【聖闘士星矢】青銅聖闘士の最強必殺技を3つの視点で考察「一撃で瞬殺」「本気出したら」「グロすぎ」

■マンガ『聖闘士星矢』の必殺技を3つの視点で評価！

　1986年に「週刊少年ジャンプ」で連載開始されたマンガ『聖闘士星矢』（著：車田正美）は、累計発行部数5千万部を超えるヒット作品です。本作の魅力として、いまだに話題にあがるのが、主人公の「ペガサス星矢」たち「青銅聖闘士」が使う必殺技です。本記事では数ある青銅聖闘士の必殺技のなかで、どの技が優れているかを3つの視点で考察します。

●同時に強敵を倒した技

　龍の闘気をまとい突進する、「ドラゴン紫龍」の「廬山龍飛翔」や「フェニックス一輝」が使う、強大な烈風と烈火を放つ「鳳翼天翔（ほうよくてんしょう）」のように、同時に複数の敵を倒したことがある技、広範囲に攻撃できる必殺技がこの項目の候補です。

　同時に多数の強敵を倒した技といえば、「ドラゴン紫龍」が使用する最大奥義「廬山百龍覇（ろざんひゃくりゅうは）」が、倒した敵の強さと数が最も上でしょう。コミックス19巻から始まる「冥王ハーデス編」には、ハーデスの配下である「冥闘士（スペクター）」が登場し、そのなかには「黄金聖闘士」にも匹敵する力の持ち主がいます。

　紫龍は星矢たちとアテナを救うために「エリシオン」に向かっていました。嘆きの壁崩壊後の入り口で、星矢たちを先に行かせた紫龍は3人の冥闘士「シルフィード」、「ゴードン」、「クィーン」と対戦します。そこで紫龍は廬山百龍覇を放ち、3人のうちふたりを倒したうえ、残りのシルフィードにも大きなダメージを与えました。

　廬山龍飛翔や鳳翼天翔も同時に複数の敵を倒しましたが、いずれも雑魚キャラでした。それらと比較して、廬山百龍覇は3人の冥闘士を一撃で仕留めた点から、かなりの威力であったことが分かります。

●本気を出したら最強な技

「アンドロメダ瞬」の必殺技「星雲嵐（ネビュラストーム）」は、本気で放てば最も強い技だと考えます。最初にこの技が使用されたのは、黄金聖闘士「アフロディーテ」戦です。瞬は平和主義者であるため、戦闘開始当初は闘いを避けようとします。しかしアフロディーテによって聖衣が破壊されたことで、反撃に転じます。

　そこで、瞬はアフロディーテに「ネビュラストリーム」を放ち、生み出した気流（ストリーム）で相手の自由を奪います。そして瞬は、抵抗しなければこれ以上の攻撃は加えないと警告。しかし、アフロディーテは警告を無視し、瞬に攻撃を加えようとします。

　そこで瞬はネビュラストリームの威力をさらに高めて、嵐を起こしてネビュラストームを放ち、アフロディーテを倒すのでした。ネビュラストームの威力を理解していたからこそ、平和主義者の瞬は打つ直前で相手に警告したのでしょう。

　続く「海皇ポセイドン編」では、黄金聖闘士の「アルデバラン」を倒した海闘士「ソレント」をネビュラストーム一撃で倒しています。もし瞬が最初からこの技を使用していれば、さまざまな敵を圧倒したかもしれません。ただむやみに相手を傷つけたくない瞬は、強敵をも一撃で倒せるネビュラストームをみだりに使わなかったのでしょう。そんな背景からネビュラストームを本気を出せば最強の技として選びました。

●グロ描写な技

　一輝の「鳳凰幻魔拳（ほうおうげんまけん）」は、心のなかの恐怖心を増大させて相手の精神を崩壊させる技です。相手が見る幻覚や悪夢は、グロテスクな表現で描かれることがあります。その例が、コミックス1巻から描かれた「銀河戦争編」で一輝と対戦した「ウルフ那智」です。鳳凰幻魔拳を受け、内臓がはじけ飛び、はねられた首が暗闇のなかで転げまわる那智の姿が描かれました。この描写は、作中でトップクラスのグロシーンです。

　この描写は実際に起こったことではありません。これは、鳳凰幻魔拳が那智の脳に作用した結果、彼が見た幻覚だったのです。この幻覚を見た那智は恐怖のあまり精神が破壊され、戦闘不能となってしまいます。

　相手の肉体ではなく精神を破壊するという点で、鳳凰幻魔拳はきわめて恐ろしい技です。特に、那智が見た肉体が崩壊するという幻覚は、作中のバトルシーンで最もグロい描写でした。

　今回は3つの視点で青銅聖闘士の技について考察しました。本作品に登場する必殺技にはほかにも特徴的な技が多くあります。それぞれがどのような点で優れているかを考えてみると、より『聖闘士星矢』を楽しめるかもしれません。あなたが思う「○○部門」1位の技は何でしょうか？

（LUIS FIELD）