【連載再開】オトナ女子が『GALS!』を読むべき理由。「今を大事に生きようぜ!」
マグミクス / 2019年12月8日 15時9分
■「りぼん」黄金期の名作がまたひとつ蘇る
2002年まで集英社「りぼん」で連載され、渋谷の街を舞台に大活躍するコギャルたちを描いたマンガ『GALS!』が、2019年11月に連載を再開、「りぼん世代」のファンを中心に大きな注目を集めています。同作品の魅力について、少女マンガに詳しい芸人、別冊なかむらりょうこさんが解説します。
* * *
ここ数年、1980〜1990年代に少女マンガ誌「りぼん」の黄金期を築いた作品たちの続編が次々と発表されています。『こどものおもちゃ』や『姫ちゃんのリボン』、『ママレード・ボーイ』といった大人気作品の続編に、私たちは歓喜の声を上げてきました。完結した作品の続きを見せてもらえるなんて、まるで主人公たちが、「久しぶり!そちらは元気にしてる?」と声をかけてくれているかのよう。
そんな、私たちの少女魂を呼び起こし続ける『りぼん』作品たちですが、またもや、まさかの作品の続編が始まりました。渋谷伝説のコギャル・寿蘭が帰ってきた!
『GALS‼︎』連載スタート!
集英社の公式漫画アプリ「マンガMee」で2019年11月5日(火)から連載を開始し、大きな話題となっています。『GALS‼︎』は、1998年から2002年まで集英社「りぼん」で連載されていた、藤井みほな先生による『GALS!』の続編です。(!がひとつ増えました)
続編といっても、スピンオフではなく、『GALS!』の最終回からそのまま続くようなストーリーで、2002年の渋谷を舞台に、高校を卒業しそれぞれの道に進み始めた主人公・寿蘭たちの新生活がスタートする……という内容。
藤井先生本人も『GALS‼︎』は、「連載再開のかたち」とおっしゃっており、17年の時を経て描かれる『GALS!』の光景に、驚きと喜びの声があがっています!
『GALS!』は、そのタイトルの通り、渋谷系コギャルが浸透した時代に描かれた作品です。
主人公は、天下無敵の渋谷系コギャル・寿蘭、高校1年生。蘭は勉強が嫌いでド派手なコギャルファッションに身を包み、青春を謳歌しています。情にも厚く、先祖代々警官一家生まれから、正義漢な一面も。
そんな蘭と蘭の仲間たちが、渋谷の街を中心に巻き起こるトラブルを大暴れしながら解決していくギャル道・青春ストーリーです。
■ギャルを「腫れ物」から「憧れの存在」に
『GALS!』の登場人物たちは当時の時代背景を色濃く反映していました。蘭がいつも行動を共にしている親友の山咲美由は、親のネグレクトのもとで育った、元不良少女。星野綾は、親の期待を背負い、優等生である自分しか認められなかった女の子。美由は心の傷を癒すことで、綾は自分の意思で物事を決められるようになることで、成長を遂げていきます。
当時「ギャル」とは、道徳観念の欠落や、社会現象にもなっていた援助交際と結び付けられ、一部に良くないイメージも持たれていました。が、単行本1巻にもあるように、藤井先生は「マスコミが取り上げるような子ばかりではなく、コギャルもさまざま、中にはけっこーおもろい熱血系もいるかもしんないじゃん!」と、ギャルのポジティブなイメージを主人公の蘭に投影。自分たちと同じような悩みを美由や綾のようなキャラクターが受け持ってくれ、読者を刺激し続けてくれました。
そして『GALS!』は、当時の一般的なギャルへのイメージを、「こんなかっこいいギャルに私もなりたい!」と、りぼんっ子たちの憧れの存在へと昇華させたのです。
■自己肯定感の塊、寿蘭のガッツは生きるパワーだ!
誰よりも本気で遊び、誰よりも我が道を突き進む、「今」を生きる蘭。自己肯定感の塊のような蘭が発する直球な言葉たちは、いつの時代も胸に突き刺さります。
第1話から「フザけんなよ。コギャルがみんなウリやってると思ったら大間違いなんだよ!」と当時の若者を代弁するかのように叫ぶ蘭。親からの期待に応えている自分の気持ちなんて蘭にはわからないと言う綾に対して、「わかるわけねーじゃん あたしの人生 親の所有物じゃねーもん おめーと違ってな」と、ニヤリと返す。自分を守るためにナイフをかざす後輩に対しては、「自分の心 必死で守んのは 自分を愛してるって証拠じゃんかよ」と優しく諭す。
蘭の3原則は「今を楽しむ! 言いたいこと言う! 腹から笑う!」。熱い気持ちが私たちのなかに蘇ります。
11月5日から配信が始まり、現在8エピソードまで配信されている続編『GALS‼︎』。当時の渋谷の様子がありありと描かれ、細かいところまで凝った、お洒落で可愛い登場人物たちのファッションも健在です。またそれぞれのカップルたちが様々な展開を見せ、推しカップル熱が再燃します。
『GALS‼︎』を配信しているアプリ「マンガMee」にはコメント機能も付いていて、読んで火照った気持ちを他の読者と共有できる点も現代ならでは。
「前も後ろもどーでもいーから『今』を大事に生きようぜ‼︎」
いま一度、蘭の格好良さに巻き込まれて、シンプルでパワフルな人生を!
(別冊なかむらりょうこ)
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