『サザエさん』EDの「カーン」は何の音? 磯野家に鳴り響く「遠い異国」の風情
マグミクス / 2024年3月31日 18時50分
■「カーン」を入り口に調べたらあっという間に地球の裏側に!
アニメ『サザエさん』(原作:長谷川町子)のエンディング曲「サザエさん一家」を思い浮かべてみましょう。独特のイントロの後、「カーン」というなんとも小気味よい音が鳴り響いたはずです。
1969年放送開始の第1回から半世紀以上にわたり日曜日の終了を知らせてきた、あの「カーン」ですが、そもそもあれは「何の音」なのでしょうか。単なる鐘とも、太鼓とも違う、不思議な奥行きのある音で、その余韻がいっそう休日を名残惜しくさせます。
結論からいえば、あの「カーン」は「ティンバレス」というラテン音楽の打楽器によるものとみてよさそうです。ティンバレスは金属製の銅を持った太鼓がふたつ連なったもので、叩く位置によって音の響き方が異なります。
あの「カーン」はこのティンバレスをリムショット(膜と縁部分を同時に鳴らす奏法)によって、生み出されているのでした。日本を代表するアニメ『サザエさん』のエンディングに、ラテンの血が流れているのは意外です。
さらにあのエンディングの下敷きとなった(と思われる)楽曲についても調べてみましょう。というのも、アニメ放送開始の1年前、1968年にリリースされてアメリカ出身のバンド「1910 Fruitgum Company」のデビューアルバムに収録された「バブルガム・ワールド」という曲は、このイントロが驚くほど「サザエさん一家」にそっくりなのです。
そしてこの「バブルガム・ワールド」という楽曲自体もまた、1950年代に流行したブラジルの民族音楽「バイヨン」が源流にあるとされています。作曲を担当した筒美京平先生がどこまで意図していたかは不明ながらも、「カーン」の一音で東京世田谷区の磯野家と地球の真裏にあたるラテン精神を結びつかせる手腕は、まさに神の視点といっても過言ではありません。日曜日の夜、ラテンの余韻に浸れば少しは、ほんの少しは、憂鬱さから解放されるかも(?)なのです。
(片野)
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