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『ガンダム』の「ザクタンク」は戦車に非ず…? 「ガンタンク」とは異なる出自や用途

マグミクス / 2024年1月27日 6時10分

『ガンダム』の「ザクタンク」は戦車に非ず…? 「ガンタンク」とは異なる出自や用途

■役割が違い過ぎる「ガンタンク」と「ザクタンク」

 1979年から放送されたTVアニメ『機動戦士ガンダム』は、地球連邦軍とジオン公国軍による「一年戦争」が描かれた作品です。両軍ともに人型兵器「モビルスーツ(以下、MS)」を駆使して激しい戦いを繰り広げました。

 その多種多様なMSは、やはり『ガンダム』の華といえるでしょう。地球連邦軍に対しMS開発で一日の長があるジオン公国軍には、「ザクII(MS-06)」「グフ(MS-07)」「ドム(MS-09)」などをはじめMSの機種ラインナップも多く見られます。そうしたなか、連邦の「ガンタンク(RX-75)」を「模倣したのでは?」と感じる「ザクタンク(MS-06V)」という機体が存在します。

「ガンタンク」は、戦車のような無限軌道(いわゆるキャタピラー)にキャノン砲やボップ・ミサイルを備えた戦車を彷彿とさせるMSで、戦線へ投入され一年戦争を戦い抜きました。かたや「ザクタンク」は、開発された経緯が「ガンタンク」とはまったく違います。

 というのも「ザクタンク」は、修理不能となった「ザクII」の上半身と、戦車「マゼラ・アタック」の余剰となった基部「マゼラ・ベース」を組み合わせて作られた、いわばリサイクル機であり、つまり持て余した兵器や廃棄同然の機体を無駄にしないため、それらを活用して誕生したのです。当初より「そのカタチ」を目指し開発されロールアウトした「ガンタンク」とは違って、「ザクタンク」は即席で誕生した機体といってもいいでしょう。

 ちなみに、ジオン公国軍のリサイクル術によって生まれたのは「ザクタンク」のほかに、使用不能となったさまざまなMSのパーツをミックスした「一般作業型ザク(MS-06W)」という作業機もあります。

 さておき、上述したように「ザクタンク」は、「ガンタンク」を模倣したのではなく「有りもので作った」という表現が適していそうですが、やはり「模倣」という表現のほうがしっくりくるジオン公国軍のMSも存在します。

 それは「ザク・キャノン(MS-06K)」というMSで、ジオン公国軍が中距離支援用である「ガンキャノン」の存在を察知するや否や、同じく中距離支援用として開発した機種です。「模倣」というと聞こえはよくないものの、開戦したのち、後手にならないための対策だったと捉えるべきでしょう。

 このようにジオン公国軍は、単にMSを開発していたのではなく、リサイクルで経費を節約したり、よいものはすぐに模倣し不利な状況を防いだりしていたことがうかがえました。彼らによる創意工夫は、組織を運営するために重要なことだと学ばせてもらったような気がします。

(LUIS FIELD)

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