「もうやめて！」「怖いけど観ちゃう」 阿鼻叫喚の「R指定」マンガ実写化作品3選

■山田杏奈のまさかの初主演作

　衝撃的な残酷描写が多いホラー系のマンガは、実写化の際にはどこまで忠実に再現されるのかにも注目が集まります。今回は、原作ファンも納得の衝撃シーン満載だった「R指定」の実写化作品を振り返ります。

　2018年にR15指定で公開された『ミスミソウ』（作：押切蓮介）は、主人公の野咲春花を山田杏奈さんが演じ、初主演作品とは思えない演技力でも話題になりました。原作も「精神破壊（メンチサイド）ホラー」とコピーが付けられるほどの衝撃作品として知られています。

　同作は、田舎に引っ越した中学生の主人公が同級生からの酷いいじめを受け、それがエスカレートしておきる惨劇を描く物語です。家に放火されて両親が亡くなり、妹も意識不明になった春花が復讐に燃え、クラスメイトを次々と惨殺していきます。

　釘で目を刺されたりペンチで鼻を潰されたりとショッキングなシーンが続き、担任教師が除雪車に巻き込まれるシーンでは血肉がまき散らされる衝撃の描写も展開されました。一方で残虐シーンばかりではなく、田舎の雪景色の美しい映像や、閉塞的な町に生きる中学生たちそれぞれの繊細な心理描写も描かれており、恐ろしくも美しく切ない作品として高い評価を受けています。

　2020年の『シグナル100』（作：宮月新）は、36人の高校生が担任教師に「自殺催眠」をかけられてしまうという「デスゲーム」作品で、R15＋指定で公開されました。

　催眠をかけられた生徒たちは、「スマホを使う」「涙を流す」といった日常の何気ない行動で自ら命を絶ってしまう状態にされます。自分の舌を引き抜いて死ぬなど、他作品ではなかなか見られない独自で恐ろしい死にざまも大きな話題になりました。催眠をかけた担任も「最後にひとりだけが生き残る」と言い残して自殺するなど、絶望的な状況も見る人の心を追い詰めます。

　また主人公に橋本環奈さん、担任教師には中村獅童さん、生徒役に小関裕太さん、恒松祐里さんら豪華なキャスト陣が出演していることも話題となりました。原作ファン以外の方では、「キャスト目当てで何も考えずに見たらトラウマになった」「キャストのポップさとグロさのギャップで衝撃」などの感想も多々出ています。

　配信サイト「Disney+」に独占配信で実写化されたのが、ドラマ版の『ガンニバル』（作：二宮正明）です。人食いをテーマに描いたホラーマンガ『ガンニバル』が、子供向けコンテンツ中心のイメージが強いディズニープラスで配信されるという意外性も話題になりました。

　同作は「供花村」という小さな田舎の村に、柳楽優弥さん演じる警察官の阿川が赴任してくるところから物語が始まります。阿川は村を牛耳る後藤家の当主の老女・銀の不審死をきっかけに起こる、不可思議な出来事を解明するため捜査に乗り出しました。そして、徐々にその村に潜んでいる「タブー」に触れていくことになります。

『ガンニバル』もサイト内でR15指定で配信されており、かつて顔面を食われた男の特殊メイクなどの残酷シーンや、常に監視されているような山村の閉塞的で息が詰まるやり取り、実写版オリジナルの銃撃戦描写、さらに捜査にのめりこみ、徐々に凶暴な性格を見せていく主人公の行動も話題を呼びました。「主演の柳楽さんのあまりの狂気的な演技に魅了された」「ハラハラするけど目が離せず、一気に見てしまった」「主人公も村の人間も全員ヤバいのがいい」と、はまる人が続出しています。

　ちなみに、いちばん強烈なビジュアルをしている謎の巨漢の老人「後藤家のあの人」は『バチェロレッテ・ジャパン』で話題になったイケメン俳優・澤井一希さんが演じており、「実際の老人に演じるのは無理だと思ってたらまさか過ぎる」「特殊メイクも演技もすごい」と驚きの声を呼んでいました。

　2022年の年末から始まったシーズン1で7話までが放送されると、2023年9月にはシーズン2の制作も発表されました。キャスト・スタッフの続投も決定しているため、シーズン1の世界観をしっかり引き継いだ作品が期待できそうです。今後は、原作後半の後藤銀の過去編や供花村で起きる一大事件など、さらなる衝撃展開が描かれる予定で、残酷シーンもより強烈になるのではないでしょうか。

（マグミクス編集部）