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「元旦」は「ガンタンクの日」 現場では使いづらい! けど射程距離は東京から富山まで?

マグミクス / 2024年1月1日 7時10分

「元旦」は「ガンタンクの日」 現場では使いづらい! けど射程距離は東京から富山まで?

■破壊力抜群だが、扱いが難しい?

 1月1日は「ガンタンクの日」です。ガンタンクとはTVアニメ『機動戦士ガンダム』に登場するMS(モビルスーツ)のことです。ガンダムファンなら誰でも知っているメジャーなMSだと思います。

「ガンタンクの日」が1月1日である理由、それは元旦にかけた語呂合わせからでした。ザク(3月9日)やグフ(9月2日)などと同じ理由です。もっとも、「RX-78-2」ガンダムは型式番号から7月8日となっていました。

「RX-75 ガンタンク」は地球連邦軍初のMSですが、まだ明確に敵となるMSのデータがなかったため、重戦車の延長線上の兵器として開発された経緯を持ちます。そのため脚部は2足歩行でなく、戦車と同じく無限軌道となりました。

 ちなみに、昔はよく「キャタピラ」と呼称していた無限軌道ですが、キャタピラが企業の商標登録となっているので、最近では無限軌道と言う名前を使うことが多くなっています。

 ガンタンクは長距離支援用に開発されたMSで、両肩に装備された120ミリ低反動キャノン砲の射程距離は一説には260キロメートルにも及ぶほど。これを実際の地形で説明すると、東京都から撃って富山県富山市まで到達するほどの距離です。

 ここがガンタンクの強みであり弱点でした。なぜならミノフスキー粒子下の戦場ではレーダーが効かず、有視界で見えないような場所への攻撃は宝の持ち腐れというわけです。つまり開発時の連邦軍が、いかにミノフスキー粒子下での戦闘を認識していなかったかが分かるというものかもしれません。

 そう考えると、ガンタンクの強みは拠点攻撃など動かない目標を、敵の射程外から一方的に撃つことです。ブライト・ノアの命令を無視してガンタンクに乗ったアムロ・レイの判断は正しかったと言えるでしょう。

 逆に遮蔽物の少ない宇宙空間でガンタンクを単独で偵察に出し、結果的にジオン公国軍MA(モビルアーマー)のザクレロと単独で交戦させたブライトは、指揮官として判断の甘さを指摘されるかもしれません。

 ガンタンクがMSとして考慮されていない点として、他にもコクピットが頭部にあり、しかも防弾キャノピーとはいえむき出しでパイロットが見えている点でしょう。これではせっかく腹部に内蔵された脱出用のコアブロックシステムも意味を成しません。ここら辺のちぐはぐさも、連邦軍がMSという存在の意味を理解していなかったことが起因でしょうか。

 もっともガンタンクの攻撃力はMSとして考えた時、けっして他の機体に比べて劣るものではありません。ソロモンでの戦闘で、ガンタンクが戦闘不能になったことでホワイトベースの戦闘力は11%低下しています。そう考えると、やはり運用方法次第では高い戦力を誇る機体だったのでしょう。

 それを証明するかのように、ガンタンクは少数ながらも量産型が作られ、後の世に後継機も作られることになっています。

■連邦軍内部に信奉者でもいたのか? 意外に多いガンタンク系機体

『ガンダムUC』で活躍した「D-50C ロト」は、ガンタンクの無限軌道を受け継いだ可変MS。画像は「HGUC 1/144 D-50C ロト ツインセット」(BANDAI SPIRITS)

 量産型と言えば、OVA『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』に登場した「量産型ガンタンク」が有名です。

 その射程と火力による遠方攻撃で、MAアプサラスを開発していた秘密工場への壊滅作戦に参加していました。しかし、その能力を脅威と感じたノリス・パッカード大佐の「MS-07B-3 グフ・カスタム」により全機撃破されてしまいます。

 ちなみに量産型ガンタンクには「ベルゲガンタンク」というバリエーション機も存在しました。『第08MS小隊』のOPに登場する機体です。両肩のキャノン砲をクレーンに換装し、MS回収などの作業用を主任務としていました。現実でも戦車を改修した回収戦車のことをベルゲパンツァーというそうです。

 このガンタンクをMSとしてでなく、より戦車として強化発展させた機体が「RMV-1 ガンタンクII」です。型式番号からも通常のMSではないことがわかります。初出は「MSV(モビルスーツバリエーション)」ですが、それなりの数が生産されたらしく、『機動戦士Ζガンダム』ではジャブロー、『機動戦士ガンダムUC』ではトリントン基地で迎撃任務にあたる姿が確認できました。

 ちなみに異説となりますが、ガンタンクは『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』で宇宙世紀0068には主力戦車として存在しています。この時に後のシャア・アズナブルことキャスバル・レム・ダイクンが搭乗しており、「初のシャア搭乗機はガンタンク」という人もいました。

 ガンタンクの系列機と考えられるのが、『機動戦士ガンダムF91』に登場した「RXR-44 ガンタンクR-44」です。MSの小型化が進んだ宇宙世紀0120年代にあっても、さらに小さい機体で、無限軌道で行動するタンク形態から、二足歩行できる人型形態に変形することが可能です。

 このガンタンクR-44の元となった機体「F50D」は「フォーミュラー計画」で開発されたMSと言われていますが、それよりも前の時代である『UC』本編で原型となる「D-50C ロト」というMSが登場していました。

 これを踏まえると、連邦軍はつねに無限軌道を装備したMSを開発していたことになるでしょう。思えば「Gファイター」にも無限軌道が装備されているのですから、連邦軍内部に「無限軌道信奉者」でもいたのかもしれません。

 現実に目を向けると、ガンタンクの存在が大きな意味を持ちました。それは下半身が無限軌道になっている人型兵器がガンダム世界では当たり前となるからです。

 そして、このガンタンクの存在が、ザクバリエーションのひとつとして「MS-06V ザクタンク」を生み出しました。他のガンダムシリーズでも下半身に無限軌道が装備されたMSはいくつかあって、その存在感を示しています。

 作中ではあまり大きな活躍を見せることのなかったガンタンクですが、縁の下の力持ちポジションとして、作品には欠かせない存在感のある機体なのかもしれません。

(加々美利治)

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