BUMP OF CHICKENが歌ってきた名アニソン3選 意外な曲にもアニメ映像あり？

■さまざまなアニソンを歌ってきたBUMP OF CHICKEN

　1996年に結成され、2000年にメジャーデビューしたBUMP OF CHICKENは、当初はTV出演などに積極的ではなかったものの、2010年以降は「NHK紅白歌合戦」にも2度出演するなど、今や国民的なバンドとなりました。そのキャリアのなかでさまざまなアニメとタイアップし、名曲が生まれてきたのもアニメファンならご存知でしょう。

　特筆すべき点はTVシリーズだけでなく映画やCMなど、タイアップ先がバラエティに富んでいる点です。今回は、そんな数多いBUMP OF CHICKENのアニソンのなかでも、特に印象的な3曲を振り返ります。

●「sailing day」（『ONE PIECE THE MOVIE デッドエンドの冒険』）

　バンドにとって最初のアニメタイアップ（さらに既存曲ではなく、新曲としても初のタイアップ）は、映画『ONE PIECE THE MOVIE デッドエンドの冒険』主題歌「sailing day」でした。メンバー全員が原作ファンだったそうですが、それがうかがえるような勇ましいギターロックであり、作中の名言「当たり前だ」の引用を始めとして歌詞もファン泣かせです。

　ちなみにこの曲のPVにはルフィに扮した人びとが多数登場し、本来CDの2曲目だった「sailing day」を1曲目にした『ONE PIECE』仕様のCDもリリースされました。さらに2019年には『ONE PIECE』をフィーチャーした日清カップヌードルのCMにも「記念撮影」が起用されるなど、BUMP OF CHICKENと『ONE PIECE』のつながりはとても濃いものとなっています。

●「天体観測」

「天体観測」CD（トイズファクトリー）

　少し変わり種ですが、BUMP OF CHICKENにとってブレイクのきっかけとなった初期のヒット曲「天体観測」も、実はアニメ映像が作られています。2023年に、『ジョゼと虎と魚たち』『サマーゴースト』などで知られるloundrawさんが監督を務めた映像が公開されました。

　これはアニメクリエイターと音楽アーティストがコラボレーションしショートフィルムを制作するという、TOHO animationによる企画の一環で作られたものです。もともとドラマチックな楽曲ですが、セリフや色彩豊かな映像でそれが倍増された青春模様を楽しめる作品となっています。

「Sleep Walking Orchestra」CD（トイズファクトリー）

●「Sleep Walking Orchestra」（『ダンジョン飯』）

　BUMP OF CHICKENは近年『名探偵コナン』や『SPY×FAMILY』など、ビッグタイトルに主題歌を提供しています。彼らにとって最新のアニメタイアップは、今冬から放送されている『ダンジョン飯』のオープニングテーマの「Sleep Walking Orchestra」です。

『ONE PIECE』と同じく、ボーカルの藤原基央さんはこちらも連載開始当初から追い続けていたという原作ファンだったそうです。「Sleep Walking Orchestra」では、民族音楽要素にファンタジー作品らしさをにじませています。

　ほかにもゲーム主題歌がアニメ化に際して流用された『テイルズ オブ ジ アビス』オープニングテーマの「カルマ」や、オープニングとエンディングの両方を担当した『重神機パンドーラ』の楽曲など、BUMP OF CHICKENのアニメタイアップ曲は魅力的なものが多数あります。

　これからもBUMP OF CHICKENは多くのアニソンを歌ってくれるでしょうが、みなさんはどの楽曲がお気に入りでしょうか？

※記事の一部を修正しました。（2024年2月22日 23:15）

（はるのおと）