい？

　マンガやアニメの世界では、どんなに人気のキャラでも命を落としてしまうことは少なくありません。特に主人公に影響を与えた先輩、師匠のようなポジションのキャラは、割と早い段階で死亡してしまう場合もありました。今回は、読者に衝撃を与えた「まさか」の死が描かれた、キャラクターを振り返ります。

●『魔法少女まどか☆マギカ』巴マミ

　2011年にオリジナルアニメとして放送された『魔法少女まどか☆マギカ』では、可愛い絵柄からは想像もつかないような衝撃的な展開が多く描かれました。そのなかでも、主人公・まどかの魔法少女としての先輩である巴マミは、たった3話で死んでしまうという早すぎる退場がファンに驚きを与えました。

　まどかと友人・さやかを連れて魔女退治に行ったマミは、まどかの「魔法少女になる」という決意を聞きます。今までひとりで戦ってきたマミは仲間ができたことで、「もう何も怖くない」と感じ、お菓子の魔女シャルロッテとの戦いで、必殺技「ティロ・フィナーレ」を使い圧勝しました。

　あっけなく戦闘終了かと喜んだのも束の間、シャルロッテの身体から黒い大きな怪物のようなものが出てきて、大きな口でマミを頭から飲み込みます。彼女は頭をくわえられて宙づりになり、はっきりと描かれていないものの首が切断されたような状態で体が落下しました。

　予想外の残酷な展開に、視聴者からも「トラウマになりそう」「死亡フラグ立ったような気はしてたけどまさかあんな死に方とは」といった悲鳴が上がります。このシーンから、悲惨な最期を遂げることを「マミる」と呼ぶネットスラングも誕生し、『現代用語の基礎知識 2012年版』に掲載されるほど話題になりました。

●『鬼滅の刃』煉獄杏寿郎

　2019年4月から複数シーズンにわたってアニメ化されている『鬼滅の刃』では、やはり「無限列車編」の煉獄杏寿郎の死が語り継がれています。

　原作、アニメファンから「煉獄さん」と呼ばれるほどの人気キャラである杏寿郎は、人食い鬼たちを倒す鬼殺隊のなかでも最上位の階級・柱のうちのひとりで、「炎柱」と呼ばれていました。強いのはもちろん、元気で熱く頼りがいがある一方で、天然さも持ち合わせた鬼殺隊の誰からも好かれるキャラクターです。

　主人公の竈門炭治郎と仲間の我妻善逸、嘴平伊之助は、汽車で杏寿郎との初任務にあたり、鬼である「魘夢」を倒しました。しかし何とか倒し終えた矢先に突如、最強クラスの実力を持つ「上弦の参」の鬼・猗窩座が現れます。

　猗窩座と杏寿郎は互角の戦闘を繰り広げましたが、鬼としての再生能力で優位に立つに猗窩座の腕が杏寿郎の死体を貫きます。それでも杏寿郎は刀を振り、猗窩座の首に刀を切り込ませて捕らえました。鬼は日の光が苦手なので、朝日が出るまで離さなければ杏寿郎の勝利は目前です。しかし、猗窩座は自らの腕を切断して逃亡してしまいます。

　自分の命が短いと悟った杏寿郎は、家族への言葉を託し、炭治郎たちには「胸を張って生きろ」と最後の言葉を送りました。最後まで炭治郎達や家族のことを気にかける姿や言葉は温かく、煉獄さんの優しさや強さがあふれ出ている、悲しくも感動的なシーンです。映画化された『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が大ヒットし、国内興行収入歴代1位になったのも、やはり煉獄さんの人気と伝説的最期があったゆえでしょう。

●『NARUTO -ナルト-』自来也

「週刊少年ジャンプ」で連載されていた大人気マンガ『NARUTO -ナルト-』では、ナルトの師匠である自来也の死が「まさか死ぬと思わなかったから驚いた」「最後までかっこよかった」今も話題になります。

　白い長髪が特徴的な自来也は、ナルトからは「エロ仙人」と呼ばれてしまうような、どこか憎めないギャグ感のあるキャラクターです。しかしナルトを鍛え上げた師匠的なポジションであり、本人も「伝説の三忍」と言われるほどの実力の持ち主でした。

　作中トップクラスの実力を持つ自来也は、犯罪組織である「暁」のリーダー・ペインの正体を暴くために「雨隠れの里」にひとりで潜入しますが、ペインとの戦闘の末、海に沈み命を落とします。これからもナルトを導くと思われていたキャラの死は読者にも大きな衝撃を与え、「自来也の死は乗り越えられない」「自来也が死ぬなんてショックすぎる」と嘆く声も多くありました。

　自来也は死ぬ間際、ペインの正体を暗号で記し、弟子であるナルトに未来を託しています。煉最後まで未来を見ていた姿勢が読者に感動も与えていました。

（マグミクス編集部）