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初代『ガンダム』作画崩壊で「いらなくない?」と賛否 「時間よ、とまれ」は伝説回か蛇足か

マグミクス / 2024年2月1日 6時10分

初代『ガンダム』作画崩壊で「いらなくない?」と賛否 「時間よ、とまれ」は伝説回か蛇足か

■1話完結のエピソード、第14話「時間よ、とまれ」

 多くのファンがいるアニメ・初代『機動戦士ガンダム』のなかでも、第14話「時間よ、とまれ」というエピソードは特別な存在です。このエピソードは、富野由悠季監督が脚本から絵コンテまで全てを担当した唯一の回で、コアなファンからは「名エピソード」として長年にわたり高く評価されています。しかし一方で「地味な話だった」「いらなかった」という否定的な意見も存在するのも事実のようです。「時間よ、とまれ」は必要なエピソードだったと考える派と、そうでない派、それぞれの意見を紹介します。

 第14話「時間よ、とまれ」は、メインストーリーとはテイストの異なる1話完結のサイドストーリーでした。同話ではジオン軍の内情が描かれており、クワラン曹長らジオン軍の兵士たちの視点から物語が展開されます。

 あらすじは、ザク1機と限られた爆薬しかない、クワラン曹長率いるジオン軍の兵士たちが、ガンダムに時限爆弾を仕掛け、それをアムロが外すというもの。モビルスーツ同士の激しい戦闘があるわけでもなく、アクション要素が少ない点が、「この回は必要でなかった」と考える派からの「地味な話だった」という意見につながりました。

 ジオン軍の兵士たちはザクをおとりにガンダムを呼び寄せ、ドローンに似た「ワッパ」と呼ばれる乗り物に乗って、ガンダムに時限爆弾を取り付けようと企みます。ガンダムに乗ったアムロに対して、機関銃だけを持ったジオン軍兵士たちが爆弾を貼り付けていくのです。アムロは生身の人間が向かってくることに動揺し、迎撃をためらったことが災いし、敵の作戦実行を許してしまうことになります。

 アムロは責任を感じ、自分ひとりで時限爆弾を解除すると決断します。フラウ・ボゥは反論しますが、クルーからの犠牲者を最小限にするために、ブライトは「誰も手伝わない」という決断をくつがえしませんでした。命がけで爆弾と向き合うアムロの姿が、ホワイトベースクルーのみならず、爆弾を仕掛けた側のジオン軍にも緊張感を与え続けました。しかし、最終的にはブライトら数名のクルーが、涙さえ流しながらアムロのもとへ向かい、協力したことで間一髪、爆弾を遠方で爆発させて危機を回避することに成功しました。

 終始、その様子を観察していたジオン軍の兵士は、次第にアムロを応援し始めてしまいます。その後、自分たちの作戦が失敗したというのに、わざわざ民間人のふりをして陽気なノリでガンダムの元に向かいます。しかも、アムロに対して「これからも頑張れよ」と声をかけるという行動さえとるのです。ジオン軍兵士のこの「人間臭い」描写も、「この回はあったほうが良い」と考える派からは高い評価を得ています。

 またこの回は、アムロのマチルダへの淡い恋心が描かれているのも特徴です。特にマチルダの輸送機が離れていくのを見たアムロが、窓に駆け寄りほほを赤らめていた様子は、ファンの心に残る場面でした。

 さらに、富野監督の遊び心もたっぷり散りばめられています。ジオン兵からブーイングをもらうマジシャンとして、富野監督作品である『無敵鋼人ダイターン3』のコマンダー・エドウィンがゲスト出演していたり、主人公・破嵐万丈と彼の執事・ギャリソン時田に似た人物が客席にいたりと、ファンにとってはうれしい描写もありました。一方で、頭頂高約18mのガンダムに対し、隣にいる人間が小さすぎてガンダムが巨大化したかのような場面があり、「作画が残念」という厳しい声もあがっています。

 総じて、1話完結の物語であり、メインストーリーとの一体感が薄く、作画面でもツッコミどころが多かったために「蛇足だった」と感じる層がいるのでしょう。対して、コアなファンからは第 15話「ククルス・ドアンの島」のように単話での映画化が望まれるほど支持されている、評価が分かれるエピソードです。

(マグミクス編集部)

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