1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. 面白ネタ

え、こわッ!『正直不動産』悪徳業者の衝撃手口3選 「うまい話には裏がある」

マグミクス / 2024年1月18日 19時10分

え、こわッ!『正直不動産』悪徳業者の衝撃手口3選 「うまい話には裏がある」

■立地も良くて部屋も広いのに、周辺物件より相場が安い理由とは?

 山下智久さん主演のドラマ版の2期も始まったばかりのマンガ『正直不動産』は、不動産会社に務める永瀬財地(ながせ・ざいち)が主人公の物語です。永瀬は嘘もいとわないセールストークでトップの成績をキープしてきたものの、ある日地鎮祭のときに祠を破壊してしまったことで、嘘が言えない身体になりました。

 嘘が多くまかり通っている不動産業界で、正直すぎるスタイルで彼が生き残っていけるのか……という作品です。優秀な営業マンである永瀬の周りには、不動産取引をしたい人から相談が集まってきます。しかしなかには、思わぬ落とし穴にハマってしまう人もいました……。知らなかったでは済まない、不動産に関する悪質な「罠エピソード」を紹介します。

 第1巻収録の「敷金・礼金泥棒編」は、相場に比べて家賃が異様に安い物件のからくりが鍵のお話でした。この回では、新入社員・月下の契約に永瀬が同席することになります。初めてひとり暮らしをする若い女性客が住む予定の物件で、周辺の家賃相場よりも安くてお得な賃貸マンションだったものの、嘘をつけなくなったばかりの永瀬は家賃が安い理由を暴露してしまうのです。

 立地条件も部屋の広さも十分なのに、相場よりかなり安いのは、業界では有名な悪徳オーナーが原因でした。オーナーのやり方は格安の家賃で入居者を募り、敷金・礼金で儲けを出すというものです。優良物件であればそう簡単に部屋は空かないはずですが、「無理矢理空けさせる」というのが悪徳オーナーのやり方でした。

 たとえば若い女性ばかり入居させて、ストーカーまがいの行動をすれば、多くの女性は引っ越しをせざるをえないでしょう。そして短期間で空いた部屋には別の事情の知らない人が入居し、その度に敷金・礼金が入る……というカラクリです。また、そのオーナーはわざと趣味の悪いカーペットやカーテンを用意し、それを入居者が買い換えて破棄したら、「原状復帰が不可能」という理由で敷金を返さない手口も使っていました。

 永瀬は「俺ならこんなクソみたいなオーナーの物件には、金をもらったって住まないけどな。」と断言し、オーナーのやり口を正直に話したため、悪質な物件を紹介された客は激怒、契約はご破算になりました。現実ではこうした事実を隠しつつ、客に「お得な物件」と紹介している場合もあるかもしれません。

 そのほか第14巻収録の107~108話では、物件を売ってもらうために所有者を口説き落とす「物上げ」が紹介されています。不動産会社は仲介手数料で儲けていますから、不動産を売りたい人が現れたら必死になって買い手を見つけるものです。とはいえ、売りたい人もできる限り高く売ろうとするので、ほかの不動産会社より高い金額を提示しなければ売ってもらえません。

 そこで作品中に紹介されているのが「物上げ」です。物上げとは、建物を仕入れて販売することで、オーナーが売ると決める前に「この建物を売りませんか」と交渉しに行くため、他社との競合を避けることができます。これ自体はどこの不動産業者でもやっている営業手法なのですが、やはり悪質業者のやることはえげつないようです。

 作中では、物上げの知識がない月下に対して、永瀬が解説をします。「不動産屋は情報が命」であることを伝え、絨毯爆撃のようにチラシを撒きまくったり、所有者が長期入院している物件の情報をゲットしたり、消防団や草野球チームに所属して情報収集したりする営業もいることを説明していました。

 物件を売ってもらうために所有者を口説くこと自体は悪いことではありませんが、なかには高齢者へ強引に安い値段で契約を迫ったり、気弱なオーナーを長時間軟禁状態で説得すしたりと、ほとんどヤクザまがいの手段もあるそうです。ついに根負けして持ち家を売ってしまったオーナーもいるとのことですが、確かにそんな状況ではもう正常な判断はできないかもしれません。

 108話では、悪徳不動産営業の鵤が豪邸に住むマダムを口説き落とすために、死んだ夫の前妻の孫・継孫(血の繋がっていない孫)の営業マン・十影を使って、安く物件を買い叩こうとしていたことが分かります。騙されるような人間ではないマダムの情に付け込むという、恐ろしい手口でした。

 また不動産に関わる悪質業者として、駆除業者の存在も見逃せません。17巻収録の129~130話では、シロアリ駆除を装った悪質な手口が紹介されています。129話で営業ノルマ達成に困っていた永瀬は、終活のために自宅の売却を検討している有野卓造の自宅を訪れました。そこでシロアリがいる危険性に気が付いた永瀬は、補修が必要な箇所やシロアリの有無を調査する「ホームインスペクション」を有野に勧めます。

 本当にシロアリがいた場合の修繕費用や、自宅の売却に影響が出てしまうことを懸念した有野は顔を曇らせました。さらに、永瀬がシロアリに家を食い荒らされて修繕に1000万円かかった例があることを「正直」に告げたため、有野はホームインスペクションを拒んでしまいます。

 ノルマ達成のために、有野のいうとおりシロアリの有無を確認せずに売りに出そうかと悩む永瀬でしたが、「今後生活する家族が安心して暮らせるかどうか安全に関わる問題」であると、有野を説得する道を選びます。しかし、有野は直前に自宅に悪徳不動産(ミネルヴァ不動産)の営業・豹堂がやってきて、近所でシロアリが出たこと、有野の家の屋根が剥がれていたことを告げられたというのです。

 親切で家の点検をするふりをして、豹堂は自分で有野家の屋根を踏み抜き、さもシロアリがいるかのように仕立てようとしていました。そこに永瀬が現われ、間一髪のところで食い止めると、「自分で屋根を踏み抜いて、事前に用意したシロアリの画像を今撮ったかのように装って見せる」という悪徳業者の手口を暴きます。

 その後、有野はホームインスペクションを依頼し、結果的にシロアリはいませんでした。永瀬が言っていたように、悪徳業者は人びとの不安な気持ちに付け込み、まさにシロアリのようにやっかいな存在と言えるでしょう。

 今回振り返ったエピソードはごく一部で、『正直不動産』では不動産に関わる怖い話がいくつも紹介されています。現実ではここまで悪質な業者も少ないと思いますが、「知らなかったんだ」と泣きを見ないよう、読んでみるのもいいかもしれません。

(LUIS FIELD)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください