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カオスすぎて放送拒否? 「地上波NG」とウワサになった問題作アニメ3選

マグミクス / 2023年12月27日 17時10分

カオスすぎて放送拒否? 「地上波NG」とウワサになった問題作アニメ3選

■テレビ東京も「放送拒否」ってマジ?

 ここ数十年作られてきたアニメのなかには、さまざまな事情により地上波で放送されなかった、あるいは地上波放送を阻まれた作品が存在します。この記事でご紹介するのは、そんな「地上波NG」というレッテルで話題を呼んだアニメの数々です。納得のいく理由から意外な理由まで、問題作の裏に隠されたドラマを振り返ります。

 地上波で放送されなかったアニメの代表例に、『人造昆虫カブトボーグ V×V』があります。同作は2006年に放送された知る人ぞ知る伝説のカルトアニメで、作品そのものを見たことがなくても、「内容がカオスすぎてテレビ東京に放送を拒否された」というウワサを聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。

 もともと同作は、株式会社トミー(現:タカラトミー)が発売した昆虫型バトルホビー「カブトボーグ」の販売促進アニメとして制作されました。しかし放送開始となった2006年に日本での販売展開が終了する運びとなり、スポンサーから「好きにやっていいよ」といわれて本当に好きにやった結果、常識にとらわれない、あるいは常識が通用しないハジけた作品が生み出されたといわれています。

 同作がどれだけ自由だったのかは、第1話を観るだけでも分かるでしょう。バトルのルール説明などが一切ないまま、いきなりボーグバトル大会の準決勝が始まっていた上、気付けば試合は決勝戦まで進み、主人公はチャンピオンである父親に勝利を収めていました。

 まるで最終回のようなストーリーですが、毎回この調子だったため、一部の界隈では全52話ではなく「全52期」と表現されていたそうです。ほかにも物語の結末を次回予告で片づけたり、カブトボーグが海で養殖されていたりと、どこまでも型破りなアニメでした。

 そして同作の放送局はBSジャパン(現:BSテレ東)とアニマックスのみで、地上波では放送されていません。そこでファンのあいだでは、「あのテレビ東京が放送拒否した」とささやかれるようになりました。

 ただ実際のところ放送拒否の件はデマだったらしく、2016年に開催されたイベント「10周年 カブトボーグ祭(非公認!!)の場で、アニメ関係者がウワサを否定していました。同作は玩具の海外展開を見据えて制作されたアニメで、もとより国内の地上波で放送する予定ではなかったというのが真相のようです。

■内容がムフフすぎて「地上波チキンレース」開幕!?

画像は「COWBOY BEBOP DVD-BOX(アンコールプレス版)』(バンダイビジュアル)

 端から地上波で放送されなかったアニメもあれば、途中で放送を阻まれてしまった作品も存在します。それが2020年1月に放送された『異種族レビュアーズ』でした。

 あらすじをざっくり説明すると、主人公がエルフやフェアリーといった「異種族」が働くムフフなお店に通い、ムフフなサービスを体験し、レビューを行っていく物語です。内容が内容なだけに、TVアニメ化が決まった際には、世間から「正気か?」という声が続出し、原作者の天原先生本人も「世間のみなさまと同じように最初は『正気ですか?』と思いました」とインタビューで答えていました。そして、その不安は見事に的中します。

 まず第5話の放送を控えた2020年2月7日に、「編成上の都合」という理由からTOKYO MXでの放送が中止になりました。さらに2月18日、今度はサンテレビが放送中止を発表し、『異種族レビュアーズ』の地上波放送はKBS京都のみという状況に陥ります。

 なお各局が次々に放送を取りやめていく様子は、一部のアニメファンから「地上波チキンレース」などと呼ばれていたそうです。そんな状況にありながらも見事完走し、なおかつ同年7月には再放送も果たしたKBS京都には、拍手を送るしかありません。

 最後にご紹介するのは、大人気作品『カウボーイビバップ』です。今でこそ高い評価を受けている同作ですが、初めて地上波で放送された当時はさまざまな事情により、全26話あったうちの12話+総集編(最終話)しかオンエアされませんでした。

 その理由のひとつには、独特な渋い作風から「この作品は売れない」と判断され、放送枠を確保できなかったというのもあるそうです。そしてもともと全26話の予定で構成されていた同作は、最終話にあたる第13話「よせあつめブルース」をもって一旦終了を迎えることとなります。

 この第13話は作中の映像を切り取りつなぎ合わせた、いわゆる総集編のような形でしたが、ラストシーンでは「THIS IS NOT THE END」「YOU WILL SEE THE REAL”COWBOY BEBOP”SOMEDAY!」というメッセージが映し出され、これが真のエンディングではないことが暗示されていました。

 それから4か月後、放送局をBS有料放送であるWOWOWに移し、『カウボーイビバップ』は再び視聴者の前に帰ってきます。13話も総集編ではないものに変えて、全26話の完全版となり、我々のよく知る『カウボーイビバップ』がここに完成したのです。

 こうして振り返ってみると、「問題作」ばかりというわけでもなく、作品によってさまざまな理由があったことが分かります。地上波での放送には、大人の事情が絡んでいるのです。今後何かのアニメが放送中止になった際には、その背景に想像を巡らせてみてはいかがでしょうか。

(ハララ書房)

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