【漫画】母が語る「1番おいしかったカニは…」どうせ高級モノでしょ？「ええ話や！」「感動」【作者インタビュー】

■家族でカニを食べながら…母が語るエピソードに感動！

　家族でカニを食べたときの出来事について描いたマンガが、Instagramで1900以上のいいねを集めて話題となっています。

　家族で集まってカニを食べていたとき、作者の母が「これまでで1番おいしかったカニ」について語り始めました。「どうせ、高級ガニでしょ」と思いながら聞いていた作者でしたが、意外にも作者が幼い頃に行った家族旅行の話で……。読者からは、「ええ話や！」「感動しました」「ご両親のそんなお話を聞くとうれしくなりますね」などの声があがっています。

　このマンガを描いたのは、Instagramでマンガを発表している、漫画家の田辺ヒカリさんです。田辺ヒカリさんに、作品についてのお話を聞きました。

ーー田辺さんのご家族は、よくカニを食べるのですか？

　家族全員が大好物というわけではないですが、父はとても好きで、昔からよく食べています。父と母はときどき仕事で中国に行くことがあったので、「上海ガニはおいしいで～」という話を何度か聞いていました。なので、「いままでで1番おいしかったカニ」の話を始めたときも、「どうせ上海ガニみたいな高級なカニなんでしょ」と思って聞いていました。

ーー普段、特別仲が良さそうに見えないというご両親が、思い出を共有している様子を見て、どのような気持ちになりましたか？

　驚きました。ふたりともどこかサバサバしていて、昔から世間一般的な「仲むつまじい夫婦」という感じではなかったので。それゆえ、母が話すエピソードに、父が共感したことがとても意外でした。

　あとで私の妹にこの話をしたところ、「夫婦には、夫婦にしか分からないことがあるんやな」と、驚いていました。私もそう思いますし、「うらやましい」とすら思いました。

ーー今回のエピソードについて、旦那様には話されましたか？

　話しました。「そんな昔のことを覚えていてすごい！」「カニのおむすびっておいしそうやな！」といっていました（笑）。現在、私と夫で「あれが1番おいしかったな～」とパッと出てくるものがないので、私も夫と今回のような会話が老後にできるようになりたいな、と思いました。

ーーご両親の心がしっかりと結びついていることが、作品から伝わります。このほかにも、ご両親の心あたたまるエピソードはありますか？

　現在、父は要介護者なのですが、食事の際に母がいるときは、母に食べさせてもらいたがります。母が「自分でも食べて」というと、「お前に食べさせてもらう方がうまい」と。冗談っぽくいいますが、少し本心もあるのではないか、といつもほっこりしながら見ています。

ーー作品について、どのような意見が寄せられていますか？

「ええ話や！」「感動しました」「ご両親のそんなお話を聞くとうれしくなりますね」などのコメントをいただきました。また、「子供が生まれてから、『夫とはほとんどすべての思い出を共有できる存在なんやな』と、ありがたく感じたことを思い出しました」というコメントもあり、とても共感しました。

ーー今回のマンガを描いたきっかけを教えて下さい。

　自分の両親の話ながら、「めっちゃ良い話やん！」と感激し、すぐにマンガに残したいと思ったからです。

（マグミクス編集部）