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歴代『ドラクエ』で「一番ケチな王様」は誰だ 旅立ちでもらえる金品がショボかった理由

マグミクス / 2024年2月11日 21時40分

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■世界の重責を担わせるわりにケチすぎる?

 ファミコン時代の「ドラクエ」シリーズは、王様の命に従って冒険に出るという流れが定番でした。そして旅立つ前には王様から支度金やアイテムなどがもらえますが、その内容があまりにもショボくて驚いた人もいることでしょう。

 それでは、歴代「ドラクエ」でもっともケチだった王様は誰だったのでしょうか。

 ゲーム開始時に王様から目的を告げられ、冒険に旅立つ流れを踏襲していたのは、ファミコン時代の初代『ドラゴンクエスト』から『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』までです。『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』以降の主人公は、基本的に王様を起点に冒険に出発するわけではなく、王様から支度品などはもらいませんでした。

※支度品としてもらうアイテムの種類や販売価格などは、ファミコン版のものです。

●『ドラゴンクエスト』ラダトーム国王

 初代『ドラクエ』は、主人公とラダトーム国王との会話からスタートします。王様は、勇者ロトの血を引く者が来るのを「待っておった」と語り、竜王を倒して光の玉を取り戻して欲しいと懇願します。

 そこまで待望していた勇者の血を引く人物のために、ラダトームの王様が提供したのは「120ゴールド」「たいまつ」「かぎ」のみです。

 この支度金では、すぐ近くの城下町で一般販売されている「どうのつるぎ(180ゴールド)」すら購入できず、せいぜい「たけざお(10ゴールド)」「こんぼう(60ゴールド)」が買える程度のはした金にすぎません。

●『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』ローレシア国王

『ドラクエII』の冒頭は、大神官ハーゴンの軍勢によりムーンブルクの城が滅ぼされたと報告が入るところから始まります。その凶報を聞いたローレシア国王は、王子である息子にハーゴン討伐を命じました。

 そんなローレシア国王が、息子の旅支度に用意したのは「どうのつるぎ(100ゴールド相当)」と「50ゴールド」です(王子はもとから「かわのよろい」を装備)。初代『ドラクエ』の王様より多少マシですが、一国の王子に与える支度品にしては貧相な内容と言わざるを得ません。

●『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』アリアハン国王

『ドラクエIII』の主人公は、アリアハンの英雄である、オルテガの大事なひとり息子です。その主人公に「魔王バラモスを倒してまいれ!」と命じたのが、アリアハン国王でした。

 主人公は「どうのつるぎ」と「たびびとのふく」を所持していますが、これは本人がもとから持っていた装備です。

 英雄オルテガすら成し遂げられなかった大仕事を任せたアリアハン国王が、主人公のために用意した支度品は、「たびびとのふく」、「ひのきのぼう」、「こんぼう×2本」、「50ゴールド」のみです。

 そしてアリアハン国王は、ルイーダの酒場で仲間を見つけることを推奨していることから、主人公を含めた4人分の支度品ということになります。

 それにもかかわらず、なぜか「たびびとのふく」は1着のみで、仲間のひとりは最弱武器の「ひのきのぼう」を持つことを強いられます。

■どの王様がもっともケチなのかを比較

『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』画像は同作のAndroidアプリ版 (C)1988, 2014 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX All Rights Reserved

 前提として、タイトルごとに、ゲーム内のゴールドの価値にどれほどの差があるのかは不明であることはご了承下さい。それを踏まえ、シンプルに支度品として提供された装備を、ゲーム内の販売価格に置き換えて比較してみます。

 まず初代『ドラクエ』のラダトーム国王の支度品は、「現金120ゴールド」、「たいまつ(8ゴールド)」、「かぎ(53ゴールド)」なので合計181ゴールド相当になります。

 続いて『ドラクエII』のローレシア国王の支度品は「現金50ゴールド」と「どうのつるぎ(100ゴールド)」です。それと王子が最初から持っていた「かわのよろい(非売品のため売値から換算:約150ゴールド)」も王様が提供したと仮定すると、合計300ゴールド相当になります。

 最後に『ドラクエIII』のアリアハン国王が用意したのは、「現金50ゴールド」、「たびびとのふく(70ゴールド)」、「ひのきのぼう(5ゴールド)」、「こんぼう×2本(60ゴールド)」で、合計は185ゴールドでした。

 金額だけを比較すると、僅差で初代『ドラクエ』のラダトーム王の支度金が一番ケチになりますが、『ドラクエIII』のアリアハン国王は、品ぞろえから見て4人パーティを想定した支度品だと思われます。それを加味すると、冒険者ひとりあたりの金額がもっとも少ない「『ドラクエIII』のアリアハン国王が一番ケチ」いう見方もできます。

 いずれにしても、魔王討伐という重責を担わせるにしては、どの王様の財布も渋いのは間違いありません。主人公が出自の怪しい冒険者であれば理解できなくもないのですが、ゲーム内のセリフからは由緒正しき血を引く人物という認識だったはずです(ラダトーム国王が、初代『ドラクエ』の主人公のことを内心はどう思っていたのか分かりませんが……)。

 実は『ドラクエ』の生みの親である堀井雄二氏は、過去に雑誌の読者コーナーのなかで「王様がケチ」という疑問に回答しています。堀井氏によると、プレイヤーに買い物をする楽しみを残すため、あえて最低限の装備にしたとのことでした。

 たしかにゲーム序盤に頑張ってお金を貯めて、ようやくお目当ての装備を購入できたときの達成感は、いまだに忘れられません。つまり王様がケチというよりは、あえて主人公たちに過酷な試練を与えたと解釈したほうが自然なのかもしれませんね。

(大那イブキ)

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