「誰が食べても強い？」「石化された後もエグい」 『ワンピ』メロメロの実最強説の理由

■最強かもしれない「メロメロの実」の力に関して、尾田先生のコメントは？

※この記事は『ONE PIECE』最終章のネタバレの内容が含まれています。

　マンガ『ONE PIECE（ワンピース）』で絶世の美女として登場した海賊女帝「ボア・ハンコック」は、過去に「天竜人」の奴隷として過ごした幼少期がありました。奇しくも、その時に余興で口にさせられた「メロメロの実」の力によって、奴隷から解放された後に女帝として頭角を表し王下七武海の一員となります。

　ちなみに、「ONE PIECE magazine 」の「悪魔の実 図鑑」コーナーに記載されているメロメロの実の効果は、「能力者に魅了された対象を石化状態にする」と記載されています。つまり、どのような強者でも「魅了してしまえば」石化できるということです。その点から、「メロメロの実って最強？」という声がネット上にあがっています。

　ちなみに『ONE PIECE』単行本106巻のSBS（質問コーナー）では、「ロリハンコック（セラフィムのS-スネーク）の“メロメロ甘風”で石化してしまったら、あとで周りからロリコン扱いされませんか？」という質問があり、作者の尾田栄一郎先生はメロメロの実の能力について「能力的には『かわいい』とか『きれい』とか、その感情の“油断”をつく技なので、赤ちゃんや小さな子供みんなかわいいと思うでしょ？　それでもやられちゃうわけです。」とコメントしていました。

「悪魔の実 図鑑」でも特に性別などの話題はなかったので、おそらくかっこいい男性やかわいい幼児、もしくは愛くるしい犬や猫などの動物でも、メロメロの実を食べ相手を魅了して石化させることは可能と思われます。他者を魅了できる自信がある人は、食べて損はない実といえそうです。ただ、やはり作中屈指の美貌を持つハンコックこそが、この能力を最大限活かせる人物でしょう。本人も自信満々に「この能力はわらわの美しさあってこその能力」と発言していました。

　メロメロの実が最初に強い印象を与えたシーンは、頂上戦争で「七武海召集」がされた時にハンコックを迎えにきた「モモンガ中将」との接触の場面です。お互いがそれぞれの船に乗った状態で対峙し、モモンガ中将は七武海召集に応じるようハンコックに伝えますが、彼女はその召集を拒否しました。

　そして、彼女はその場にいた海兵たちをメロメロの実の能力で石化しますが、モモンガ中将は自身の手の甲を短刀で刺して石化を逃れます。モモンガ中将が石化を逃れていなければ、海軍はこの一瞬で全滅させられていたでしょう。

　その後の頂上戦争の描写でも、恐るべき力が確認できます。ハンコックはメロメロの実の能力を使用した直接攻撃で、砲弾や剣、人型兵器パシフィスタ、スモーカーが持っていた十手など、感情のないものを石化していました。感情がない無機物でも石化させたことを考えると、その攻撃は脅威といえます。

　また現在の四皇である海賊「黒ひげ」が、ハンコックの悪魔の実を狙って女ヶ島に侵略する場面でもその強力さを確認できます。女ヶ島に上陸した黒ひげは戦いの末、ハンコックを捕まえて「ヤミヤミの実」の能力でハンコックの能力を無効化しました。

　しかし、黒ひげが能力を無効化するまでに与えられたダメージは甚大で、彼の配下の船員はほぼハンコックに魅了され石化されてしまいました。この際にハンコックは黒ひげに、「わらわを殺せば部下共は石のまま!!」と言い、さらに次の能力者に石化解除の権利を受け継ぐことはできないと伝えています。

　その場は「冥王レイリー」の助けもあり、窮地を抜け出すハンコックですが、その気になって一度魅了してしまえば四皇ほどの強者でも石化できる力があるということです。黒ひげは自身の能力でメロメロの能力を無効化していましたが、さすがの彼も「正直男ならお前の術にかからねェんなんて不可能だ」と言っており、ハンコックを捕まえずに対峙していれば一味が全滅していた可能性もあったでしょう。

　作中ではさまざまな悪魔の実が登場しますが、今までの描写から見て、読者が「（ハンコックが使う）メロメロの実は最強かもしれない」と思ってしまうのも納得できます。ハンコックがどれほどこの能力を強化しているのか未知数ですが、今後「覚醒」の可能性があるのなら、さらに最強に近付くはずです。ハンコックを殺して誰かが実を引き継いでも石化が解けないのであれば、敵側の重要人物を「人質」にとるなどの作戦も可能ですが、最終章ではどのような活躍をするのでしょうか。

（LUIS FIELD）