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「タイトルの意味」の回収が秀逸すぎたマンガ 「鳥肌もの」「ゾワっと来た」

マグミクス / 2023年12月26日 16時50分

「タイトルの意味」の回収が秀逸すぎたマンガ 「鳥肌もの」「ゾワっと来た」

■タイトルこそが最も重要なキーワード?

 作中の重要なキーワードになることが多いマンガのタイトルですが、読み進めるうちに予想外の展開でタイトルの真の意味を知って驚いた読者も多いことでしょう。今回は、多くの読者から好評だったタイトル回収が秀逸なマンガ3作を振り返ります。

 2023年11月にTVアニメの最終回を迎えたことで記憶に新しい『進撃の巨人』(著:諫山創)は、2009年から2021年まで「別冊少年マガジン」で連載されていた原作マンガでタイトルの意味が明らかになった際に、読者から「回収が美しすぎる」と話題になりました。

 そもそも同作は人間を食す巨人と、巨人から逃れるため巨大な壁に囲まれた街に暮らす人びととの戦いを描いた物語で、連載当初は「巨人と戦って前に突き進む」「襲いかかってくる巨人」などを汲んだ広い解釈から、タイトルが『進撃の巨人』になったと思っていた人も多かったはずです。しかし、真の意味は主人公であるエレン・イェーガーが巨人になる能力に秘められていました。

 コミックス22巻の第88話「進撃の巨人」では、エレンが自身の父であるグリシャ・イェーガーの記憶をたどり、巨人になれる能力を持つエレンが体に宿した巨人の力の名前こそが「進撃の巨人」だったことが明らかになります。もともとはグリシャと同じ人種であるエルディア人のエレン・クルーガーが進撃の巨人を受け継いでいましたが、それがグリシャ、そしてエレンへと継承されたのです。

 タイトルが主人公であり、物語のキーポイントとなる巨人の能力を意味していたことに対して「88話のラストのコマで鳥肌が立ちまくった」「サブタイトルの時点で予感はしてたけど、このタイトル回収は衝撃的すぎた」などの反響が相次いでいました。

 他の秀逸なタイトル回収として有名な作品といえば、1996年から2004年にかけて「週刊少年ジャンプ」で連載された『遊☆戯☆王』(著:高橋和希)も外せません。

 本作の初期は主人公の武藤遊戯が古代エジプトより伝わる千年パズルを解いたことで、遊戯のなかにもうひとりの存在である「闇遊戯」が誕生し、闇遊戯が極悪非道な人たちに「闇のゲーム」をしかけて制裁していくという話でした。しかし途中からカードによるバトル(デュエル)が主体となっていきます。

「ゲーム(遊戯)を極める主人公」という意味でタイトルが『遊戯王』であると認識していた読者は多かったようですが、その真実は連載開始から約8年後の最終話で明かされます。

 最終話ではバラバラになった遊戯と、闇遊戯の正体である古代エジプトのファラオ(王)・アテムが、アテムを冥界に返すためにおこなう「闘いの儀」によってデュエルを始めます。そして、この話のサブタイトルが「遊戯 王」になっており、遊戯と王のふたつに分けることでふたりのバトルを意味したものにしています。さらにタイトルには「遊戯と王のふたりの物語である」という意味も込められていたのです。

 最終巻であるコミックス第38巻表紙のサブタイトルにも、「遊戯 王」と記されており、多くの読者から「タイトル回収史上もっとも感動した」「最終話をより感動に持っていく意味もあって秀逸すぎる」といった声があがっていました。

■意味を知った途端に雰囲気が一変する「タイトル回収」

『寄生獣』9巻(講談社)

『進撃の巨人』や『遊戯王』のように、タイトル回収の話ではタイトルと同名のサブタイトルが使われることが多く、1989年から1995年に「アフタヌーン」で連載された『寄生獣』(著:岩明均)も同様でした。

『寄生獣』は主人公である高校生の泉新一と、新一の頭部を乗っ取り損ねて右腕に寄生してしまったパラサイトのミギーが主人公で、新一とミギーは次々と人間に寄生するパラサイトたちと対峙していきます。

 あらすじだけでも「人間に寄生する寄生生物を指して『寄生獣』」と想像しやすいですが、同作のタイトルも別の意味がありました。それが明らかになったのは、コミックス第9巻の第55話「寄生獣」です。

 同話に登場した、パラサイトを束ねる広川剛志市長は生物界のバランスを保つために人間を減らすことを企んでおり、彼の思惑を阻止するために警察と特殊部隊が動きます。そして特殊部隊に包囲された広川は人類の身勝手さを唱え始め、最後に「人間どもこそ地球を蝕む寄生虫!!」「いや……寄生獣か」と語りました。広川はパラサイトよりも人間の方が、地球にとって害なのではないかと説いたのです。

 このタイトル回収に対して「寄生獣って人間のことだったのか」「この場面で一気に考えさせられる作品になった」などの反響があがっており、未だにネット上で秀逸なタイトル回収の作品として名が挙げられています。

 最後に取り上げるのは、2020年から現在まで「週刊少年サンデー」にて連載中の『葬送のフリーレン』(原作:山田鐘人、作画:アベツカサ)のタイトル回収です。本作は勇者と、そのパーティによって魔王が倒された、その後の世界が舞台になっています。

 1000年以上も生きている魔法使いで、エルフの主人公・フリーレンは魔王を討伐したパーティのひとりで、長い寿命であることから仲間の勇者ヒンメルや僧侶ハイターの死を見送ります。その姿から「『葬送』のフリーレン」というタイトルなのかと思いがちですが、第17話「葬送のフリーレン」では「歴史上で最も多くの魔族を葬り去った魔法使い」「(それが)葬送のフリーレン」と明かされています。

 同話では魔族であるリュグナーとフリーレンの弟子の魔法使い・フェルンが交戦するのですが、リュグナーは過去にも同様の魔法を受けたことを思い出しました。そしてそれが葬送のフリーレンのものであることを思い出し、最後に「私の嫌いな天才だ」と締めて17話が終わります。早い段階でのタイトル回収に、「実はめちゃくちゃ強かったんだ…」「急に物騒になったけど、一気に引き込まれた」など驚きの声が後を絶ちませんでした。この場面はアニメ版でも大きな話題になっています。

(LUIS FIELD)

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