「こいつ喋るぞ…!」アムロ搭乗の「ガンダム」がやはり格別だと思わされたシーン選
マグミクス / 2023年12月21日 6時30分
![「こいつ喋るぞ…!」アムロ搭乗の「ガンダム」がやはり格別だと思わされたシーン選](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/magmix/magmix_202082_0-small.jpg)
■ほかとは一線を画す「連邦の白い悪魔」
1979年に放送を開始したTVアニメ『機動戦士ガンダム』には、数々のモビルスーツ(MS)が登場しました。そして主人公アムロ・レイが乗る、いわゆる主役機RX78-2「ガンダム」は、劇中でライバルのシャア・アズナブルが「化けもの」と評したように、ほかのMSとは群を抜いて優れた性能や機構を備えています。
そうしたなかから、名シーンを演出したものや、忘れられているかもしれない機能などを見ていきましょう。
●合体はロマン 「コア・ブロック・システム」
ガンダムには、同じRXシリーズでもある「ガンキャノン」「ガンタンク」と互換性を持った「コア・ブロック・システム」が採用されています。戦闘データとパイロットの回収が最優先事項ということもあり、機体の損傷が激しくて帰還が難しい場合はコア・ブロックを分離し、小型戦闘機「コア・ファイター」に変形して脱出することが可能です。
作中ではガンキャノンやガンタンクよりもガンダムがこのシステムの存在感を発揮しています。特に本作の最終回である第43話「脱出」では、アムロが無事に戦場から生還する際に活躍しました。
地球連邦政府とジオン公国による「一年戦争」も最終局面へと差し掛かった、宇宙要塞ア・バオア・クーでの攻防戦で、要塞内では、アムロとシャアの対決もクライマックスを迎えます。アムロのガンダムはシャアが乗るジオングと相打ちになり、機体は大破しました。モビルスーツから降りたふたりの闘いは続きますが、決着はつきません。
要塞内は至るところで爆発が起こり、絶望的な状況のなか、アムロは大破して横たわるガンダムから切り離したコア・ファイターで脱出を試みます。そして、ガンダムの母艦「ホワイトベース」で共に過ごした子供たちの声に導かれ、無事に仲間たちが待つ宙域へとたどり着くのでした。「コア・ブロック・システム」が、ラストシーンの演出にひと役、買ったわけです。
■ガンダムには(文字通り)「耳を疑う機能」があった…?
BANDAI SPIRITS「U.C.HARD GRAPH 1/35 地球連邦軍 多目的軽戦闘機 FF-X7 コア・ファイター」 (C)創通・サンライズ
●ジオンのMSにはなかった「大気圏突入性能」およびその装備
ガンダムは、単独で大気圏へ突入できます。
たとえばジオンのMS「ザクII」が、地球の重力につかまり大気圏へ落下すると、「空力加熱」と呼ばれる現象により機体は高温化し、溶けて燃え尽きてしまいます。
その点、ガンダムには「冷却シフト」機能および機体全体を覆う「耐熱フィルム」が備わっており、第5話「大気圏突入」にて、それらを活用したシーンが描かれました。
地球連邦軍のホワイトベースが地球へ降下する際、そこにシャアの部隊が襲い掛かります。大気圏ギリギリの戦いで、ガンダムと交戦していたジオン公国軍のザクIIは地球の重力に引かれてしまい、上述のように燃え尽きてしまいました。同様にアムロが乗るガンダムも重力にとらわれ、絶体絶命のピンチに陥ります。
しかしアムロは、ガンダムのマニュアルから本機が単独でも大気圏に突入できる方法を発見、上述した「耐熱フィルム」を展開し、機体を冷やす「冷却シフト」へ移行することで、無事に地球へ降下し、危機的な状況を乗り切るのでした。
物語世界の常識的に考えて、MSにはまず搭載されることはなさそうな装備および機能ながら、アムロはかなり冷静にマニュアルを見返し発見しています。ガンダムの設計に大きく関わったという父親のテムなら「こんなときのためになにか用意しているはず」と考えたのかもしれません。さすが親子、通じるものがある、といったところでしょうか。
ちなみに劇場版では、「耐熱フィルム」は「耐熱フィールド」に変更され、シールドを機体の前に構えて大気圏に突入する描写がなされていました。
●おしゃべり機能(?)搭載!(ただしハロのほうが饒舌)
ガンダムには、機体が戦闘困難な状態になると、なんと喋りだす機能が搭載されています。第18話「灼熱のアッザム・リーダー」にて描かれました。
アムロとガンダムは、ジオン公国軍の移動重機関砲座「アッザム」との戦闘で、4000度の熱を生成する「アッザム・リーダー」の攻撃を受け窮地に立たされます。すると、ガンダムのコックピット内で「パイロット及び回路を保護するため、全エネルギーの98%を放出中」と謎の声が響き渡るのです。
それまでこのような描写はなく、あまりに突然で、甲高いロボットのような声でした。コックピット内にはアムロしかいないため、これはガンダムが喋っているととらえた方がいいのでしょう。アムロは声の出どころなど気にもせず、「98%? それじゃ動けない!」と驚いていました。
「喋る」は少々言い過ぎだったかもしれませんが、ともあれこの音声案内とでも呼ぶべき機能は、これ以降、描かれたことはありません。
(LUIS FIELD)
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