「1話で世界観変わる」「ED後にまさかの」 最初から衝撃すぎたアニメ3選

■いきなり絵柄違うキャラが登場？

　衝撃的な展開のアニメは数多くありますが、なかにはたった1話で大きなインパクトを残した作品もありました。今回はつかみが抜群の、1話目から驚きの展開を迎えた近年の3つの作品を振り返ります。

●『ゾンビランドサガ』

　2018年に放送された『ゾンビランドサガ』は、アイドルに憧れを抱いている女子高生・源さくらが、自宅で身支度をしているシーンから始まります。ほのぼのとした学園ものかと思いきや、衝撃展開はすぐにやってきました。

　アイドルオーディションの応募書類を手に家を出た後、彼女は無情にもトラックに轢かれてしまうのです。トラックに轢かれるのは異世界転生ものではよくあるパターンですが、同作はさらに特殊な方向に向かっていきました。

　女子高生がトラックに轢かれてそのままオープニングが始まるという流れは、今までになかった斬新さがあり、第1話からネット上ではかなりの話題を呼び、2021年に2期も作られる人気作となりました。同作は「ゾンビもの」と聞いてイメージするようなホラーな展開はなく、蓋を開ければ「ゾンビ状態になった女の子たちのアイドル育成もの」です。ホラーが苦手でも楽しめる作品なので、ぜひ1話から視聴してみてください。

　ちなみに、作品の舞台となる佐賀県では『ゾンビランドサガマンホール』なるものが設置されています。1話を見てハマった人は、聖地巡礼に行くのもおススメです。

●『デカダンス』

『デカダンス』は、文明が崩壊し怪物ガドルの脅威に晒されている世界が舞台です。滅亡の危機にいる人類は、「デカダンス」と呼ばれる要塞のなかで暮らしていました。

　主人公のナツメは幼い頃にガドルに父を殺された経験から、ガドルと戦える「かの力」の戦士になることを夢見ています。しかしナツメは適正検査をクリアできず、デカダンスの装甲修理人として働くことになりました。そこで彼女は、カブラギという同じ装甲修理人に出会います。

　装甲修理人としての作業中に、ガドルとの戦闘に巻き込まれてしまったナツメが見たものは、次々とガドルを倒していくカブラギの姿でした。なぜ装甲修理人であるカブラギが戦士顔負けの戦いぶりをしたのか、というのも気になりますが、これは後々分かります。

『デカダンス』第1話のさらに衝撃的な点は、EDクレジットも終わった後の最後のシーンに出てくる謎の空間とキャラクターたちです。ここまで同作は、細い線でリアル風のタッチで描かれていました。しかし突如現れたいろんな姿のキャラたちは、海外の子供向けアニメのようなポップな色遣いと線で描かれています。もはや別のアニメが間違って混ざってしまったような作画に、驚いた人は多いでしょう。

　続く第2話では彼らが何者だったのかの解説があり、これによって作品の設定・世界観自体が変わってしまいます。1話、2話の展開が怒涛すぎる同作は、ぜひあまり事前情報を入れずに楽しんでください。

●『無能なナナ』

　孤島にある「人類の敵」と戦うために創られた学園には、特殊な能力を持った少年少女たちが集められて日々訓練しながら暮らしていました。その中には「無能」と呼ばれ見下されている少年、中島ナナオもいます。彼は父親の期待に応えようとするもなかなか上手くいかず、クラスから浮いた存在になっていました。

　そんなある日、ナナオのクラスに柊ナナと小野寺キョウヤという男女の転校生ふたりがやってきます。ナナはナナオの隣の席になり、半ば強引な形でナナオをクラス委員長に立候補させました。立候補者はナナオを入れて3人で、話の流れから委員長を決めるための戦いをすることになりますが……。

　結局、他の立候補者ふたりの戦いを自身の能力で制したナナオが、満場一致で委員長に選ばれます。そして、無能と思われていたナナオが徐々に認められていくストーリーなのかと思いきや、ナナオはその日を境に姿を消してしまいます。

　実は同作の主人公はナナオではなく、転校生のナナの方でした。さらに衝撃的だったのが、「人類の敵」と戦うはずのこの学園の生徒たちこそが、「人類の敵」であったという事実です。『無能なナナ』というタイトルの秘密も明らかになり、まさに衝撃の連続といった1話の幕切れでした。

（マグミクス編集部）