『ワンピ』嫌われがちな赤犬は最終決戦で誰と戦う？「恨み買いすぎ」「後ろから刺されそう」

■赤犬よ、さすがに恨まれすぎでは？

『ONE PIECE（ワンピース）』の物語はクライマックスに近づいており、いずれは多数のキャラクターを巻き込んだ最終決戦が巻き起こることも予想されています。そこで「海軍元帥のサカズキ（赤犬）は誰と対決するのか？」という話題が気になっているファンも多いのではないでしょうか。

　作中でもっとも多くの恨みを買っている「絶対的ヒール」のサカズキが、最終決戦で誰と決着を付けることになるのか予想してみましょう。

※この記事には『ONE PIECE』最新話までの内容が含まれています。

　そもそもサカズキは、正義の味方であるはずの海軍に属しながらも、作中きってのヒール役として読者に認知されています。その決定的なきっかけとなったのは、やはり「マリンフォード頂上戦争」での一件でしょう。サカズキは数多くの海賊たちに愛されたポートガス・D・エースを、容赦なく殺害しました。

　エースはルフィにとって義兄にあたり、深い絆で結ばれていた存在です。目の前でその命を奪われた際には、無力感から激しい絶望に襲われていました。大切な者を守るための力を手に入れた現在のルフィが、リベンジを図るという展開は十分ありえるでしょう。

　また、「マリンフォード頂上戦争」には居合わせなかったとはいえ、同じく兄弟の盃を交わした革命軍のサボもサカズキには思うところがあるはずです。「メラメラの実」の能力を受け継いでいるうえ、聖地マリージョアでは天竜人のシンボル「天駆ける竜の蹄」を破壊し、宣戦布告しています。最終決戦では、ある意味リベンジマッチともいえるメラメラvsマグマグの炎対決が繰り広げられるのかもしれません。

　一方で麦わらの一味のひとり、ニコ・ロビンもまたサカズキと因縁がありました。当時は風貌こそ不明瞭に描かれていましたが、サカズキはロビンの故郷「オハラ」を焼き払った「バスターコール」に参加していたメンバーのひとりだったのです。しかも民間人が乗った避難船を砲撃するという非情な行動まで行っており、惨劇の立役者といっても過言ではありません。

　そしてオハラでの一件は、元海軍大将の「青キジ」ことクザンが、海軍の「正義」の在り方に疑念を抱くきっかけにもなりました。クザンは「バスターコール」参加メンバーのひとりとして、サカズキの行き過ぎた正義に拒絶感を示し、悩んだすえに幼いロビンを助けています。

　おまけに普段は「だらけきった正義」を掲げ、やる気など見せなかったクザンがサカズキの元帥就任にだけは強く反対し、パンクハザードの地で決闘を行いました。結果的にクザンはサカズキに敗れ、海軍から退いた後、「黒ひげ」ことマーシャル・D・ティーチと行動を共にしています。そこには何やら思惑があるようですが、海軍をサカズキの支配から解き放ちたいという考えがあるのかもしれません。クザンvsサカズキによるリベンジマッチは実現するのでしょうか。

●サカズキと因縁を持つ者がまた新たにもうひとり

　またサカズキにまつわる因縁といえばもうひとつ、最近になって新たに判明したものがあります。それは革命軍のリーダーであり、ルフィの父親でもある男、モンキー・D・ドラゴンとの因縁です。

　というのも「週刊少年ジャンプ」2023年49号に掲載された第1097話では、ドラゴンがかつて海軍に在籍していたことが明らかになりました。しかもサカズキとドラゴンの現在の年齢は、共に55歳です。同い年という点からふたりが同期であった可能性が浮上しています。

　加えてドラゴンが海軍を辞めた理由について、「そこで『正義』を見いだせなかった」と語っているのも実に意味深です。彼がサカズキの掲げる「徹底的な正義」を受け入れられずに海軍を辞めたのだとすれば、ふたりの因縁はかなり深いのかもしれません。そしてそれだけの因縁が仮にあった場合、サカズキがルフィのことを「ガープの孫」ではなく、「ドラゴンの息子」と呼んでいることについても辻褄（つじつま）が合います。

　革命軍が打倒世界政府を目指して少しずつ動き出している今、サカズキvsドラゴンの直接対決が繰り広げられる可能性もゼロではないでしょう。

　こうしてみるとルフィ、サボ、ドラゴン、ロビン、クザンなど、サカズキとの因縁があるキャラクターは数えきれません。果たしてこのなかでどのマッチアップが実現するのか……今後の展開からますます目が離せなくなりそうです。

（ハララ書房）