2024年度1発目の「覇権アニメ」は？ 見逃せない冬放送作品3選

■冬は粒ぞろいなクールになるかも？

　2024年のアニメが間もなく幕を開けます。最近は『【推しの子】』『呪術廻戦』『葬送のフリーレン』『SPY×FAMILY』『薬屋のひとりごと』など放送前から「ヒット確実」「覇権確定」といわれるほどの大作が続いていましたが、この冬は珍しくそういったアニメがなく、粒ぞろいなクールになりそうな気配です。

　そんな冬アニメのなかでも、じっくり探せば気になる作品があるものです。今回は制作スタッフという点で注目しておきたい3つのアニメをあげていきます。

『ぶっちぎり?!』ビジュアル　(C)「ぶっちぎり?!」製作委員会

●『勇気爆発バーンブレイバーン』

『勇気爆発バーンブレイバーン』は、人型装甲兵器「ティタノストライド」（通称：TS）が発達した時代を舞台にしたオリジナルロボットアニメです。監督は、多くのロボットアニメに監督として、アニメーターとして、そしてメカニックデザインで大張正己さん。あの特徴ある「勇者パース（サンライズ立ち）」を『忍者戦士飛影』で生みだした人物といえば、若い人にもそのレジェンド具合が伝わるでしょうか。

　そんな大張監督が手がけ、90年代の「勇者」シリーズのようなタイトルだけにストレートな熱血ロボットものかと思いきや、キービジュアルだけ見ると大人向けのシリアスな物語を予感させられます。

　果たしてその内容はいかなるものか……TBS系にて1月11日（木）より放送開始の初回は必見です。

●『ぶっちぎり?!』

『Free!』シリーズや『SK∞ エスケーエイト』で知られる内海紘子監督と、今をときめくアニメ制作会社MAPPAによる『ぶっちぎり?!』に期待を寄せる女性ファンも多いのではないでしょうか。このタッグは往年の名作をアニメ化した『BANANA FISH』以来ですが、こちらはオリジナル作品です。

　本作は「ヤンキー×千夜一夜物語」がキャッチフレーズで、ヤンキーだらけの威血頭（いちず）高校に転校してきた主人公である灯荒仁（ともしび　あらじん、CV：大河元気）と強者たちの戦いが描かれます。

　タイトル通り、勢いのある作品になりそうな『ぶっちぎり?!』の放送は、テレビ東京ほかにて1月13日（土）よりスタートです。

●『即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。』

『即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。』ビジュアル　(C)藤孝剛志／アース・スター エンターテイメント／即死チート製作委員会

　冬クールも多数放送されるなろう系／異世界ファンタジーのなかでも、特に注目なのが1月5日（金）から始まる『即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。』でしょう。本作の監督は『プリティーリズム』（『KING OF PRISM』）シリーズや『Fairy蘭丸～あなたの心お助けします～』で知られる菱田正和さんです（なお、シリーズ構成の「青葉譲」は彼の別名義）。

　異世界に召喚された、任意の対象を即座に殺せる「即死チート」の能力を持つ男子高校生を主人公とする物語……とあらすじだけを書くと、「よくある俺TUEEEかな？」なんて思う人もいるかもしれません。しかし、そこを過去作で奇想天外かつドラマティックな演出を見せてきた菱田監督がどうアレンジするか、見逃せない一作でしょう。

●ほかにも気になる作品が多数

　上記した3作以外にも、設立25周年を迎えるボンズとメカニックデザイナーの出渕裕さんが『ラーゼフォン』以来のタッグを組む『メタリックルージュ』、ショートアニメの旗手である芦名みのるさんが手がける『スナックバス江』などを楽しみにしている人もいるでしょう。みなさんも、この機会に2024年の冬に始まるアニメから期待できそうな作品を探してみましょう。

（はるのおと）