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『千と千尋』主人公は当初「20歳」女性だった? 宮崎監督の方針を変えたモノは

マグミクス / 2024年1月5日 7時10分

『千と千尋』主人公は当初「20歳」女性だった? 宮崎監督の方針を変えたモノは

■初期設定と大きく年齢が変わった! 『千と千尋』の前身の物語とは

 2024年1月5日(金)に『金曜ロードショー』(日本テレビ)にて、スタジオジブリの映画『千と千尋の神隠し』が放送されます。2001年に公開されてから20年以上経った現在も多くのファンに愛されるこの作品には、最終的な今のストーリーが完成するまでにいくつもの紆余曲折がありました。そこでこの記事では、『千と千尋の神隠し』が生まれるまでに描かれたいくつかのストーリーを振り返ります。

 2023年6月16日に発売された書籍『スタジオジブリ物語』(集英社新書)には、『千と千尋の神隠し』ができ上がるまでに、いくつかの物語が企画されていたことが明かされています。同書によれば、1998年3月26日に開催されたスタジオジブリの企画検討会では、『もののけ姫』に続く次回作の候補として『霧のむこうのふしぎな町』という児童文学が挙げられたそうです。

『霧のむこうのふしぎな町』は、1975年に発表された柏葉幸子さんの和製ファンタジー作品です。宮崎駿監督はこの作品を、主人公の小学6年生の少女の名前をつけた『ゴチャゴチャ通りのリナ』というタイトルにして、いくつかイメージボード(企画にあたり、いくつかの重要なシーンや世界観を描いたもの)を描き出しました。

 しかし、宮崎監督自身がこの作品に対し「どこが魅力かあまりピンとこなかった」そうで、最終的にはこの作品を映画化するのは難しいと判断し、『ゴチャゴチャ通りのリナ』はお蔵入りになってしまったのです。

 次に宮崎監督が企画をスタートさせたのは、「大震災後の東京を舞台に、お風呂屋さんの屋根に絵を描く20歳の女の子」を主人公にした『煙突描きのリン』というストーリーでした。この企画は約1年のあいだ温められ、リンと彼女の行く手を阻む中年男と彼が率いる集団とのぶつかり合いが描かれる予定だったそうです。

 しかし、この企画にストップをかけたのは、プロデューサーの鈴木敏夫さんの意見でした。1998年に大ヒットしていた映画『踊る大捜査線 THE MOVIE』を観た鈴木プロデューサーは、映画のなかで当時の若者の特性が等身大に描かれていたことに感心し、宮崎監督に「我々が作るべきはやはり、子供のための映画ではないか」と提案したそうです。

 宮崎監督はこれを受け、『煙突描きのリン』の企画を中止しました。そしてその後、『千と千尋の神隠し』の本格的なストーリーが作られることになり、20歳のヒロイン・リンは、その半分の年齢である10歳の少女・千尋へと変貌を遂げたのです。

 もしも、当初の通り『煙突描きのリン』の企画が進んでいれば、『千と千尋の神隠し』は誕生しておらず、スタジオジブリにも全く違ったヒロインが生まれていたかもしれません。『ゴチャゴチャ通りのリナ』、『煙突描きのリン』はともに上映されることのなかった幻の企画ではありますが、もしもこの作品のどちらかが上映されていたらどのような評価を受けたのでしょうか。

(LUIS FIELD)

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