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ブライト・ノアの受難 素人が生き延びるのは無理そうなハードモードすぎるその半生

マグミクス / 2024年2月14日 6時10分

ブライト・ノアの受難 素人が生き延びるのは無理そうなハードモードすぎるその半生

■「ホワイトベース」も「アーガマ」も実は「二代目」艦長って知ってた?

「ブライト・ノア」ほど活躍し、そして不遇な人生を送った地球連邦軍の軍人はいないでしょう。アニメ『機動戦士ガンダム』に士官候補生として登場し、重傷を負った「ホワイトベース」の初代艦長である「パオロ・カシアス」中佐より新たにその職を引き継いだことから、彼の、栄光よりも苦難の多い人生がスタートしたのです。

「一年戦争」の時、ブライトはまだ19歳であるにも関わらず、課せられた任務と置かれた状況は過酷極まるものでした。多くの避難民を抱えながら、ほぼ民間人で構成されたクルーで「ホワイトベース」とモビルスーツを運用し、「シャア・アズナブル」を始めとする名だたる強敵の追撃を振り切る、それは熟練の指揮官でも不可能と思える難題です。

 どうしても「アムロ」と「ガンダム」に頼るほかなく、ブライトは、あまりの負荷に耐えかねて出撃を拒否したアムロを殴ったことすらありました。このときのやりとりである「親父にもぶたれたことないのに!」「殴られもせずに一人前になった奴がどこにいるものか!」は、序盤でのふたりの関係性を示す屈指の名場面です。しかもこの直後に「お前なら赤い彗星をも超えられるはずだと思っていたんだが」と語りアムロを発奮させるなど、人の心の動かし方も心得ていることが証明されています。

 その後も、アムロの脱走や頼りにしていた「リュウ・ホセイ」の死など多くの困難を乗り越え続けたブライトは、指揮官として飛躍的な成長を見せました。再び宇宙に上がった際に、シャアの座乗する戦闘艦「ザンジバル」による追撃を受けながら、同じく戦闘艦である3隻の「ムサイ」と「リック・ドム」からなる「キャメル パトロール艦隊」を瞬く間に殲滅できたのは、覚醒したアムロの力もありますが、数に勝る敵に対し的確な指揮を行なったブライトの力も大きいといえるでしょう。

 宇宙要塞「ア・バオア・クー」の戦いで「ホワイトベース」が擱座した際には、自ら銃を取り戦い抜き、最後は生存者をまとめて脱出に成功します。一年戦争の英雄のひとりとして、一躍有名人となりました。

■ニュータイプの導き手として

2021年のドルビーシネマ版『逆襲のシャア』『閃光のハサウェイ』公開記念キャンペーン「ノア家のアルバム」にて配布されたシーンカットより (C)創通・サンライズ

 一年戦争後は「ミライ・ヤシマ」と結婚し、「ハサウェイ」と「チェーミン」の、ふたりの子宝に恵まれますが、ニュータイプの存在を恐れた連邦軍上層部には疎まれており、7年が経過した『機動戦士Zガンダム』の時代には、連絡船「テンプテーション」の船長という閑職に回されていました。反地球連邦組織「エゥーゴ」に参加した後は、「ホワイトベース」を彷彿とさせる強襲用宇宙巡洋艦「アーガマ」の艦長に就任し、「クワトロ・バジーナ」ことシャア・アズナブルと新たなニュータイプである「カミーユ・ビダン」を部下に従えています。

 この時期のブライトは、カミーユや「カツ・コバヤシ」などの直情的な少年たちに手を焼かされつつも、優秀な前線指揮官として働き続けました。最終決戦となったコロニーレーザー「グリプス2」を舞台とする攻防戦では、コロニー内で戦闘を行なっていたカミーユたちが脱出するまでコロニーレーザーの発射を待たせる胆力を見せ、損害は大きかったものの、無事に作戦を勝利に導きました。

『機動戦士ガンダムZZ』でも引き続きアーガマの艦長を務めており、「ジュドー」が「Zガンダム」を盗もうとした際に新たなニュータイプの可能性を感じ、見守る決断を下しています。正規のパイロットが不足した状況でジュドーたち「シャングリラ」の少年少女をクルーとして迎え入れた際には、厳しい態度を取っていません。絶望的な人手不足もありますが、素人同然の若者をうまくおだててその気にさせており、「ホワイトベース」時代よりも人使いが格段に上手くなっているのが見て取れます。「ラビアン・ローズ」艦長の「エマリー・オンス」から好意を寄せられるロマンスも発生しましたが、進展することはありませんでした。

 その後、新造艦「ネェル・アーガマ」の初代艦長を務めた後に戦線を離脱、最終決戦を終えた後にエゥーゴの艦隊と共に現れ、ジュドーに殴られる大人の責任を果たしました。

『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』では、地球連邦軍の独立部隊「ロンド・ベル」の旗艦「ラー・カイラム」艦長兼艦隊司令として、シャア率いる「ネオ・ジオン」と戦いました。シャアはかつてエゥーゴで共に戦ったブライトを高く評価しており、地球へ落とそうとしていた小惑星基地「アクシズ」に通常のミサイルをダミーとした核ミサイルを撃ち込まれた際には「やるなブライト!」と称賛しています。

 その後もブライトはロンド・ベルを束ねており、『機動戦士ガンダムUC』では「バナージ・リンクス」と邂逅した際に、多くのニュータイプを見てきた経験から助言を送り、事態の収拾にも大きな力を発揮しています。

 全三部作のうち第一作が公開され、第二作が待たれる劇場版『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』では、息子の「ハサウェイ」が主人公となっていますが、未だブライトの登場はありません。もし原作通りだとしたら、このあと最悪の運命が待っていることになります。苦難の中にあったブライトの人生に、救いがあることを切に願わずにはいられません。

(早川清一朗)

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