「最高だった」秋アニメは？ 1年の締めくくりにふさわしい「覇権」候補3選

■秋クールは近年最高レベルの充実度に

『SPY×FAMILY』を始め『ウマ娘 プリティーダービー』『東京リベンジャーズ』『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- Rhyme Anima』といった人気作の続編、そして『葬送のフリーレン』『薬屋のひとりごと』などの新作もあり、2023年秋アニメは近年最高レベルに充実していました。1年を締めくくるのにふさわしいクールであったと言えるでしょう。

　そんな群雄割拠の秋クールの作品も次々に終わりを迎えています。なかにはまだまだ続きを観たいと思わされた作品も……今回はそんなアニメを3作品を見てみましょう。

●『葬送のフリーレン』

　最近は分割2クールアニメが増えていますが、2クール続けて放送されるものも毎クール数本あります（そういった作品のほうが集中して楽しめるので好きなのは筆者だけ？）。『葬送のフリーレン』もそのうちのひとつです。アニメファンなら説明不要でしょうが、かつて勇者とともに魔王を倒したエルフの魔法使いフリーレンの旅路を描くこの作品は、「金曜ロードショー」で放送された初回から注目を集め、秋クール、そして2023年を代表する一作となりました

　1月5日（金）から始まる第2クール「一級魔法使い試験編」は、とある事情でフリーレンとフェルンが一級魔法使いの選抜試験に挑むという内容です。登場キャラクター、そしてアクションシーンが増えてこれまで以上に盛り上がること必至でしょう。

●『MFゴースト』

画像は『MFゴースト』ビジュアル　(C)しげの秀一・講談社／MFゴースト製作委員会

　最終回で第2期の制作が発表された作品が多かった秋クールのなかで、特に宣伝アンバサダーのMr.マリックさんが登場してその発表を行った『帰還者の魔法は特別です』は驚きましたよね。そんな数多い分割2クール作品で楽しみなのが『頭文字D』の後継作であるレースアニメ『MFゴースト』です。

　原作者であるしげの秀一さんの持ち味を活かしたキャラクターやレースシーン、そしてアニメ『頭文字D』の後継作らしいユーロビートな主題歌や挿入歌など、第1期は満足度の高い作品でした（もちろん原作や前作を知らなくても楽しめます）。しかし物語はまだまだ途中で、予選が始まるタイミングで第1期は終わります。先の物語も、そして第1期の「JUNGLE FIRE feat. MOTSU」を超えるような完璧な主題歌が届けられるのかも期待大です。

●『川越ボーイズ・シング』

画像は『川越ボーイズ・シング』ビジュアル　(C)ぼくらの川越洋菓子店

　最後は、川越にある高校のボーイズ・クワイア部（男子合唱部）が舞台の青春コメディ『川越ボーイズ・シング』です。これが個性的過ぎるキャラクターや予想できないストーリー展開などでなかなかの怪作ぶりを発揮し、『テクノロイド オーバーマインド』『Opus.COLORs』『AYAKA ‐あやか‐』と女性向けの濃いめなオリジナル作品が続いた1年の締めに格好の逸品でした。

　しかし『川越ボーイズ・シング』は12月末までに第11話まで放送／配信されたものの、最終話にあたる第12話の公開は未定のままで、その日程は「決まり次第、発表させて頂きます」とのことです。無事に続きが放送され、愛くるしいボーイズ・クワイア部の面々の行方を見届けたいところですが、果たしてどうなるでしょうか。

●『ミギとダリ』など見事な完結を迎えた作品も

　今回は続きが楽しみな作品ばかり挙げましたが、もちろん万感の最終回を迎えた『ミギとダリ』や『聖女の魔力は万能です Season2』など見事な完結を迎えた秋アニメもあります。アニメ史に残るほど盛り上がった秋クールを振り返ったうえで、2024年アニメを迎えましょう。

（はるのおと）