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戦隊史上最も意味不明な『カクレンジャー』主題歌 誰が「ブラックホール」に消えたって?

マグミクス / 2024年3月17日 17時10分

戦隊史上最も意味不明な『カクレンジャー』主題歌 誰が「ブラックホール」に消えたって?

■「誰目線」の歌なのか?

 スーパー戦隊新シリーズ『爆上戦隊ブンブンジャー』がスタートしました。OPテーマは、クルマがモチーフのヒーローらしい疾走感にあふれた勇ましい曲です。ある意味、戦隊ヒーローの王道的なテーマソングでしょう。

 戦隊シリーズのOPテーマには名曲がたくさんありますが、ファンのあいだで「史上最も意味不明」と言われている曲があります。それが、今年2024年で30周年となる『忍者戦隊カクレンジャー』(94年)の主題歌、「シークレットカクレンジャー」(作詞:冬社加代子 作曲:都志見隆)です。1980年代のユーロビート系で、リズムはシリーズ屈指のゆっくりテンポ、サウンドは鼓や三味線といった和の音も含んで聴きやすく、また歌いやすいので人気が高い曲です。

 注目すべきはその歌詞です。戦隊シリーズ主題歌の歌詞の内容は、「戦隊の特徴と紹介・戦隊の意気込み・戦隊へエール」というのが通常です。でも「シークレットカクレンジャー」の歌詞は、意味を理解するのが難しく。いろんな人がブログなどで、さまざまな解釈、分析をしています。

 改めて、読み解いてみましょう。まず、主人公はカクレンジャーと関係ない第三者の男子目線であろうと推測します。
 Aメロでは、「ライトアップのブリッジは 異次元行きのダイヤモンドアドベンチャー」と、ワクワクするような冒険の世界が提示されます。続くBメロでは、突然「夕暮れ やっとあのこといいカンジ」と、女の子と良いムードになった場面が。

 続いて、「ふたりのあいだ すりぬけて ブラックホールに消えたヤツがいる」……何かがふたりの間を通り抜けて、闇の中へ消えていったようです。

 サビに入ると、「あ・れ・は なんなんじゃ……」と、覚えやすいフレーズが続きます。TV放送で流れるのは、この一番までです。内容は「自分が女の子とふたり。良い雰囲気だったのに突然何者かに邪魔された」と解釈しました。

「異次元行きのダイヤモンドアドベンチャー」から、何を表現しているのかはっきりしませんが、ファンの多くは特に「ブラックホールに消えたヤツがいる」の部分がミステリアスなようです。「ブラックホール」は宇宙に存在する物なのに、比喩として闇夜に吸い込まれていった、あるいは直訳で「黒い穴」つまり暗闇に消えていった、そんな意味なのでしょうか。

 さらに「消えたヤツ」とは、敵なのか? カクレンジャーなのか? それとも全く関係のない人なのでしょうか?

■2番はもっと意味不明?

『カクレンジャー』主題歌を収録したCD「忍者戦隊カクレンジャー 音楽集」(日本コロムビア)

歌詞は2番もあります。聴いたことがない人も多いかと思いますが、こちらはさらに難解になります。

Aメロでは、「メトロラインのトンネルに 影が踊って サイレントストレンジャー」……どうやら地下道の場面のようです。Bメロでは、「教えて ニンジャシノビの奥の手を …(中略)…霊験(ききめ)があったら 子分になるからさ」と歌い上げます。

 全体的な解釈をします。「人に隠れて悪を斬る、忍者戦隊カクレンジャー」ですから、簡単に存在を知られてはいけないはずですが、この歌の主人公となる男の子は「カクレンジャー」を知ったのでしょう。つまり、デート中にカクレンジャーと遭遇して憧れを持ってしまい、「カクレンジャーになりたい!」という夢を持った。そんな歌なのかな?……と私は思います。しかし、歌詞のなかには抽象的な言葉も少なくなく、多様な解釈が可能であると感じます。

 正解はまさに「シークレット」ということなのでしょう。でも、この「シークレットカクレンジャー」の歌詞は、謎なままでよいのだと思います。謎だからこそ、みな大好きなのです。世の中に歌詞の意味が理解できないヒット曲なんてたくさんありますから。

 スーパー戦隊史上最も意味不明な主題歌として「シークレットカクレンジャー」を残すべく、今後も子供たちを魅了する主題歌を作り続けてほしいと思います。

(石原久稔)

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