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知らない顔ある? 『ガンダム』一年戦争のゲームが初出の個性強めな「幻のガンダム」

マグミクス / 2024年2月11日 6時10分

知らない顔ある? 『ガンダム』一年戦争のゲームが初出の個性強めな「幻のガンダム」

■特殊な能力でゲーム世界を駆け抜ける「ガンダム」たち

『機動戦士ガンダム』に登場するMS(モビルスーツ)は、アニメで登場したものだけではありません。時には雑誌やマンガなど、別媒体から生まれたものもあります。特にゲームで登場したMSは、メジャーになったものからマイナーなものまでさまざまでした。

 ゲームオリジナルMSは多々あるなか、今回は「一年戦争」を主舞台とした「ガンダム」タイプのMSをいくつか見ていきましょう。

 最初にゲームで登場した「ガンダム」といえば、スーパーファミコン用ゲーム『機動戦士ガンダム CROSS DIMENSION 0079』(バンダイ、1995年)に登場した「RX-78XX ガンダム・ピクシー」になります。

「ピクシー」は宇宙用のスラスターを取り除くことで軽量化、代わりにアポジモーターを増設することで地上での俊敏さを増した機体でした。その機動力は一年戦争当時、地球圏最速の機体と言われていたほどです。全3機が試作されました。

 ちなみにモチーフは「忍者」で、ライバル機であるジオン公国軍の「MS-08TX イフリート」のモチーフである「武士」と対を成すものです。前述のゲームに登場するのは2号機で、「ホワイトベース」にいる「アムロ・レイ」のもとに届けられる予定だった、という設定でした。

 この「イフリート」もゲーム用に用意されたMSで、後の作品にも登場することが多い機体です。その名を知らしめたのは、セガサターン用に三部作として販売された『機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY』(バンダイ、1996年、1997年)に登場した「MS-08TX[EXAM] イフリート改」でしょうか。この作品にも「ブルーディスティニー」と呼ばれる3機のゲームオリジナル「ガンダム」が登場しています。

大河原先生描き下ろしBD2号機 VS 同3号機が表紙の小説版、講談社文庫『機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY』(著:皆川ゆか/原作:矢立肇/原作:富野由悠季)書影

 これら3機のガンダムは「RX-79[G] 陸戦型ガンダム」をベースに大幅な改修が加えられ、その最大の特徴は「EXAMシステム」が搭載されていることでした。EXAMとは疑似ニュータイプ能力を備えた戦闘用OSのようなものです。

「RX-79BD-1 ブルーディスティニー1号機」は、「RGM-79[G] 陸戦型ジム」の頭部であるために一見すると「ジム」に見えますが、これは当初、「陸戦型ジム」をベースに製作されていた名残でした。「ジム」ではEXAMに耐えられないため、ボディを「陸戦型ガンダム」で作り直し、頭部はそのまま流用したためです。

 この1号機を経て、「RX-79BD-2 ブルーディスティニー2号機」と「RX-79BD-3 ブルーディスティニー3号機」が開発されました。この2機は原型機とは違って、宇宙空間での戦闘も視野に入れて試作されています。

 ゲームオリジナルMSの中でも知名度と人気の高い「ガンダム」でした。立体化にも恵まれ、近年にはリブートされたマンガも発表されています。

■時にはデザインをリファインされた「ガンダム」が登場するゲームも

BANDAI SPIRITS「HG 1/144 ガンダム6号機(マドロック)」 (C)創通・サンライズ

 厳密に言うとゲームオリジナルではありませんが、限りなく近い存在が「RX-78-4 ガンダム4号機」「RX-78-5 ガンダム5号機」「RX-78-6 ガンダム6号機(マドロック)」でしょうか。

 これらの「ガンダム」は、現在の宇宙世紀の設定基盤となった書籍『ガンダムセンチュリー』(みのり書房、1981年)で、「RX-78プロトタイプ」と呼ばれたガンダムが8機存在したと記述されたことが起因となります。ちなみにTVアニメでアムロが乗ったのは、このうちの2号機にあたる「RX-78-2 ガンダム」でした。

 その後「模型情報・別冊 MSV ハンドブック」(バンダイ、1983年)にて、4、5号機は改修されて、「星一号作戦」に参加した「ホワイトベース」の姉妹艦であるペガサス級強襲揚陸艦「サラブレッド」に搭載されたことが記述されます。そして雑誌「SD CLUB」(バンダイ)の企画として1990年に連載された「M-MSV(ミッシングモビルスーツバリエーション)」で、大河原邦男さんによるデザインが発表されました。

 これがPlayStation 2用ゲーム『機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙』(バンダイ、2003年)のサイドストーリーとして収録された『機動戦士ガンダム外伝 宇宙、閃光の果てに…』にて、カトキハジメさんによってリファインされた4、5号機が登場するという経緯を辿ります。

 この4、5号機は、ゲームの前後にガンプラなどの立体物が発売されるという破格の待遇で、知っている人も多いことでしょう。コンビとしてお互いにフォローしあって戦うことを念頭に置かれたMSとして設定されています。

 発表順としては逆になりましたが、同じくPlayStation 2用ゲーム『ジオニックフロント 機動戦士ガンダム0079』(バンダイ、2001年)で登場したのが、「マドロック」の愛称を持つ6号機でした。6号機はほかの「ガンダム」と違って、敵キャラとして設定されています。これはゲームの主人公がジオン側だからでした。そのためか、このゲームではカメラアイが赤となっています(以降の作品、立体物では青の時もあります)。

 これらに続く「ガンダム」としては、「RX-78-7 ガンダム7号機」の存在があるものの、登場したゲームは珍しく一年戦争後ということで、今回は省かせてください。ちなみに「RX-78-8 ガンダム8号機」は設定こそされていますが、デザインはされておらず幻の機体となっています。

 このほかにもゲーム『機動戦士ガンダム ギレンの野望』シリーズでは、数々のRX-78のカラーバリエーション機が登場しました。

「シャア・アズナブル」こと「キャスバル・レム・ダイクン」の専用機「RX-78/C.A キャスバル専用ガンダム」、ティターンズカラーで塗装された「RX-78T ガンダム(ティターンズ仕様)」、ジオン軍によって鹵獲された「ガンダム(ジオン仕様)」などです。また「高機動型ガンダム」という、背部及び脚部に補助推進装置を装備した機体もありました。

 ここまで挙げてきた「ガンダム」たちには、ゲーム特有のIF設定があり、そのラストも悲劇的なものからハッピーエンドまでさまざまです。そのため、設定的には余裕があるので、今後も一年戦争で活躍したガンダムは増えていくかもしれません。

(加々美利治)

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