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【損してる】ラノベ原作アニメ3選 「タイトルが…」「キービジュが地味」

マグミクス / 2024年3月26日 18時10分

【損してる】ラノベ原作アニメ3選 「タイトルが…」「キービジュが地味」

■「美少女モノ」だと思ったら違った!?

 近年、ライトノベルを原作とするアニメが毎シーズン放映されています。いわゆる「異世界もの」が出始めた頃は「どうせラノベ」という声もあったものの、『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』(2015年~)、『Re:ゼロから始める異世界生活』(2016年~)、『転生したらスライムだった件』(2018年~)などが大ヒットしたことから、見方が変わった、という人もいるのではないでしょうか。

 とはいえ、タイトルやビジュアルの面で、「軽めの話なんだろうな」と誤解されがちだったり、注目されづらかったりする作品も少なくありません。1話観てみると印象が変わる、「タイトルやビジュアルで損をしている」ラノベ原作のアニメを3作品ご紹介します。

 まず、タイトルだけでなくキービジュアルで大きな誤解を招いていそうなのが、『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』(通称:青ブタ)です。バニーガール姿の美少女が描かれたビジュアルを見て、シナリオが練り込まれたSF作品であるとはまず思えません。

 アメリカのSF小説『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』(著:フィリップ・K・ディック)を知っていれば「SFモノかな?」というイメージを持つかもしれません。しかし、ビジュアルが強烈すぎてそこまで考えが及ばないのではないでしょうか。「変わり者の美少女に振り回されるお話」と想像する人が多そうです。

 バニーガール姿の少女は、高校2年生の主人公「梓川咲太(あずさがわ さくた)」と同じ高校に通う、1歳年上のヒロイン「桜島麻衣」です。麻衣は子役時代から活躍する国民的人気女優でしたが、高校入学時から休業していました。あるときから、自分の姿が他人から見えなくなってしまい、麻衣は「バニーガールの姿でいれば誰かが気が付くだろう」と考えます。バニーガールがいなさそうな場所、として選んだ図書館にいたところを、咲太に目撃されたのがふたりの出会いでした。

 作中で「思春期症候群」呼ばれる都市伝説が引き起こす「症状」が物語の主軸です。「タイムリープ」や「入れ替わり」などの不可思議な要素とからめ、咲太に関わる少女たちの悩みや葛藤が描かれます。タイトル通り「青春」がテーマですが、ストーリー展開に見応えがあり、大人でも楽しめる作品です。

 続いて、タイトルとビジュアルで誤解されがちな作品として、『幼女戦記』が挙げられます。「幼女」というワードだけで敬遠してしまう人は少なくないでしょう。また、キャラクターデザインも独特で、好き嫌いが分かれる絵柄かもしれません。

 物語は、現代の会社員である主人公がホームで線路に突き落とされて亡くなり、異世界で女の子に生まれ変わるという、いわゆる「転生もの」です。主人公が「ターニャ・デグレチャフ」として新たに生を受けたのは、魔法が存在する世界でした。舞台は第一次世界大戦時のヨーロッパを思わせる地で、ターニャは前世での史実の知識を生かし、幼いながら軍人として戦果を上げていきます。

 金髪碧眼の美少女であるターニャですが、本人は小さい体を不自由に思っているようです。また、強力な魔法を使え、戦術面でも抜きんでているという、転生ものにありがちな「無双キャラ」ではあるのですが、ターニャひとりが強いだけでは国が戦争に勝つことはできません。政治的な立ち回りにターニャが苦悩する様子に、中間管理職の年代の大人こそ共感するのではないでしょうか。

メインビジュアルに男キャラしかいない! 第2期『最果てのパラディン 鉄錆の山の王』 (C)柳野かなた・オーバーラップ/最果てのパラディン製作委員会 (C)Kanata Yanagino, OVERLAP/The Faraway Paladin Production Committee

 最後に紹介するのは、『最果てのパラディン』です。主人公の「ウィル」は、現代で悔いを残したまま死に、異世界で生まれ変わりました。孤児だったウィルは、3人のアンデットに育てられ、一般教養や信仰、剣技や魔法を覚えます。やがて独り立ちのときが来て、親代わりだった3人と別れて旅立ちます。

 本作が「損している」のは、良作であるにもかかわらず、「なろう系」として見られると目立たたない、という点ではないでしょうか。中世ヨーロッパ風の異世界転生もので、主人公はチート級の強さを持つ、という「お約束」をおさえてはいるのですが、俗に「ナーロッパ」と呼ばれる世界観の作品とは少し毛色が違います。ステータスウインドウもなければ、現代の知識が異世界で役立つこともなく、主人公がかわいい女の子にモテモテ、ということもありません。

 TVアニメ第2期は特に、メインキャラクターに女性が少ないため、キービジュアルが「地味」に見えてしまいました。堅実なハイファンタジーで、『ロードス島戦記』や『ドラゴンクエスト』のような、剣と魔法の世界が好きな人にお勧めの作品です。

(マグミクス編集部)

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