「信じて待ってる」「幻覚見てたのかな」 発表から「音沙汰なし」のアニメたち

■放送開始の情報が待たれるが

　人気マンガ、小説のアニメ化はこれまで多々作られており、だいたいアニメ化の発表から1年ほどで放送されることが多いですが、なかには3年近く経っても未放送の作品もあります。そんな、ファンから今か今かと続報が待たれている作品を振り返ります。

●声優が決まっているのに未放送の『友達の妹が俺にだけウザい』

　三河ごーすと先生によるライトノベル『友達の妹が俺にだけウザい』は、アニメ化の発表から3年が経過しました。

　同作の主人公は彼女なしで友だちはひとりだけの高校2年生・大星明照で、彼の親友・小日向乙馬の妹である高校1年生の小日向彩羽が、大星に「ウザ絡み」をするラブコメ作品です。清楚で成績優秀な彼女は大星にだけ特別な一面を見せ、青春を捨てた大星とウザかわヒロインの彩羽による物語が展開されます。コミカライズ版も人気の『いもウザ』は、2021年1月にアニメ化が発表されました。

　しかし2024年2月現在、放送開始に関する情報はありません。大星に石谷春貴さん、彩羽に鈴代紗弓さんなど主要キャラクターの声優も決まっており、大星と彩羽たちが動く姿を待ち望んでいるファンは多いようです。

●異形の姉弟を描く『姉なるもの』

　OVA化の決定から4年経っているのが、飯田ぽち先生の『姉なるもの』です。

　主人公の少年・夕は事故で両親を失い、親戚の家を転々としていました。彼は母のいとこの家にお世話になった際、古い蔵に入ってしまい、急に現れた謎の美女に「大事なものと引き換えに、望むままを与えましょう」と言われます。　夕は「姉になってほしい」と望み、彼女は千夜と名乗って夕の姉になりました。あるときは神、あるときは悪魔と呼ばれる存在の千夜と夕の奇妙で幸福な日々を描いた作品です。

　2020年1月に累計発行部数75万部を超えた同作は、OVAのアニメ化が決定します。2020年1月6日から1月12日まで、巨大広告も新宿駅メトロプロムナードに掲示されていました。大々的に宣伝されたものの、2020年中に公開されず、現在も特に告知はありません。

●制作陣の想いに期待したい劇場版『ユーリ!!! on ICE』

　TVアニメの後の「映画公開」の予定が延期されている作品もあります。フィギュアスケートの世界を描いた、漫画家・久保ミツロウ先生とアニメ監督・山本沙代先生によるオリジナルアニメ『ユーリ!!! on ICE』です。

　主人公の勝生勇利（CV：豊永利行）は選手としての進退に悩んでいたところ、世界選手権5連覇のヴィクトル（CV：諏訪部順一）に出会います。ヴィクトルは引退を視野に入れていた勇利のコーチとなり、ふたりでグランプリファイナルを目指すのです。

　同作は2016年10月から放送されて人気を得ると、2019年に新作の劇場版を公開予定と発表しました。その後、2020年11月に「作品内容の更なる充実を目指し現在も制作を続けております」と公式X（当時Twitter）で報告しましたが、その後新たな情報は解禁されていません。

　これらの作品には、今も熱い期待の声もありますが、「アレは幻覚だったのか」「半分あきらめてる」など心が折れかけているファンもいるようです。過去にも発表から長い時を経てアニメ化が実現した作品もあるので、希望を捨てずに続報を期待して待ちましょう。

※鈴代紗弓さんの名前漢字表記に誤りがありました。
誤）鈴代紗代 → 正）鈴代紗弓
お詫びして訂正いたします。（2024年2月1日16時26分）

（LUIS FIELD）