戦隊のレッドは必ずしもリーダーじゃない? 赤はけっこう「クセが強いんジャー!」
マグミクス / 2023年12月25日 17時10分
■クイズ「歴代戦隊ヒーローのレッドは必ずリーダーである」○?×?
東京タワー開業65周年を記念し、歴代戦隊ヒーローのレッドが大集結するイベント「SUPER レッドデイズ」が2023年12月23日(土)、 12月24日(日)の両日開催され、2024年1月8日(月・祝)、1月14日(日)にも引き続き開催されます。
スーパー戦隊シリーズは、現在放送中の『王様戦隊キングオージャー』で47作目です。レッドと言えば「リーダー」という印象が強いですが、ふと、こんな疑問が……「レッド以外にリーダーはいたっけ?」というものです。
コアなファンならご存じでしょうが、レッドがリーダーではない作品は意外と多いのです。ただし、どの作品においても、誰かから「おまえがリーダーだ」と指名されたり、「自分がリーダーだ」と宣言したりすることはレアケースで、ほとんど「リーダーシップを発揮しているから」という暗黙の了解で認識されています。また、リーダー的な役割が、途中から他のメンバーへ変わるケースもありました。
●レッド以外のリーダー?
まず、過去の「レッドが絶対的リーダーではなかった」例を振り返ります。
※( )内の数字はシリーズの放送順番
・『ジャッカー電撃隊』(2)……リーダーは、最初はレッドのスペードエース(桜井五郎)でしたが、第23話から「行動隊長ビッグワン(番場壮吉)」が参入して、実質的なリーダーに格上げされたように見えます。一説には、番場役の宮内洋さんの存在感がありすぎて、他のメンバーを食ってしまったとも言われています。
・『五星戦隊ダイレンジャー』(17)……グリーンのシンレンジャー(大伍)がリーダーのようですが、なんとなくはっきり決まっていない印象です。このように、リーダー役が明確ではない作品もいくつかあります。
・『忍者戦隊カクレンジャー』(18)……ニンジャホワイト(鶴姫)が歴代初の女性リーダーになりました。
・『激走戦隊カーレンジャー』(20)……レッドレーサー(陣内恭介)とグリーンレーサー(上杉実)が、リーダーの座を競うような展開になりました。
・『電磁戦隊メガレンジャー』(21)……デジタル研究会の部長であるメガブラック(遠藤耕一郎)がリーダーです。
・『未来戦隊タイムレンジャー』(24)……最初はタイムピンク(ユウリ)でしたが、徐々にタイムレッド(浅見竜也)へ移っていったような印象でした。
・『百獣戦隊ガオレンジャー』(25)……ガオレッド(獅子走)が実質的リーダーですが、仕切るのはガオイエロー(鷲尾岳)でした。どちらか分かれるところです。
・『忍風戦隊ハリケンジャー』(26)……ハリケンレッド(椎名鷹介)がリーダーでしたが、日向無限斎からハリケンイエロー(尾藤吼太)が一時的なリーダーを任されたこともありました。
・『爆竜戦隊アバレンジャー』(27)……アバレブラック(アスカ)がリーダーでした。
・『特捜戦隊デカレンジャー』(28)…… デカブルー(戸増宝児)がリーダーですが、自称リーダーとしてデカピンク(胡堂小梅)がぐいぐい出てきます。
・『魔法戦隊マジレンジャー』(29)……長男のマジグリーン(小津蒔人)がリーダーでした。ただし、マジシャイン(ヒカル)が参入して、彼にリーダーに移行したように思います。
・『獣拳戦隊ゲキレンジャー』(31)……中盤からはゲキイエロー(宇崎ラン)がリーダーです。
・『天装戦隊ゴセイジャー』(34)……ゴセイブルー(ハイド)がリーダー格です。
・『烈車戦隊トッキュウジャー』(38)……トッキュウ1号(ライト)は、戦闘リーダー。2号(トカッチ)は、サポートリーダー。3号(ミオ)は、世話焼きリーダー。4号(ヒカリ)は、影のリーダー。5号(カグラ)は、なりきりリーダー。というように、全員がそれぞれのリーダーです。
・『機界戦隊ゼンカイジャー』(45)……メンバー4体がロボットで、唯一の人間であるホワイトのゼンカイザー(五色田介人)がリーダーでした。
他にも、レッドがリーダーなのか曖昧な作品もありますが、今回は上記の15作品を挙げました。
■赤は意外とクセが強い? リーダーでなくても「主役級」
初めての女性リーダー、ニンジャホワイトが登場した「忍者戦隊カクレンジャー」DVD Vo.l2(東映)
赤は色彩的に目立つため、シリーズ最初の『秘密戦隊ゴレンジャー』で、アカレンジャーを「熱血漢あふれるリーダー」と設定したそうです。そのリーダー像は王道として受け継がれていきましたが、それも徐々に変化し、我が強かったり、おっちょこちょいだったり、謎めいていたり、などさまざまなレッドが登場するようになりました。皆さんが、クセが強いレッドキャラと聞いて思い浮かぶのは誰でしょう?
レッドがリーダーではない上記作品でも、レッドは基本的に「主役」です。変身や名乗りシーンでもセンターに立って存在感が高いのが特徴で、設定もインパクトが強めでした。
たとえば、『特捜戦隊デカレンジャー』の「デカレッド(赤座伴番)」は、性格がポジティブ思考で豪快で悪を絶対に許さない正義バカです。「出来の悪い子ほどかわいい」というようなな愛されキャラで、「熱血的な歴代レッドの代表」とも言われ、人気がありました。
また『魔法戦隊マジレンジャー』は、チームが小津家の兄妹ですが、「マジレッド(小津魁)」は17歳の高校生で末っ子です。しかし、潜在能力が高く、戦闘ではエースとして敵を倒します。若さと(演者:橋本淳)と強さのギャップから、彼も人気でした。
『獣拳戦隊ゲキレンジャー』の「ゲキレッド」こと漢堂ジャンは、幼い頃から樹海で虎に育てられたため、心は幼いが身体がとてつもなく頑丈な野生児という、最初からぶっ飛ばした設定です。
2024年3月3日(日)から、『キングオージャー』の次の戦隊、『爆上戦隊ブンブンジャー』が発表されましたが、そのティザービジュアルではやはり「レッド」が最も大きく描かれており、彼が新しい戦隊のリーダーになるのではないかと感じさせます。
余談ですが、以前、筆者がタレント事務所の方とお話したとき、戦隊のレッドは主役となるので「将来につなげる役者の登竜門だから誰か選ばれないかな、って毎年思うんですけどね?」と漏らしていました。子供から大人まで愛される戦隊のレッドは、永遠のヒーローになります。キャスティングでも熱い戦いがあるのですね。
(石原久稔)
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