『ワンピ』海賊以外の極悪キャラといえば？ 「作者公認のクズ」「確実に地獄行き」

■海賊より悪いヤツは結構多い？

　個性あふれるさまざまなキャラクターが登場する『ONE PIECE』には、高額な懸賞金を掛けられた凶悪な海賊たちがせめぎあっていますが、ほかにも海賊以上の悪行に手を染めた極悪人も登場しています。海賊よりもタチが悪いともいえる、「胸糞キャラ」たちを振り返りましょう。

「パンクハザード編」から登場したマッドサイエンティストのシーザー・クラウンは、極悪非道な研究で賞金首にもなった最悪の科学者でした。パンクハザード島を根城にする彼は、大量殺戮兵器製造の第一人者として知られています。とくに「シノクニ」と呼ばれる毒ガスや、「人造悪魔の実」の研究は世界の混沌を加速させる危険な代物です。

　さらにパンクハザードでは、巨人を作る人体実験が繰り返されていました。被験体に誘拐した子供を利用するなど、あまりにも人道から離れたシーザーに対しては、「こんなやつ野放しにしとくな」「『ワンピ』は悪いやつにも信念があるんだがこいつはない」などの声があがっています。

　そんなシーザーは麦わらの一味と一時期行動をともにし、現在も捕まることも反省もなく生存中です。単行本の質問コーナー（SBS）にて、作者の尾田栄一郎先生からも「死んだほうがいい」とコメントされてしまった彼は、どのような顛末を迎えるのでしょうか。

　サンジの実の父である、ヴィンスモーク・ジャッジの非道さも負けていません。ジャッジは海洋国家ジェルマ王国の国王であり、かつて滅びてしまったジェルマ帝国の再建を目論んでいます。そのためには手段を選ばず、自分の子供たちを最強の戦士にするため、改造手術を施していました。

　そうして生まれた四つ子のひとりがサンジですが、彼の母・ソラがジャッジの研究に反対し劇薬を飲んでいたことで、唯一の普通の子供として生まれます。そしてジャッジは特異体質を持たないサンジを、「失敗作」として扱うのでした。彼を虐待の対象とし、ついには城の地下へと幽閉してしまいます。

　この異様な環境から脱出したサンジでしたが、まだ父の手から逃れることはできません。サンジは「ホールケーキアイランド編」にて、再会した父からビッグ・マムとの政略結婚の道具として扱われることになります。父親とは到底思えないジャッジの愚行は、長きに渡って続くのでした。ちなみに、ジャッジはDr.ベガパンクも所属していた科学者集団「MADS」に所属していた過去があり、現在はかつての同僚シーザーと新たに「NEOMADS」を作っています。

　世界政府関係の人間で多くのファンをイラつかせたキャラといえば、CP9の司令長官・スパンダムも外せません。父親であるスパンダインのコネによって司令長官の地位についており、親子そろって持ち前の卑劣さでさまざまな人物の人生を狂わせています。

　フランキーの師匠である伝説の船大工トムを監獄送りにしたほか、無抵抗のニコ・ロビンを思いっきりぶん殴るシーンも見られます。当然彼が率いるCP9たちや部下からも人望はなく、ファンの間では「コイツだけは上司にしたくない」「性格悪いけど、能力も低いからなんとなく愛着を感じてしまう絶妙な塩梅」「ある種悲哀がある」など、さまざまな意見が見られました。

『ONE PIECE』の嫌われキャラの「大本命」と言えるのは、やはりチャルロス聖です。世界で最も権力を持つ天竜人であるチャルロス聖は、その地位を盾に、自分の前を横切った重症患者を蹴り飛ばしたり、その場にいた女性を突然妻として指名したりします。

　世界会議の最中にも、リュウグウ王国の王女・しらほしを手に入れようとするなど、やりたい放題を繰り返してきました。さらにタチが悪いのは、それらの行為の全てが彼にとっては当たり前のことで、悪意があるわけではない点かもしれません。

　こんなチャルロス聖に対しては、「国民的人気作で出していい存在か？」「最も処刑されるべき犯罪者だと思う」「天竜人内でも嫌われてそう」「問題起こし過ぎだし、『神の騎士団』も本当は殺したがってるんじゃないか」「海軍大将たちは絶対嫌いなはず」など、圧倒的な不人気ぶりを発揮していました。戦闘力はないチャルロス聖ですが、ルフィに殴られても、八宝水軍のサイとレオの攻撃を同時に受けても生存しています。意外と頑丈な彼は、最終的にどんな制裁を受けることになるのか、要注目です。

（マグミクス編集部）